週間天気予報解説資料

週間天気予報解説資料
2016 年 7 月 19 日 10 時 00 分 発表
気象庁予報部
予報期間
7 月 20 日から 7 月 26 日まで
1.アンサンブル資料
●アンサンブル(ENS):期間の前半は、サハリン付近や日本海をリッジがゆっくりと東進する。地上は、北~西日本は高気圧に覆わ
れ、西日本や北・東日本日本海側は晴れる所が多いが、北・東日本太平洋側は湿った東風の影響で雲が広がりやすい。期間の後
半は、朝鮮半島から日本海へトラフが進み、低気圧が日本海をゆっくりと東進する。北~西日本は低気圧に向かって湿った空気
が流れ込む影響で雲が広がりやすく、雨の降る所もある見込み。沖縄・奄美は、太平洋高気圧に覆われて晴れの日が続く。
●500hPa基本場(週間予報支援図):実況は、サブハイ(500hPa=5880m)が西・東日本へ張り出し、全国的にほぼ正偏差に覆われる。
予報期間は、バイカル湖の東からベーリング海にかけて、高緯度帯は東西に広くリッジとなる。一方、日本の東にトラフがあり、
サブハイは西日本から沖縄・奄美へ張り出す。
●22~23日:日本海とカムチャツカ半島付近のリッジがゆっくり東進する。地上は、日本の南とオホーツク海付近の高気圧に覆
われて晴れる所が多いが、北・東日本太平洋側では東風の影響で雲が広がりやすい。
●24~26日:リッジは日本の東へ進み、朝鮮半島から日本海へトラフが進む。一方、サブハイが西日本方面へ張り出す。地上は、
日本海へ低気圧が進むが、千島近海の高気圧にブロックされて動きは遅い。低気圧に向かって湿った空気が流れ込むため、北~
西日本は雲が広がりやすく雨の降る所がある。
●沖縄・奄美:太平洋高気圧に覆われて晴れの日が続く。
・ アンサンブル(ENS)/27メンバー:24~25日に、日本海低気圧を予想するメンバーは約半数。位置のバラつきが大きく、発達
させているメンバーは少ない。
・ スプレッド:昨日資料と比べて、期間前半は拡大、後半は縮小した。特定高度線は、期間のはじめから5880mのバラつきが大き
く、日本付近へのサブハイの張り出しに関する不確実性が大きい。
・ 降水頻度分布:昨日資料と同様、日本付近に高降水頻度域は見られない。
・ 予想T850時系列:北・東日本は期間中頃まで負偏差、終わりは平年並。西日本と沖縄・奄美は平年並で推移する。
2.防災事項等
・ 特になし
3.明後日予報(3時40分発表の短期予報解説資料も参照)
・ 寒気を伴ったトラフが日本の東に進み、太平洋高気圧が北へ勢力を拡大する。日本付近は北日本にかけて連なる優勢なリッジ圏内
となり、西日本や南西諸島は南から高気圧におおわれる。一方、オホーツク海の高気圧が次第に勢力を増し、北日本から東日本
ではその影響が強まる。
・ 西日本や南西諸島では高気圧におおわれ概ね晴れるが、山沿いを中心に午後は雨の降る所がある。東日本から北日本では、日本海
側を中心に晴れる所もあるが終日雲が多く、太平洋側では曇りの所が多い。また、気温上昇が顕著な東日本を中心に、午後は雨
の降る所がある。
4.全般週間天気予報(案)
・ 北日本と東日本は、気圧の谷や湿った空気の影響で雲が広がりやすいが、期間前半は日本海側で晴れる日もある。
・ 西日本は、期間前半は高気圧に覆われて晴れる日が多いが、後半は湿った空気の影響で雲が広がりやすい。
・ 沖縄・奄美は、太平洋高気圧に覆われて晴れる。
・ 最高気温・最低気温とも、北~西日本は平年並か平年より低い。沖縄・奄美は、平年並か平年より高い。
この資料は、気象事業者等が、気象庁の提供する週間天気予報の根拠を理解するための補助資料であり、そのままの
形で一般に提供することを想定して作成したものではありません。