理事長所信 ver.5 一般社団法人 笠間青年会議所 理事長所信 一般社団

理事長所信 ver.5
一般社団法人
笠間青年会議所
理事長所信
一般社団法人笠間青年会議所 2016年度
第52代 理事長予定者
中田
拓也
【はじめに】
1965年、折しも笠間市役所庁舎が完成し、観光ブームを捉えた動きと笠間芸術村の開村で様々な
創作活動が展開され始めたころ、水戸青年会議所の推薦のもと、306番目のLOMとして笠間青年会
議所が誕生しました。それから50年という月日が流れ、先輩諸兄が素晴らしい歴史を築かれました。
この伝統を受け継ぎ、地域づくりを牽引する組織として、更に力を尽くして参りましょう。
【青年会議所の存在意義】
いつの時代も変わらぬ大切なものがあります。思いやり・真心・勇気といった、つい忘れがちになる
大切なものを、自らが関わる地域や周囲の人々以外に教えてくれるのが、青年会議所という組織です。
未来を担う子どもたちのために、変わることのない大切なものを伝えていかねばなりません。
一般社団法人笠間青年会議所において50年の歳月をかけて洗練されてきた力は、定款や会員の姿勢
などに当たり前のことように息づいていますが、これからも弛むことなく、丁寧に運動を重ねてまいり
ましょう。
【次世代を担う子どもにしっかり向き合う】
社会の最小の構成単位は家族です。教育の基本は家庭教育にあると言われています。健全で明るい家
族が増えれば、必然的に明るい社会の実現に近づいていくのではないでしょうか。
子どもは親を映す鏡といいますが、我々自身が自らを振り返り律しつつ、伝えなければいけない大切
なことが何かをしっかりと考え、子どもたちに向き合っていかねばなりません。
我々は子どもたちの理解者となり、見守ることが出来るサポーターとなるべきです。我々は子どもた
ちが学びを得ることができる環境や機会を用意することで、本来持っている力を引き出してあげられる
よう、努力を惜しまず取り組んで参りましょう。
【つながる仲間づくり・市民協働】
かつて世の中は、一部の階級にいる人間が動かしていました。しかし、現代はみんなで物事を決めて
いく時代のはずです。ところが、どこか他人事で無関心な、「誰かがやってくれる」「私には関係ない」
といった感覚に陥っていないでしょうか。我々は、このまちの未来を考えるため、市民の意識と資質の
向上につながる活動を行っていくべきです。市民ひとり一人が真剣にまちの未来について考えることが
できたら、きっと地域社会は良い方向に変化していくはずです。
この先5年10年を見据えた中長期的視点にもとづき組織としての力を充実、強化していくためにも、
会員拡大運動は絶対に必要不可欠です。人の数が増えれば組織の力も増大します。「数は力なり」です。
そのためには、目的や価値観を共有できる団体との交流及び協働運動はとても重要ですし、メンバー
一丸となった入会候補者まわりを行ってまいります。
また、組織の力を最大に発揮するには、まず互いに親しくなることこそが最も近道といえます。会員
およびその家族との交流も積極的に行い、まちの事業にも参画していきます。
p. 1
理事長所信 ver.5
【自己研鑽と“ひとづくり”
】
組織の力を高めるためにも、明るい街を作っていくためにも、我々自身が自らを磨き、資質を向上
していく必要があります。
じょうぜん
みず
ごと
みず
よ
ばんぶつ
り
し か
あらそ
しゅうじん
にく
ところ
お
ゆえ
みち
ちか
上 善 は水の若し。水は善く万物を利して而も争わず。 衆 人 の悪む 所 に処る。故に道に幾し。
(『老子』小川環樹訳注、中央公論新社)
二千年以上前の思想家である、老子の言葉です。全ての生命を育む水は、柔らかくて形がありません。
どんな形にもなれる優れた柔軟性を備えています。水のような柔軟な心があれば、決して他の人とぶつ
かったりしないでしょう。水は人が敬遠するような低い場所にあって、そこで静かにたたずんでいます。
決して高慢にならず、常に腰を低くして謙虚であることを、老子は水に例えて人としての理想の生き方
を語ったのでしょう。
一方で、「水滴石を穿つ(うがつ)」ということわざもあるように、水は、立ちふさがる困難を根気強
く克服していく強さも兼ね備えています。柔らかさと謙虚さ、強さを持つ水のように、私たちもしなや
かな生き方を身につけていきたいものです。
組織で人の上に立つ、あるいはグループで中心的な役割を果たす人間には、先入観を持たずに他の人
たちの意見を聞く柔軟性が必要ですし、仲間に対して高圧的な態度を取ったりせず、むしろ謙虚な気持
ちで接することで、周囲の信頼を得ることができるでしょう。そして時に強いリーダーシップを発揮し
て、困難な局面を乗り切ることも、リーダーの大切な素養であるはずです。
そんな優れた個人を育成するため、また市民意識と資質の向上につながる、経営やまちの発展のため
の学びの場を設けていきます。人と人とのつながり、そこに生まれる信頼関係や、組織としての力の高
まりこそが、事業の実施や経営をより良い方向に導いてくれるでしょう。企業活動を通じて社会に貢献
する青年経済人としても、有意義な機会としたいと考えております。
また、JAYCEEとして多くの気づきや学びを得られる貴重な体験や機会が、出向を通じて用意さ
れています。自らの資質・スキル向上やさらに高みを目指そうという意識の高いメンバーが出向する際
の支援も行ってまいります。
【結びに】
めまぐるしく環境が変化する中「継承と飛躍
地域づくりのさきがけたれ」という50周年ビジョン
に基づき率先して行動をすることで、地域社会との新たな絆を結ぶとともに、地域において素晴らしい
活動をしている諸団体との交流を深め、彼らから多くを学び、ともに汗を流すことで、より良い結果を
生み出すことにつながるでしょう。
かつて先人が今の社会を命懸けで作り上げてくださったように、我々も責任世代として、子どもたち
のために明るい社会を未来に残すべく、しっかりと運動を構築してまいりましょう。
個性豊かなメンバーが、各々の特徴や良い所を出し合うことで、それぞれの素晴らしさをLOM全体
で共有し、お互いを理解しあい、高めあう化学反応を起こしていきましょう。自分を磨き、JCだから
こそできる革新を積み重ね、新たな伝統を紡いで参りましょう。
(了)
p. 2