⑥因数分解は塊の数で考えよ 関数の所で、因数分解を解の公式で解く

⑥因数分解は塊の数で考えよ
関数の所で、因数分解を解の公式で解く方法に触れたが、
解の公式は
2X2-4X+8=0
のように共通因数があっても、それを無視して答えてしまう特徴があるので、
因数分解を4つのパターンで把握しておく必要がある。ここで一緒に解説しておこう。
ポイント1
とにかく最初に共通因数を考える。
共通因数で括ると言う事は、共通部分を先に書き、(
の共通部分は 3XY2Z2 だ。すると
6X3Y2Z5-15XY3Z2
=3XY2Z2 (
)を用意し、残った部分を書き込むと言う事だ。
)
=3XY2Z2 (2X2Z3-5Y) と言う具合だ。
ところが、この共通因数と言う時、X-1と、1-Xが共通因数を持つ、と言う事になかなか気づかない。
1-X=-(X-1)と判ってしまえば、簡単だが、 AX-A-X+1 などと言うのが、なかなか因数分解出来な
い。
ポイント2
その1
共通因数で括り終わったら、次は項数で判断する番だ。
項数が2個の場合。 累乗公式で解く。聞き慣れない公式だ。
X9+Y9=(X+Y)(X8―X7Y+X6Y2-X5Y3+X4Y4-X3Y5+X2Y6-XY7+Y8)
X8-Y8=(X-Y)(X7+X6Y+X5Y2+X4Y3+X3Y4+X2Y5+XY6+Y7)
全体を書ききれるように二つの例を示したが、何乗でも成り立つ公式なのだ。
く くれ
Xn+Yn は、まず(X+Y)で括れ、残りは+-が交互に来るが係数は無い。Xは次数が減っていきYは次数がその
分増える。
よって、
Xn+Yn=(X+Y)(Xn-1-Xn-2Y+・・・―XYn-2+Yn-1)と因数分解。
Xn-Yn は、逆に(X-Y)で括れ、(
)の中身は、全部+
Xn―Yn=(X+Y)(Xn-1+Xn-2Y+・・・+XYn-2+Yn-1)
この二つを累乗公式と呼ぶ。二次の公式は和と差の積と呼ばれ、三乗の公式も覚えさせられるが、累乗公式の一部
分である。
X2-Y2=(X-Y)(X+Y)
X3+Y3=(X+Y)(X2-XY+Y2)
X3-Y3=(X-Y)(X2+XY+Y2)
最初からそういう風に教えてくれればいいのにね。
その2
項数が3個の場合、二次式と言う事だから、当然解の公式で答えを出す。方法は⑤で説明をした。
その3
項数が4個の場合、これは、二組ずつ二つに分けて共通因数を考えると、共通因数が出て来る。
X3+9X2+27X+27 と言うのは、厳密に言えば三乗展開公式の逆なのだが、4項
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目あるので、外二つと、中二つを組み合わせてみる。すると
X3+27
=X3+33
+9X2+27X
+9X(X+3)
=(X+3)(X2―3X+9)+(X+3)(9X)
=(X+3)(X2+6X+9)
=(X+3)(X+3)2=(X+3)3
と判るという訳だ。
二つずつ組み合わせたどちらかが、累乗公式で、共通因数が見えてくるのは、よくあるパターンだ。
その4
項数が5個以上の場合、この場合は5次式では無くて、
変数がXとYなど二種類以上の場合だが、これは前述した通り、解の公式で解くしかない。また、それが一番。
ポイント3
項目が3つなのに解の公式に当てはめるとD<0になってしまう場合。
これは、X4+X2+1 のように、全部偶数上になっている時。複二次式と言う。これは真ん中の数が急所
X4+2X2+1 だったら
X4+X2+1=(X2+1)2
(X2+1)2
-X2
と因数分解できるのになぁと思えば解決。
あれ、これは和と差の積だ。」と考えて
=(X2+1-X)(X2+1+X)=(X2-X+1)(X2+X+1) とやる。これで全部。