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竹原市
子ども読書活動推進計画
平成 26 年 4 月
竹原市教育委員会
目
次
はじめに
第1章 計画策定に当たっての基本的な考え方
1 読書活動の意義
2 国や県の動向
3 推進計画策定の趣旨
第2章 学校図書館の整備
1 学校図書館の充実
2 読書ボランティアとの連携
第3章 読書活動の充実
1 本を読むきっかけの提供と習慣化
2 家庭との連携
第4章 本を読む力の育成
1 組織的・計画的な読書活動の推進
2 読む力を育てる指導の充実
3 表現する機会の提供
第5章 市立竹原書院図書館との連携
1 市立竹原書院図書館の取組
はじめに
今日の社会は,国際化,情報化,少子高齢化等の急速な進展に伴い,めまぐるしく変
化しています。このような急速な変化は,子どもたちの成長に様々な影響を与え,それ
に伴う問題も起こっています。
そのような社会において,読書活動は物事を論理的に考えたり,人とのコミュニケー
ションを図ったり,感性・情緒の基盤となる言語力を育成するための重要な取組です。
また,読書を通じて身につけられる読解力や思考力,表現力は,自ら課題を見つけ解
決しようとする力の向上につながり,変化の激しい社会を生きていく上で大きな役割を
果たします。
さらに,実体験の不足が指摘されているなか,子どもたちは読書を通じて,生活のな
かでは経験できない様々な出来事に出会い,豊かな言葉の世界に触れ,人間や自然への
関心を促します。主人公や登場人物の喜びや悲しみを一緒になって体験することで,感
情や状況を読み取り,様々な知識や多様な価値観を学び,想像力や思考力,表現力,感
性等を養い,豊かな人間性が育まれていきます。
そのため,幼稚園,保育所,小学校・中学校・高等学校等の各学校段階において,幼
児児童生徒の読書に親しむ態度を育成し,読書習慣を身につけさせることが,求められ
ています。
広島県においては,「ことばの教育」を推進し,考える力の基礎であると同時に人と
人を結ぶコミュニケーションの基礎でもある「ことばの力」を学校,家庭,地域全体で
育成しています。
竹原市においても,「乳幼児期からのことばの教育」の推進に努め,乳幼児において
は,親子の触れ合いを深め,豊かな情操を育むことを目的とした,「ブックスタート」
を実施したり,小・中学校においては,地域,ボランティアの力を借りながら学校,家
庭が一体となって,学校図書館の環境整備を行ったりして,学校図書館教育をすすめて
います。しかしながら,ここ数年間,「基礎・基本」定着状況調査の児童生徒質問紙に
おいて,1ヶ月に1冊も本を読まない児童生徒数があまり減少していないという実態が
あります。
そこで,読書活動のさらなる推進に向け,このたび,「竹原市子どもの読書活動推進
計画」を新たに策定いたしました。
本計画は,「広島県子どもの読書活動推進計画」を基本とし,今後おおむね3年間の
施策の基本的な方針と具体的な方策を明らかにしていくこととしています。「たくさん
読む」「よりよく読む」子どもの育成をめざし,それらを支える「環境の整備」を進め
るための,目標と具体的方策を示しております。
読書を通して,子どもの知を育み,心を豊かにし,ものの見方が広がっていくよう,
関係機関や団体等と連携・協力し,積極的に取り組んでまいります。
平成26年4月
竹原市教育委員会 教育長
竹下 昌憲