週間天気予報解説資料

週間天気予報解説資料
2015 年 4 月 17 日 10 時 00 分 発表
気象庁予報部
予報期間
4 月 18 日から 4 月 24 日まで
1.アンサンブル資料
●アンサンブル(ENS):短い周期でトラフが日本付近を通過する見込み。低気圧や湿った気流の影響で曇りや雨の日が多い。19日
から20日にかけては、日本付近を低気圧が東進し、雨が降る所が多い。前線が本州の南海上に停滞するため、太平洋側では雲が
広がる所がある。
●500hPa基本場(週間予報支援図):実況は、黄海~東シナ海がトラフ、日本の東がリッジで、日本付近は南西場。北日本の一部で
正偏差の他は、負偏差。予報期間は、寒冷渦がオホーツク海にあり、北日本で負偏差となる所がある他は、正偏差に覆われる。
●20日:リッジは日本の東へ進み、トラフは沿海州付近と日本海に進む。低気圧は沿海州付近に進み、別の低気圧が日本海を東進
する。850θe≧330K以上が西日本~東日本に予想される。全般に雲が広がりやすく、雨の降る所が多い。
●21日:トラフは次第に東へ抜けて、低気圧がオホーツク海を北上する。前線は西・東日本の南海上に南下する見込み。一方、高
気圧が東シナ海へ移動し、日本海方面に張り出してくる。低気圧や前線の影響で雲が広がりやすい。
●22日:北日本ではリッジ位相が通過し、5460mと5700m付近のトラフがそれぞれ中国東北区と本州付近に進む。高気圧は東シナ海
にあり、本州の南海上に前線が停滞する。高気圧に覆われて晴れる所もあるが、西・東日本の太平洋側で雲が広がる所がある。
●23~24日:5700m付近のトラフは日本の東へ進み、5400m付近のトラフが中国東北区付近から24日にはサハリン付近に進む。
地上では東シナ海に高気圧があり、本州の南海上に前線が停滞する。北日本では、トラフの影響で雲が広がる所がある。高気圧
に覆われて晴れる所も多いが、東日本太平洋側では雲が広がる所がある。
●沖縄・奄美:高気圧に覆われて概ね晴れる日もあるが、前線や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、期間の前半は雨が降る日も
ある。
・ アンサンブル(ENS)/27メンバー:22日に本州南岸に低気圧を予想するメンバーは、1割程度。
・ スプレッド:昨日資料と比べて、期間の中頃までは縮小した。期間の終わりはほぼ昨日並。特定高度線は、5400mのトラフは期間
の中頃からばらつき、5700m線も期間の終わりにばらつく。
・ 降水頻度分布:高降水頻度域は、21日は東日本で拡大した。
・ 予想T850時系列:北日本から西日本は、短い周期で負偏差と正偏差となるが、期間の後半は偏差が小さい。沖縄・奄美は期間の
前半は正偏差、期間の後半は平年並。
2.防災事項等
・ 19~20日は、日本付近へ進む低気圧やそれに伴う前線に向かって暖湿気の流入により、西・東日本の太平洋側を中心に荒れ
た天気や大雨のおそれがある。
3.明後日予報(3時40分発表の短期予報解説資料も参照)
・ 寒冷渦は北海道の東を東進し、寒冷渦下の地上低気圧も日本から遠ざかる。リッジが日本付近を東進し、東日本を中心に高気圧
に覆われる。一方、500hPa5640~5700m付近のトラフが華中を東進し、対応する地上低気圧が前線を伴い華中から朝鮮半島付近に
進む。
・ 東日本~東北は概ね晴れる。北海道は低気圧の影響で雲が広がる所が多い。
・ 前線が接近する西日本は曇りで、西から雨が降りだす見込み。南西諸島も湿った気流の影響で雲が広がりやすく、雨の降る所も
ある。
4.全般週間天気予報(案)
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北日本は、高気圧に覆われて晴れる日もあるが、期間の中頃にかけては気圧の谷や寒気の影響で曇りや雨または雪の日がある。
東・西日本は、高気圧に覆われて晴れる日もあるが、気圧の谷や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、雨の日もある。
沖縄・奄美は、高気圧に覆われて晴れる日もあるが、気圧の谷や湿った気流の影響で雲が広がりやすく、雨の日もある。
最高気温・最低気温とも、全国的に平年並か平年より高い日が多い。東・西日本では平年より低い日もある。
この資料は、気象事業者等が、気象庁の提供する週間天気予報の根拠を理解するための補助資料であり、そのままの
形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。