理事長所信information - 三島青年会議所

2015 年度 理事長所信
公益社団法人 三島青年会議所
2015 年度理事長予定者 飯島 映
明日を描ける強い力を!
1.はじめに
三島青年会議所は、1962 年の創立以来 50 年超にわたり、いつの日も時代に合わせて様々
な人づくり、地域づくりを進めてきました。多くの先輩たちが長い期間をかけて積み上げ
てきた信頼は、現役世代にとって大きな財産であります。我々はその恩恵を受けながら、
いくつもの継続的な事業を実施しつつ、単年度制というシステムの中で毎年、会員個々の
役割を変えながら各年度の特色ある運動を展開しております。
2014 年度、公益社団法人日本青年会議所 東海地区 静岡ブロック協議会の事務局運営お
よびブロック大会の主管という大役を経験した三島青年会議所は、ここで培った一体感と
団結力を最大限に活かしながら、本年度も運動を続けてまいります。前年度末の卒業会員
数が近年では最多となりましたが、創始の精神をしっかりと受け継ぎ、まさに今、故きを
温めて新しきを知るときであると考え、個人と社会の開発という本質は変わらずに、明る
い豊かな社会の実現に向けて力強く歩みを進めていくことを誓います。
2012 年末の政権交代以降、いわゆる 3 本の矢を柱とするアベノミクスの推進により、大
手企業を中心に収益の改善がみられ、また 2020 年の東京オリンピック開催の決定により、
長期的な後押しの効果も期待され、日本経済は、景気の回復傾向を強めているように言わ
れています。しかし地方の中小・零細企業あるいは一般家庭にまで、それが広がってはい
ないような、全体としては、まだ慢性的な不調が染み付いているような雰囲気が根強く感
じられます。混迷の時代と長らく言われてきていますが、現代社会が混迷しているという
より、一人ひとりの考え方や心の部分が混迷して、将来を描き難くなってしまっていたと
表現することもできるのではないでしょうか。
一方では、東日本大震災を経て、この数年で日本人が日本人らしさについて意識する傾
向は確実に強まっているように感じます。震災直後に人々が助け合い、譲り合う姿を見て、
元来あった日本のよさを自覚し、人を思いやる心や、おもてなしの精神は、誇りに思って
よいものなのだという考えが広まり始めています。また身の回りに感謝することのできる
精神性も、高まりつつあるのではないでしょうか。スポーツで成果を残した選手のインタ
ビューなどでは、十代の若い選手であっても、周囲で支えてくれた人を始めとする自身の
環境に対して、感謝の言葉を当たり前に口にしている場面を頻繁に見かけます。そして先
の政権交代以降、領土領海問題や憲法解釈の話題で、国民の主権者としての意識が高まっ
てきている気運もあります。
今こそ、国民が日本人としての誇りをより強め、社会に対する当事者意識をより高めて
いけるよい時機なのです。
2.人づくり
いつの時代にも、子供たちの将来に大きな責任を持つのが私たち世代です。無限の将来
性を持つ彼らが明るい未来を希望できるよう、子供たちが人を思いやり、尊敬すべき人を
敬える心を持てるよう、導いていかなければなりません。相手を敬い、相手の立場や目線
で物事を考えることのできる力がつくと、
「やってもらって当たり前」といった感覚でなく、
周囲に感謝して生きられる力となり、幸せを感じられる豊かな心に繋がっていきます。そ
して人の悲しみや痛みがわかるようになり、譲り合うとか分け合うといった日本人の誇る
べき行動習慣に繋がっていくでしょう。まずは相手を敬うこと、相手をわかろうとするこ
とができるようになるような育成事業を進めてまいります。
また子供たちには、物事に対して真剣に取り組む経験が重要であると考えます。目的や
目標に向かい、自分自身の考えを持って本当に一生懸命に取り組んだことが、後の成長過
程では自己を肯定する拠りどころとなり、成人に向かうにつれ、今を楽しむことばかりで
なく自分で未来を志向し、将来のために努力できる力に繋がっていくものです。そのため
にも子供たちに、自分で考えて行動することを学ぶ機会を創出してまいります。
そして我々を含む大人に大切なこととして、当事者意識と利他の精神をより高めていけ
るような活動をします。家庭のこと、仕事のこと、地域のこと、国家のこと。自分を取り
巻く世界はすべて他人ごとでなく自分ごとなのだと捉え、しっかりと自分の考えを持てる
ようになることが、希望ある社会への第一歩となります。そこで、溢れる情報を取捨選択
し考察するための物差しも必要です。自分のためだけではなく他がために、愛する家族の
ため、友人のため、同僚のため、地域のためになることで幸せを計り、物事を判断する人
