「高貴な死よりも卑小な生」(『ライ麦畑で捕まえて』より

【研究者プロフィール №165】
大分県立芸術文化短期大学
国際総合学科
准教授
大木 正明
(オオキ マサアキ)
専門・キーワード等
英語教育・映画研究・欧米文化・欧米文学:
イギリス・アメリカ・教育・映画・文学
1 . 私 は こ の よ う な学 生 で し た 。
地元,佐賀県・唐津市の生家近隣では「神童」と呼ばれていました。また,小・中学生の頃
は子分が沢山いる,いわゆる「ガキ大将」でした。今思うと「井の中の蛙」だったのだと思い
ます。若い頃から地元志向の強い性格であったこともあり,佐賀の大学に通い,その後,地元
の県立高校で英語教員をしていました。ところが社会に出た直後,行き詰まりを感じ,直ぐに
福岡の大学院に入り直しました。縁あって大分に移り住んだのは,大学院を修了したあとの 20
年ほど前になります。以前からトライアスロンなどのスポーツ・イベントなどで大分を訪れて
いたので,心のどこかで運命的なものを感じていたのだと思います。今では,新しい家族に恵
まれ,私よりも長く大分に住む嫁,大分弁丸出しの子供 2 人と共にささやかで幸せな生活を送
っています。紆余曲折はありましたが,より地元に根ざした大分県立芸術文化短期大学で教鞭
を取れていることに,今はこの上ない充実感を覚えています。
2 . こ の よ う な 研 究を し て い ま す 。
表向きは,英語の教員ですから,英語圏の文学・文化の研究ですが,教育・芸術・哲学・心
理学・宗教・メディア(音楽や映像を含む)・スポーツ・サブカルチャーなど,様々な領域の研
究を行っています。世の中で役に立つものはもちろんですが,いわゆる世の中で役に立たない
と思われている分野にも非常に興味を持っています。一見,常識的に考えると「役に立たない
もの」でも,もしかするととてつもなく大きな魅力を持ち,あっと驚くような世の中の牽引役
になることも有り得るからです。
3 . こ の よ う な 授 業を し て い ま す 。
いつも「人間のコアな部分に訴え,感情を揺さぶることが出来るような講義」を心がけてい
ます。そのため,講義 1 コマの準備に対し,絶対に手を抜かない教材研究と事前準備を心がけ
ています。映画やドラマといったメディアを講義で利用するのは 1 つの手段であり,目的では
ありません。私の使命は「英語教育」にあり,英語をコミュニケーションの道具としてとらえ,
より広い世界の人々と,如何に円滑で,穏やかで,そして深い所で語り合えるかを究極の目的
としています。そのためには,最低限必要となる自分自身の体力作りと,人間の網の目(人脈)
-地域連携研究コンソーシアム大分 2015-
【研究者プロフィール №165】
作りを目指してポジティブに生きていきたいと常々考えています。
4 . 学 生 に 学 ん で ほし い こ と 。
ぼんやりとでも構わないので自分の中に希望や目標を持って生きましょう。それらが,日々
生活している皆さんを絶えず牽引してくれますし,周りの仲間との繋がりをも強固なものにし
てくれます。
「方向」が分からなくとも,皆さんは「今」を精いっぱい努力し,闘い抜きましょ
う(まだ若いですから)。今ここにある「状況」は皆さんが引き寄せたものです。満足の得られ
ない結果を得たとしても,少なからず立ち向かえば,皆さんは必ず求引力のある,魅力ある大
人になるはずです。
-地域連携研究コンソーシアム大分 2015-