¶ ³ 問 次の線形写像 T に対し, (1) T の退化次数と Ker(T ) の一組の基を求めよ. (2) T の階数と Im(T ) の一組の基を求めよ. 1 −1 1 0 2 T : R5 → R3 , T = 3 1 −1 4 −2 x −1 −3 3 −4 6 µ ´ 解答 (1) Ker(T) = {x ∈ R5 |T (x) = 0} であるから, 1 −1 1 0 2 A = 3 1 −1 4 −2 −1 −3 3 −4 6 とおくと,Ker(T ) は Ax = 0 の解空間に他ならない.A を簡約化すると, 1 3 −1 1 → 0 0 1 → 0 0 1 → 0 0 −1 1 −3 −1 4 −4 −1 1 −4 0 1 0 1 0 2 第 1 行の (−3) 倍,1 倍をそれぞれ −1 4 −2 第 2 行,第 3 行に加える 3 −4 6 1 0 2 −4 4 −8 第 2 行を (1/4) 倍する 4 −4 8 1 0 2 第 2 行の 1 倍,4 倍をそれぞれ −1 1 −2 第 1 行,第 3 行に加える 4 −4 8 0 1 0 −1 1 −2 0 0 0 となる.null(T) = dim(Ker(T)) であるから,これを解くと, 0 −1 0 1 −1 2 null(T ) = 3 で Ker(T ) の基として 1 , 0 , 0 がとれる. 0 1 0 0 0 1 (2) Im(T ) = {T (x)|x ∈ R5 } であるから,Im(T ) は A の列ベクトルで生成される R3 の 部分空間である.よって,rank(T )(= Im(T ) の次元) は A の列ベクトルの 1 次独立 な最大個数であり,1 次独立な最大個数を与える A の列ベクトルの組は,Im(T ) の 1 組の基である.A の簡約化 B を見れば分かるように A の列ベクトルのうち第 1 列 と第 2 列は 1 次独立で,A の他の列ベクトルはこの 2 つの列ベクトルの 1 次結合で かける.よって, −1 1 rank(T ) = 2 であり,Im(T ) の基として 3 1 が取れる. −3 −1
© Copyright 2024 ExpyDoc