開設講習名 漢和辞典でここまでわかる漢詩の押韻と平仄 講習会場 山口大学吉田キャンパス 開 設 日 平成 27 年 11 月 14 日 受講者募集期間 平成 27 年 9 月 24 日∼平成 27 年 10 月 2 日 履修認定対象職種 受講料等総額 教諭 6,000 円 講 師 富平美波 会場所在地 山口県山口市 時間数 6 時間 履修認定時期 主な受講対象者 受講予定人数 40 人 平成 28 年 1 月 14 日まで 中学校・高等学校国語担当教諭 (うち受講料以外の経費) 【到達目標】 教科書や一般に刊行されている漢文参考書・独習書などに登場する漢詩の韻律について、基礎的な知識を得、漢和辞典で押韻や 平仄について調査する方法を会得する。また、漢和辞典の記述では解決しない漢詩のジャンルは何があるかを知る。 【講習の概要】 〈基本的知識〉 (1)中国語(漢語)の音節構造について・押韻とはどういうことか 現代漢語(現代中国語)を例として、中国語の音節(漢字 1 字分の発音)の構造を紹介し、押韻できる漢字は原則としてどの部分が同 じなのかを説明します。 (2)中国語の時代区分 中国語の歴史とその時代区分について、簡単に説明します。それぞれの時代に作られた漢詩のジャンルにはどんなものがあるかを、 合わせて確認します。 〈漢和辞典でわかる事柄〉 (3)中古漢語を代表する韻書と、唐詩の押韻について 教科書に頻繁に登場する唐詩の押韻やその枠組み(平水韻、また詩韻とも言う)について、『広韻』や『韻鏡』などの古籍に溯って、平 水韻成立の歴史を辿り、漢和辞典や韻書を使用して韻を調べる方法を練習します。 (4)平仄について 唐詩の韻律のもう一つの重要事項である平仄について、基本的な形式を説明し、平仄と声調の関係についても、若干の説明をしたい と思います。ここまでは漢和辞典でだいたい解ける問題です。 〈補足:漢和辞典では解けない事柄〉 ここからはオプションです。時間の許す範囲でお話しします。 (5)『詩経』の押韻について 『詩経』など上古漢語を背景とする詩の押韻は平水韻では解けません。その枠組みについて説明し、参考文献を紹介します。 (6)その他の時代の漢詩について 上記(5)・(6)に含まれない時代の詩、例えば漢魏晋南北朝時代の詩や宋詞などの押韻を調べる参考文献とはどのようなものか紹介し ます。 【評価の方法・評価基準】 評価の方法: 筆記試験 評価基準: 講義の内容の基礎的な部分を理解し、実際に応用することがおできになること。漢詩や漢字の理解(音についても)に関し て、どのような教育が適当と感じておられるか、考えを記述することがおできになること。 【テキスト・参考文献】 事前にテキスト(資料)を配布予定。 【受講者への伝達事項】 試験で使用致しますので、お手持ちの漢和辞典をご持参くださいますようお願い致します。見出し字の所属韻の表記があるものが必要 となります。ほとんどの中型辞書(例えば『全訳漢辞海』・『角川新字源』・『漢語林』程度のサイズの辞書)には掲載されております。
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