が増えれば、未来の街や国は夢と希望で満ち溢れていくと信じております。
3.地域づくり
少子高齢化や人口減少が騒がれる中で、都市部の人口は増加し、地方から都市への集中
傾向が加速しています。人が集まれば物、資本、情報も集中し、地域間の格差は日を追う
ごとに拡大していると言えるでしょう。
この地域に住まう大人たちが社会に対する当事者意識を持ち、地域の将来に対する希望
を持った大人がより増えていけば、子供のための思いやり溢れる環境づくりに繋がってい
きます。子供が大人になる過程で、魅力的な人と出会い、素晴らしい経験を積み、大切な
思い出を作ることによって、この地域での将来を描き「ここで生きていきたい」という気
持ちを持った若者が増えていくでしょう。地域愛をもった子供が大人になって、親や地域
から受けた愛情をその子供たちに送っていく。そのような人づくりの循環が、魅力的な地
域づくりに繋がっていくと信じております。だからこそ私たち市民がこの地域の魅力を充
分に知り、ここで生きていること、ここで子供を育てていることに誇りを持てるよう、人
との触れあいや思い出の場所など、ものだけでなく感動や経験を記憶に残していけるよう
な活動をしてまいります。
また、地域にとって何よりの宝物である子供たちの笑顔を守るためにも、これからも環
境保護の意識を持っておくべきであり、併せて、自然災害等に対応するための内外のネッ
トワーク整備の観点も常に持っておくようにします。
4.自分づくりと組織づくり
私たちは日々の企業活動に勤しむ一方で、明るい豊かな社会を築くために議論し、行動
する集団です。地域の活性化に取り組むことを通じて自己を研鑽することが、必ず自社の
成長にも繋がる。そのような志を同じくして集っています。
「トレーニング」
「サービス」
「フレンドシップ」の JC 三信条は巧妙に絡み合っており、
個々が成長し、互いに切磋琢磨する機会があります。すべての活動を通じて自分を成長さ
せるという考えはもちろんですが、他の会員の成長を手伝うという面も忘れてはなりませ
ん。
近年、いわゆる団塊ジュニア世代が 40 歳を迎える時期にあり、青年会議所を卒業する会
員が新入会員の数を上回る傾向が続いてきました。すなわち現役会員にとっては、世代の
近しい先輩の数より後輩の数が少ない状況です。
「リーダーシップとは、将来をリードする
人材をつくり出すことである」とする考え方がありますが、これを置き換えれば、青年会
議所で後輩の成長を手伝い、地域をリードする人材をつくっていくことは、まさにリーダ
ーシップであります。我々はもっともっとリーダーシップを鍛え、発揮できるようになら
なければなりません。会員数の拡大を推進し、後輩づくりの機会を増やすことが重要です。
会員相互の関係をより充実させ、メンバー一人ひとりが魅力的な人間に成長していくこ
とが、組織の魅力を高め、共感する新しい仲間を得ることに必ず繋がっていきます。それ
こそが王道であると思います。メンバー自身が青年会議所の意義や魅力について人にしっ
かり伝えられるよう常に意識しながら、組織の充実に取り組んでまいります。
また、三島青年会議所は 2013 年度、公益社団法人として新たな一歩を踏み出しました。
公益法人の本質に則した活動を継続し、組織の更なる発展に繋げていくためにも、まずは
これまでの事務・会計処理を検証し、より制度に適ったプロセスを整えていく必要があり
ます。いかに効果的、効率的に活動していけるかという視点を併せ持って検討してまいり
ます。
5.結びに
私たちの住むこの地域は、箱根、伊豆、富士山という自然の財産に囲まれ、東海道の要
衝として古くから東西の文化が行き交い、現代経済においても人、物、情報の往来が非常
に多い、極めて恵まれた地域です。この地域を愛し、大切な青年期に情熱を注いだ先輩た
ちが脈々と受け継いできた精神を胸に、我々も後の世代のために、自ら何ができるのかを
問うていきましょう。会員数という観点では、現時点では限られた力量でありますが、静
岡ブロック主管を経て、団結力はこれまでに増して強固になっていると確信しております。
「少数精鋭」とは少数の精鋭社員で事業をやるのではない。
少数の凡人で事業をやっていくうちに精鋭になっていくことである。
大好きな地域の未来を考え、同時に自己を磨き、仲間と出会って切磋琢磨できる、他に
はない特別な組織。先輩たちが繋いできたこの会を、私たちの大好きなこの会を、これか
らも先へ先へと繋げていくこと。そのためにも我々が成長し、同志を、地域を愛する若者
を増やし、然るべき体制を整えていくことで、三島青年会議所の明日を描く力を皆で強め
ていきましょう。