ガウスの消去法は 前進消去 係数行列を ⎛ a11 a12 a13 ⎜ ⎜ a21 a22 a23 ⎜a ⎝ 31 a31 a33 上三角行列にする方法 後退代入 b1 ⎞ ⎛ a*11 a*12 a*13 b*1 ⎞ ⎟ ⎟ ⎜ b2 ⎟ ⇒ ⎜ 0 a*22 a*23 b*2 ⎟ b3 ⎟⎠ ⎜⎝ 0 0 a*33 b*3 ⎟⎠ ガウスジョルダン法は 係数行列を 単位行列にする方法 * ⎛ a11 a12 a13 b1 ⎞ ⎛ 1 0 0 b 1 ⎞ 連立方程式 ⎜ ⎜ ⎟ * ⎟の 解 が 直 接 ⎜ a21 a22 a23 b2 ⎟ ⇒ ⎜ 0 1 0 b 2 ⎟求まる * ⎟ ⎜a ⎟ ⎜ ⎝ 31 a31 a33 b3 ⎠ ⎝ 0 0 1 b 3 ⎠ ピボット要素 (軸要素) a11で割る ⎛ a11 a12 ⎜ ⎜ a21 a22 ⎜ # # ⎜ ⎝ an1 an 2 ⎛ 1 a12 ⎜ (1) ⎜ 0 a22 ⎜# # ⎜⎜ (1) ⎝ 0 an 2 (1) 次のピボット 要素 " a1n " a2 n % # " ann " a1n " a2 n (1) (1) % # " ann (1) b1 ⎞ ⎟ b2 ⎟ #⎟ ⎟ bn ⎠ ⎞ ⎟ b ⎟ # ⎟ ⎟ bn (1) ⎟⎠ (1) 1 (1) 2 連立方程式 Ax = b の解は, A-1 A x = A-1b Ix = A-1b x = A-1b のようにして求めることができる. ガウスジョルダン法は,この操作を機械的に 行うものである. ⎛1 ⎜ ⎜0 ⎜0 次のピボット ⎜ 要素 ⎜0 ⎜# ⎜ ⎜0 ⎝ 0 a13(2) a14 (2) 1 a23 0 a33(2) a24 " a2 n (2) a34 " a3n (2) 0 a43(2) # # a44 (2) " a4 n (2) # % # 0 an 3(2) an 4 (2) " ann (2) (2) b1(2) ⎞ ⎟ b2(2) ⎟ b3(2) ⎟ ⎟ b4(2) ⎟ # ⎟ ⎟ bn (2) ⎟⎠ " a1n (2) (2) (2) b ⎛1 ⎜ ⎜0 ⎜# ⎜⎜ ⎝0 0 " 0 b1( n ) ⎞ ⎟ 1 " 0 b2 ( n ) ⎟ = x # % # # ⎟ ⎟ 0 " 1 bn ( n ) ⎟⎠ 連立方程式 Ax = b AをIにする操作は AにA-1を施すこと A-1 A x = A-1b AをIにする操作は Ix = A-1b b に A-1 を 施 す こ と はxを求めること AにA-1を施すこと IをA-1にすること x = A-1b 1 例題4 予習資料 併せて連立方程式(不定)の復習をしてください 3.4.7 固有値・固有ベクトル n次正方行列Aとある数λ に対して,n次列ベク トルx についての方程式,Ax = λx,すなわち (A - λI)x = 0 (27) を満たすようなベクトルxと数λ が存在するとき λを行列Aの固有値,x を固有値λ に属する固有ベ クトルと呼ぶ. 式(27)が自明解以外の解を持つための必要十分 条件は |A - λI| = 0 (28) である.式(28)は,n次多項式であり,これを 固有多項式(または特性方程式)と呼ぶ. ⎛ 1 1/ 2 ⎞ ⎟ の固有値と固有ベクトルを求めよ. ⎝ 1/ 2 1 ⎠ 1 − λ 1/ 2 =0 特性方程式は, 1/ 2 1 − λ 例題4 A= ⎜ すなわち,(1-λ)2-(1/2)2=0 (1-λ+1/2)(1-λ-1/2)=0 ゆえに,固有値はλ1 = 3/2, λ2 = 1/2であり,式(27)に代入してでき る次の連立方程式(不定) ⎧ x1 x2 ⎪⎪− 2 + 2 = 0 ⎨ ⎪ x1 − x2 = 0 ⎪⎩ 2 2 ⎧ ⎪⎪ ⎨ ⎪ ⎪⎩ x1 x2 + =0 2 2 x1 x2 + =0 2 2 備考:ベクトルに行列をかけると,新しいベクトルを生じる. 例題の行列Aについて示すと ⎛ x′ ⎞ ⎛ 1 1/ 2 ⎞⎛ x ⎞ ⎛ x + y / 2 ⎞ ⎜ ⎟=⎜ ⎟⎜ ⎟ = ⎜ ⎟ ⎝ y ′ ⎠ ⎝1/ 2 1 ⎠⎝ y ⎠ ⎝ x / 2 + y ⎠ となる.多くの点でその写った先の点を矢印で結んだ線を描くと図 のようになる.この図を見るとy=xとy=-xの方向に引っ張りと圧縮が みられることがわかる. y=x y=-x を解いて,λ1 に属する固有ベクトルおよびλ2 に属する固有ベクトルは, それぞれ ⎛1⎞ u1 = c1 ⎜ ⎟ c1 ≠ 0 ⎝1⎠ ⎛ 1⎞ u2 = c2 ⎜ ⎟ c2 ≠ 0 ⎝ −1 ⎠ 2
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