INFORMATION The Little World Museum of Man INFORMATION いえ きこう 西アフリカ カッセーナの家 The Little World Museum of Man す ねっき 気候と住まい:熱気をふせぐ かんそう 西アフリカの国ブルキナファソのカッセーナの人びとは、サハラ 【高温で乾燥した気候】 さばく 砂漠 の南に広がるサバンナ地帯で、モロコシやトウジンビエ等の ざっこく さいばい やきはたのうこうみん いっぷたさいせいど カッセーナの人びとが暮らすところは、 ねんかんへいきん き お ん や しき ち 年間平均気温28.2℃(最高 4 月 32.6℃、最低 1 月 24.7℃)、 雑穀を栽培する焼畑農耕民です。一夫多妻制度のもと、同じ屋敷地に けつえん つま ねんかんこうすいりょう く う き かんき 年間 降 水 量 782.7mm(雨季は 5~9 月、乾季の 10~4 月) 、 血縁 関係にある男たちとその複数の妻 と子供たちが暮 らします。 乾季の降水量はわずか 62.6mm 四角い家には男性、ヒョウタン型や丸型の家には(四角い家にも) かべ き かがくもよう という、サハラ砂漠南縁の乾燥した地域です。 えが 女性や子供が住みます。壁の幾何学模様を描くのは女性の仕事で、女 ち 性たちが好みで模様を決めて描きます。 え あつ かべ あつ 【住まいの知恵その1:厚い壁が暑さをしのぐ】 どろ ここは展示のための出入り口です ひ ざ 家の材料は土を水でこねた泥ですが、乾季の強い日差しがしっかり 乾かしてくれるので、強度があります。泥を一段ずつ積んで壁を立ち し 上げ、横木を渡して木の枝を敷 き、その上にまた泥をのせて屋根を ぎゅうふん つくります。 牛 糞 は使いません。泥でできた壁は 30~50cm もの 厚さがあり、外の熱気をさえぎり、室内を涼しく保ってくれます。 ち え 【住まいの知恵その2:居室は半地下。開口部は小さく】 女性用のヒョウタン型の家は、古いタイプの家屋といわれています。 まど 窓がなく、出入り口が小さいのは、熱風が室内に入るのをふせぐため です。涼しさを確保する工夫として、地面を 50~60cm ほど掘り か 込んだ半地下の部屋、居室は、居間と寝室と食堂を兼ねています。 こちらが本来の出入り口です。 複数の複婚(一夫多妻制)家族が集住 本来の出入り口は西か南で、 東は悪い力の来る方向とされる。 ち 4人の男とその9人の妻の4世帯 調理は熱を発するので、ふだんは家の外のかまどでします。妻たち の家の前庭は、女性と子供たちの空間で、家事や食事の場として多く やしき とりで 【 砦 のように屋敷】 どべい かこ の時間がすごされます。雨の日はヒョウタン型の家の中で料理を とくちょう 建物を土塀でつないで囲んでいるのが 特 徴 です。この地域はかつて きんりん みんぞくかん あらそ はげ てき しんにゅう つくりますが、台所は一段上がった奥にあり、居室とは仕切られて さまた 近隣の民族間の 争 いが激しく、敵の 侵 入 を 妨 げるために、家屋を いて、熱気が居室に入らないように工夫されています。天井の穴は、 つちかべ 土壁でつなぎ、屋敷全体を砦のようにしました。平らな屋根は農作物 ほ え 【住まいの知恵その3:ふだんの台所は屋外で、雨の日は室内で】 てき み ば むか けむり ぬ と 煙 抜きでもあり、明かり採りでもあります。 う の干し場であるとともに、敵を見張り迎え撃つ所でもありました。 - 11 -
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