第1回

幾何学演習
問題 1.
2014 年 10 月 02 日
f : Rm → Rn を C r -級写像,g : Rn → R を C r -級関数とすると,
合成関数 g ◦ f : Rm → R も C r -級関数であることを示せ.
問題 2.
W はベクトル空間 V の部分空間とする.この時,次を示せ.
(1) u, v ∈ V に対し,“u ∼ v ⇐⇒ u − v ∈ W ” で ∼ を定義すると,
∼ は同値関係になる.
(2) 商集合 V / ∼ に “[u] + [v] := [u + v],” “c[u] = [cu]” で和とスカラー倍が矛盾な
く定義できて,V / ∼ はベクトル空間となることを示せ.
(これを V /W と書いて,商ベクトル空間と呼ぶ.
)
問題 3.
(1) 位相空間 (X, O) の位相 O が,ハウスドルフの分離公理を満たすことの
定義を述べよ.
(2) (X, O1 ) をハウスドルフ空間とすると,{x} ⊂ X は閉集合であることを示せ,
ここで,x ∈ X は X の一点である.
(3) (X, O1 ) をハウスドルフ空間,(Y, O2 ) を任意の位相空間とする.
f : (Y, O2 ) → (X, O1 ) が連続写像ならば,f −1 ({x}) ⊂ Y は閉集合であることを示せ.
問題 4.
(1) 距離空間と距離位相の定義を述べよ.
(2) 距離位相はハウスドルフの分離公理を満すことを示せ.
問題 5.
件は
(1) RN の n + 1 個の点 a0 , a1 , . . . , an が一般の位置にあるための必要十分条
n
∑
ti = 0,
i=0
n
∑
ti ai = 0 ならば t0 = t1 = · · · = tn = 0
i=0
であることを示せ. ただし ai と ai の位置ベクトルを同一視した (問題 6 も同様).
(2) n-単体 |a0 a1 . . . an | の点 p ∈ |a0 a1 . . . an | の表示 p = λ0 a0 + λ1 a1 + · · · + λn an は
一意的であることを示せ.
問題 6.
a0 , a1 , . . . , an ∈ RN を一般の位置にある n + 1 個の点とする.
n-単体 |a0 a1 . . . an | と点の集合 {a0 , a1 , . . . , an } ⊂ RN の凸包は一致することを示せ.
部分集合 A ⊂ RN の凸包とは,A を含む最小の凸集合.