◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html 立ち読みコーナー http://www.lotus21.co.jp/ta 税務 業務委託契約に通謀虚偽表示を認めず 審判所、支払手数料を給与とする更正処分を全部取消し 内国・外国法人間の業務委託契約 に基づく支払手数料が代表取締役 (請求人)への給与に当たるか否か が争われた事案で取消裁決。 審判所、業務委託契約に虚偽表示 を認めず、支払手数料は内国法人 に帰属と判断。 無効であるとした。 これに対し審判所は、Y 社と請求人との 間に請求人を Y 社の指揮監督下においた上 で請求人の労働力を提供させる目的が認め られるとしても、X 社を通じて請求人に Y 社の指揮監督下で労働力を提供してもらう という本件業務委託基本契約によってもそ の目的は達成可能であると指摘。契約自由 本事案は、内国法人 X 社(代表取締役: の原則に照らし、Y 社の指揮監督下におい 請求人)と外国法人 Y 社が締結した業務委 て請求人の労働力を提供する債務を X 社の 託基本契約について、原処分庁が、仮装と みが負うことも、また、請求人および X 社 指摘し、当該契約に基づく支払手数料(報 の双方が負うことも一切許容されない関係 酬)は、Y 社と請求人の雇用契約に基づく にはないとした。そのうえで、Y 社と請求 給与であると認定したもの。 人との間の雇用契約における請求人の債務 原処分庁は、①本件業務委託基本契約の と、Y 社と X 社との間の本件業務委託基本 業務内容と(請求人と Y 社が締結してい 契約における X 社の債務とは相互に排斥し た)本件雇用契約の業務内容に違いがな 合う関係にあるとはいえないことから、Y い、② Y 社および請求人も本件業務委託基 社と請求人との間に雇用契約を締結する意 本契約と本件雇用契約の業務を明確に区分 思があったというだけでは、本件業務委託 できない、③請求人の労務または役務提供 基本契約が虚偽表示によるものとの理由と の態様は、Y 社との間で決められた勤務時 はならないとしている。 間・勤務場所などの時間的・空間的拘束を さらに、審判所は、本件業務委託基本契 受けたもので、同社の指揮監督に服する従 約と本件雇用契約とは法律上併存しえない 属的なものであったなどと主張。本件業務 関係になく、業務内容が区分できないこと 委託基本契約における当事者の真の合意内 は一方の契約を虚偽表示と基礎付ける理由 容は、Y 社を使用者、請求人を労働者とす にはならないと指摘。有効に締結された本 る雇用契約であり、Y 社と X 社とが両者通 件業務委託基本契約に基づく Y 社の X 社に じて虚偽の意思表示をしたものであること 対する業務委託手数料は、請求人の給与に から、通謀虚偽表示(民法 94 条)により は当たらず、X 社に帰属すると判断した。 こちらの記事を含む最新号の見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 見本誌お申し込みページへ No.578 2015.1.12 15
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