1. ニュージーランド経済 93

2014年1月22日
ご参考資料
93
今回のテーマ
“食”の輸出国、ニュージーランド
ニュージーランドと聞いて大自然、羊、ラグビーなどを思い浮か
新人くん
日興アセットマネジメントの
新人。営業推進部門に配
属され、投信や経済につい
て勉強中。少しずつ投信の
役割や面白さが分かってき
たが、まだまだ勉強不足。
べる方は多いのではないでしょうか。実は、ニュージーランドは、
“食”の輸出に強みを持つという特徴があります。今回はニュー
ジーランドについて調べてみました。
1.ニュージーランド経済
ニュージーランド経済の大きな特徴は、“食”の輸出です。例えば、
2012年では、輸出品の第1位は酪農製品等(約25%)、第2位は肉 アジアでは経済発展によっ
て生活水準が向上し、乳
類(約11%)でした*1。
製品の消費が拡大してい
特に、「乳製品」の輸出に強みを持っており、米国やEUといった
ます。すでに世界のバター
国・地域と輸出を競うほどです。例えば、「バター」や「全粉乳」の輸 の消費の50%を占めるなど、
出額は世界1位で、「チーズ」と「脱脂粉乳」は世界3位となっていま アジアはニュージーランドに
とって重要な市場です。
す*2。
近年、ニュージーランドは地理的に近いアジアをはじめ、各国と貿
易協定を結び、輸出の拡大を図っています。2008年に中国とFTA
(自由貿易協定)を締結したことで、中国向け輸出は2007年から
2013年にかけて約4倍に拡大しました。中国の景気減速懸念があ
るなかでも、“食”の需要は景気に左右されにくいことから、堅調に
輸出を伸ばすことができました。
*1:JETRO、*2:米国農務省(2013年7月時点推計)
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□当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料
ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料
作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス
クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に
は、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
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また、2012年までにASEANの全10ヵ国と、2013年には台湾と
FTAを締結したほか、日本・韓国ともFTAの交渉を続けています。
加えて、ニュージーランドはTPP交渉にも参加しており、今後も貿易
協定を拡げていくことにより、さらなる輸出拡大が期待されます。
「観光」も、ニュージーランド経済の重要な地位を占めており、観
光収入をみると酪農製品等の輸出額に匹敵するほどです。近年で
は、経済発展めざましいアジアからの観光客数が伸びています。観
光地としては、各地で雄大な自然を楽しむことができるほか、映画
の撮影スポットが多く、ロケ地ツアーも人気があります。雄大な山々
から、氷河や青い海までコンパクトにまとまっているため、観光でも、
映画の撮影でもニュージーランドは人気があるんだとか。
ニュージーランド経済には、原油などエネルギー資源への依存度
が低いという特徴もあります。2012年は水力・地熱などの「再生可
能エネルギー」で電力の約73%をまかないました。これを、2025年
には90%まで引き上げることをめざしています。エネルギー資源へ
の依存度が低いことで、ニュージーランド経済はエネルギー価格上
昇の悪影響を受けにくいという側面もあるようです。
2.構造改革の先進国
ニュージーランドは先進国のなかでも、相対的に経済規模は小さ
な国です。それでも世界で独自の存在感を保つことができているの
は、数々の「構造改革」による努力があったからです。ニュージーラ
ンドは“構造改革の先進国”と呼ばれることがあり、その成果は現
在のニュージーランド経済の好調さに表れています。
例えば、1980年代に、規制緩和、金融をはじめ市場の自由化、公
的機関の民営化など大胆な構造改革が行なわれました。
80年代から、規制緩和、
自由化を進めたことによっ
て、現在ニュージーランド
は「ビジネスがしやすい国」
ランキングで2位とされて
います。
出所:フォーブス「The Best
Countries For Business 2013」
この政策の一環で、農業への補助金が打ち切られました。これは
多くの農家にダメージを与えたものの、ニュージーランドの農業が
生産効率を高める努力を行なうきっかけとなりました。そのなかでも
「酪農」では農場の大規模化、乳製品メーカーの再編成など産業改
革もあり、ニュージーランドは乳製品で国際競争力のある輸出国と
なることができました。
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□当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料
ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料
作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス
クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に
は、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
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ニュージーランドが行なう構造改革は、市場の活性化を重視した
ものが多いと言われています。このような取り組みによって生産性
を高めることで、ニュージーランドは世界で戦えるだけの競争力を
持つことができていると言えるようです。
またニュージーランドは、90年代より財政の構造改革にも取り組
みました。94年には政府債務の上限を決める法律を制定し、政府
純債務の残高をGDP比で平均的に30%以内とするほか、財政収
支、歳出についても目標を設定しました。この財政健全化による取
り組みなどによって、現在のニュージーランドの財政は健全であり、
ムーディーズからはAaa*の格付を付与されています。 *2013年12月末時点
3.ニュージーランドドル
ニュージーランドドル(以下、NZドル)は、近年、対円で堅調に推移し
た通貨のひとつです。信用力が高く、先進国のなかでも相対的に
金利水準が高いことなどを背景に、世界から投資マネーが流入し
ました。
NZドルは、地理的に近く、経済的に結びつきが強いオーストラリ
アドル(豪ドル)と似たような動きをする傾向があります。ただ、いつ
も同じような動きをしているわけではありません。
オーストラリアの主要輸出品は「鉄鉱石」「石炭」であり、世界的な
景気の影響を受けやすい国だといえます。一方、ニュージーランド
の主要輸出品は酪農製品や肉類といった「食品」であり、景気の影
響を受けにくい国といえます。このためNZドルと豪ドルは、異なる
要因の影響を受けるということです。
中長期的な経済成長を背
景として、ニュージーランド
は金利の引き上げ観測が
高まっています。これが、
足もとでNZドルの下支えに
なっているようです。
NZドルは、 “食”の輸出拡大によるニュージーランド経済の成長
を背景として、中長期的な上昇が期待できる通貨といえるのかもし
れません。
ニュージーランドは投資魅力が高いことから、多く
のファンドで組み入れられています。もしかしたら、
お持ちのファンドで、すでにニュージーランドに投資
をしているかもしれませんね。
次は、「自社株買い」
について調べます。
□当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料
ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料
作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。□投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リス
クもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時に
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