第 1 回 復習 学籍番号 名前 問 1. 次の問いに答えよ. (1) nZ が Z の部分群であることを示せ. na, nb ∈ nZ に対して na − nb = n(a − b) ∈ nZ なので nZ は Z の部分群である. (2) SL(n, R) が GL(n, R) の部分群であることを示せ. A, B ∈ SL(n, R) に対して |AB −1 | = |A||B −1 | = |A||B|−1 = 1 · 1 = 1 なので AB −1 ∈ SL(n, R) である.従って SL(n, R) は GL(n, R) の部分群である. 問 2. N3 := {1, 2, 3} とするとき N3 上の全単射全体を S3 とおく: S3 = {σ : N3 → N3 | σ : 全単射 } 任意の σ ∈ S3 に対して σ(1), σ(2), σ(3) はすべて異なる.たとえば σ(1) = 2, σ(2) = 3, σ(3) = 1 のとき σ を以下のよう に表す. ( ) 1 2 3 σ= 2 3 1 また σ1 , σ2 ∈ S3 のとき積 σ1 · σ2 を写像の合成 σ1 ◦ σ2 で定める.この演算で S3 は群となる.次の問いに答えよ. (1) S3 の元をすべて書き下せ. ( 1 2 3 1 2 3 ( (2) σ1 = ) ( , 1 2 3 2 3 1 1 2 3 ) 2 1 3 ) ( , σ2 = ( , 1 2 3 3 2 1 ( σ2 · σ1 = 1 2 3 ) 2 3 1 ( 1 2 3 ( , 1 2 3 ) ( , 3 1 2 1 2 3 ) ( , 2 3 1 1 2 3 ) . 3 1 2 ) ( (3) σ1 = ) 1 3 2 σ1 · σ2 = ( 1 2 3 とするとき σ1 · σ2 と σ2 · σ1 を計算し S3 が非可換群であることを認識せよ. 1 2 3 2 3 1 1 2 3 )( 1 2 3 3 2 1 )( 1 2 3 3 2 1 ) ( = ) 2 3 1 ( = 1 2 3 1 3 2 1 2 3 ) ) 2 1 3 の元の位数を求めよ. ( 元の位数とは an = e となる最小の n のこと ) ( )( 2 3 1 1 2 3 2 3 1 1 2 3 2 3 1 )( )( 1 2 3 2 3 1 1 2 3 ) ( = ) 2 3 1 ( = 1 2 3 3 1 2 1 2 3 ) )( 2 3 1 1 2 3 3 1 2 ) ( = 1 2 3 ) 1 2 3 なので σ1 の位数は 3. 問 3. G を群, H をその部分群とするとき, 任意の a, b ∈ G に対して Ha = Hb ⇔ ab−1 ∈ H を示せ. (⇒) e ∈ H であるから a ∈ Hb なので ∃h ∈ H[a = hb] となる.これから ab−1 = h ∈ H となる. (⇐) 仮定からある h ∈ H が存在して ab−1 = h となる.この式から a = hb となる.また b = h−1 a となる. (⊂) h′ a ∈ Ha を任意にとると h′ a = h′ hb ∈ Hb となる.(⊃) h′ b ∈ Hb を任意にとると h′ b = h′ h−1 a ∈ Ha となる. 解答は毎週木曜日のお昼位に http://www.ma.kagu.tus.ac.jp/∼kawashima/lecture.html に置いてあるはずです. A B C
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