シンポジウム 12 グリア細胞病態と軸索変性に関する最近の知見 オーガナイザー:富田泰輔 東京大学薬学部臨床薬学 大河内正康 大阪大学精神医学 概要:近年、脳神経疾患や神経損傷における病態において、神経細胞と同時に グリア系細胞が大きく寄与していることが明らかにされつつある。ヒト脳にお いてグリア系細胞は神経細胞をはるかに上回る数を占めている。グリア系細胞 は生理的にも神経細胞と協調して脳神経ネットワーク機能の発露に寄与してい るのみならず、神経炎症や免疫など様々な機能的連関を果たしていることが示 されている。しかしこういったグリア系細胞システムの機能が脳神経疾患や神 経損傷にどのような役割を果たしているか、未だ不明な点が多い。本シンポジ ウムにおいては、これらグリア細胞が関連する分子病態とその不全が、神経、 特に軸索変性にもたらす影響について最先端の研究をご紹介いただき、新規創 薬標的としてのグリア系システムについてその可能性を議論を深めたい。
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