積極果敢 ~守破離の精神で更なる飛躍を~

2015 年度 社団法人加須青年会議所 理事長所信
理事長
秋葉
健洋
積極果敢
~守破離の精神で更なる飛躍を~
【はじめに】
現代社会は、何が真実で、何が真実ではないのかさえ解りづらい程の情報が溢れていま
す。また、そんな雑多な情報を鵜呑みにし、自ら考える事をせず、発信されている情報の
真偽に疑問を持たない、そんな人が多いと感じます。考える事をせず、一方通行の情報の
みをもとに、当たり障りのない話をし、今が楽しければ良いという刹那的な考えの根底に
は、やはり無関心や無責任、利己主義な考え方があるのではないでしょうか。そんな世の
中において、私たちに出来る事は何でしょうか。そのような問題点の解決方法を青年らし
く真剣な議論を重ねた上で世の中へ発信し、市民の意識を変革し、社会を変革する為の運
動をする事です。今日に至るまでも、明るい豊かな社会の創造を目指し、奉仕・修練・友
情の三信条のもと運動を行っている青年会議所だからこそ、社会の問題点を捉え、その為
には、何が必要なのかをとことん議論しあい、運動発信していく事で少なからず社会に影
響を与えてきたのだと考えます。
JCしかない時代からJCもある時代になったと言われますが、私はそれでもJCしかない
と思っています。何故なら、入会するときの動機は人それぞれですが、どちらかと言えば
自分の為、自分の事業所の為、自分の知り合いを増やす為といった自己中心的な考え方が
多い中から、青年会議所運動を通して、徐々に郷土の為、自分の回りの人の為にと自分以
外の為を考える、すなわち利他の精神で行動できるように個人の意識が変わる団体・意識
を変えられる団体は青年会議所しかないからです。
これからもそんな団体であり続け、いつの日か高き志を持った一人ひとりのメンバーの
運動が世の中に大きなうねりを与えられると信じて、積極果敢に活動してまいります。
【地域コミュニティ創造】
隣近所の人の顔を知らない、人となりもわからないという地域にコミュニティは存在し
ていないのと同じです。都市部のベッドタウンというこの地域においては、普段の生活で
地域でのコミュニケーションを必要としていない人が多いのかもしれません。しかし、大
災害や有事の際はもちろんですが、子供たちをコミュニティで守り、コミュニティで育て
る為にも、もっとも身近で助け合える隣近所でのコミュニティを普段から大切にする事
は、非常に重要です。我々の住んでいる加須市をそんな地域の集合体にする為にも、まず
は、地域の人達と積極的に関わっていける人を一人でも多くする事が必要ではないでしょ
うか。
今年度は、青少年を対象に地域の人々と積極的に関わる事の大切さを伝える事業を行い
ます。メンバーが中心となり、行政関係者や学校関係者、地域の人達を巻き込みながら事
業を行い、その事業での経験を通して、利他の精神とコミュニティの大切さを伝えていき
ます。その結果、自らの知恵と力でこの地域をより良い地域に変えていくそんな気概を持
った市民が多く存在し、共に助け合える地域に近づく事を信じ、積極果敢に運動していき
ます。
【Jayceeの志創造】
アスリートは、自らを過酷な状況に置き、基本を何度も何度も繰り返し、自らに負荷を
与えます。そうする事で、より良い結果を残す心と体と技を鍛えます。我々、メンバーに
置き換えてみると、この地域を明るい豊かな地域とする為に青年会議所運動を通して、自
らに負荷を与え、心と考え方を鍛えているといっても過言ではないと考えます。もちろん
仕事と家庭でも自己の成長は出来るでしょう。しかし、本気で青年会議所運動をすれば、
単年度制で毎年変わる役職を通し、それぞれの立場での考え方を学べ、仕事と家庭だけで
は経験できない様々な事を通して自らの考え方が広がります。
ここ数年で入会2、3年のメンバーの比率が多くなってきました。今一度、青年会議所の
理念、Jayceeとしての根本的な考え方を学び、まずはメンバー自身が変わり、市民の意識
を変革していき、それこそが社会を変革出きるのだと言う事を再認識し、自らが積極果敢
に考え、高い志のもと行動していけるメンバーを創造していきます。
【未来のJC創造】
