練習問題その5 (解答) 問題 1. F は全単射なので、「u = v」と「F (u) = F (v)」は同値である。以下、F −1 が定義 1 の性質 (1)–(2) を満たすことを示す。 (1) 「F −1 (u1 + u2 ) = F −1 (u1 ) + F −1 (u2 )」と「F (F −1 (u1 + u2 )) = F (F −1(u1 ) + F −1 (u2 ))」 は同値である。ここで、F (F −1 (u1 + u2 )) = u1 + u2 で、F が線形写像であるため、 F (F −1(u1 ) + F −1 (u2 )) = F (F −1 (u1 )) + F (F −1 (u2 )) = u1 + u2 である。よって、性質 (1) を示した。 (2) 「F −1 (cu) = cF −1 (u)」と「F (F −1 (cu) = F (cF −1 (u))」は同値である。今、 F (F −1 (cu)) = cu = cF (F −1 (u)) = F (cF −1(u)) であるので、性質 (2) が成り立つ。 1 1 1 0 , 問題 2. B = C= 1 0 1 0 問題 3. 基底 1 0 R = u1 = , u2 = , 0 1 1 1 S = v1 = , v2 = 1 −1 に関する恒等写像 id : R2 → R2 の表現行列 a11 a12 A= a21 a22 の成分は、次の方程式で決定される。 id(u1 ) = u1 = a11 v1 + a21 v2 id(u2 ) = u2 = a12 v1 + a22 v2 よって、 A= 1 2 1 2 が成り立つ。 1 1 2 − 12 問題 4. 基底 R と S に含まれているベクトルを、 1 1 0 u1 = 0 , u2 = 2 , u3 = 1 ; 1 2 1 1 v1 = , 2 とすると、表現行列 A の成分は、次の方程式で決定される。 3 1 2 a 11 F (u1 ) = = a11 v1 + a21 v2 = 4 2 3 a21 12 1 2 a 12 F (u2 ) = = a12 v1 + a22 v2 = 17 2 3 a22 5 1 2 a 13 F (u3 ) = = a13 v1 + a23 v2 = 8 2 3 a23 以上の連立1次方程式を解くと、 −1 −2 A= 2 7 を得る。 2 1 2 2 v2 = 3
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