青年会議所が設立されて以来、変わらずに行われている運動、それは、会員拡大運動で
す。しかし残念ながら、全国的にも我々の同志は、減少傾向にあります。会員拡大運動を
するにもただ、やみくもに声を掛けるだけでは、何も伝わりません。常に、一人ひとりの
メンバーが加須青年会議所の中だけにとどまる事なく、どんどん違う団体・地域に出てい
き、人間関係を創りながら、Jayceeとしての姿を見せていきましょう。そして、青年期と
いわれるこの時期に、同じ志をもった同世代の仲間をひとりでも多く集め、切磋琢磨しな
がら私達の運動をより多くの仲間から発信する事、これこそが会員拡大運動の本質なので
す。
まずは、個人を変える事が加須市を変える事に繋がり、加須市から埼玉県、そして日本
を明るい豊かな社会にする事に繋がるという事をメンバーが再認識し、多くのまだ見ぬメ
ンバーへ青年会議所運動の素晴らしさを積極果敢に伝えていきます。
【終わりに】
守破離(しゅはり)という言葉があります。約600年前に能を芸術にまで高めた世阿弥
(ぜあみ)が『風姿花伝』(ふうしかでん)の中で展開した芸能論で、日本での茶道・武
道・芸術などにおける師弟関係の在り方・考え方の一つであります。まず、師匠に教わっ
たことを守りながら修行を始め基礎をしっかりと学ぶ。その後、自分と今までの型を照ら
し合わせて研究を重ねることにより、自分に合ったより良いと思われる型へと進化する。
最終的には、師匠の型・己の型を知り尽くしているためにより素晴らしい型へとつなが
る。
それと同じように、現代のどんな事においても、基本を忠実に繰り返し行う事を通してし
っかりとした自分の技術や考えを身につけ、その上で自分の技術や考えを社会の現状と照
らし合わせながら、さらなる高みへと昇華させる事が必要なのではないでしょうか。
我々、メンバーは、世間的にも様々な事を学び吸収している世代であります。青年会議
所でも、仕事でも人生でも『守』から『破』の段階です。今一度、自らを省みて、ただ、
今までの自分達の知識や考えだけで良いと思う事を行うのではなく、過去の歴史や事例を
学び吸収し、自らの体験と経験の機会を積極果敢に増やし、その上で新しい形を模索する
事が、非常に大切だと考えます。
我々、加須青年会議所は、創始からの精神を大切にし、青年会議所にしか出来ない事・
青年会議所だからこそ出来る事を考え、青年としての英知と勇気と情熱をもって、これか
らも全ての人々が共創しあう絆溢れる明るいみらいを積極果敢に切り拓いていきます。
《基本方針》
・積極果敢に守破離(しゅはり)の精神で何事にも望んでいこう。
・『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ』(山本五十
六)
という事を常に意識し全メンバーで行動しよう。
・委員会は、議案書作りの場ではなく、知識の積み上げやメンバーそれぞれが議論を交わ
す場であるという事を意識しよう。
・楽しいだけじゃJCじゃない、楽しくなければJCじゃない。楽しく真剣に運動していこ
う。
《地域コミュニティ創造委員会》
・この地域の青少年を対象に、自ら地域の人々と積極的に関わっていく事のできる機会を
提供しながら、利他の精神と地域の人達と関わっていく事の大切さを伝えていこう。
・常に子供たちに背中を見られていると意識して、自らを律して運動しよう。
《Jayceeの志創造委員会》
・今一度、青年会議所の理念、Jayceeとしての根本的な考え方を学び、高い志を持ったメ
ンバーを増やしていこう。
・委員会活動を通して新入会員との絆を深めよう。
《未来のJC創造委員会》
・拡大リストに基づき、入会候補者と定期的に連絡を取り、直接お会いして人間関係を構
築していこう。その中で、全メンバーを巻き込んで青年会議所運動の素晴らしさを伝え
よう。
・一人では小さな声だが、多くの同志を巻き込めば運動となり、多くの市民を巻き込めば
世論に繋がり、やがて社会を変革できるという事を意識して会員拡大運動をしていこ
う。
《総務委員会》
・加須青年会議所内部での連絡の徹底・意識の共有を図り、全メンバーが同じ方向を向い
ていける様にしていこう。
・青年会議所運動を様々な方法で、効果的に対外に発信していこう。