本工だより第2号 - 東京都立本所工業高等学校

東京都立本所工業高等学校
本工だより
平成24年11月26日発行
24-第2号
落ち着いた学校生活の大切さ
」2学期ももう少しで終わろうとしています。
東京都立本所工業高等学校
東京都立本所工業高等学校
校
長
10月のスポーツ大会、11月の文化祭(本工祭)で皆さんが学校行事に意欲的に取り組
む素晴らしい姿を拝見しました。
今年の文化祭の実施では、実行委員が中心となり夏休み前から準備してきた様子がよくわ
かりました。また、当日は、PTA・保護者、同窓会の皆様をはじめ多くのお客様がおいで
になったことを大変うれしく思っています。
今年の文化祭は、100分の1の模型のスカイツリーや、3輪バイクのデモンストレーシ
ョン、また、美味しかった模擬店の食品等、生徒の皆さんが自主的に、自ら楽しい文化祭を、
そして、生徒や来場する皆さんに楽しんでもらおうとする「思い」のよく感じることのでき
る文化祭だったと思っています。しかしながら、文化祭当日の準備段階で、正門の文化祭ア
ーチが強風で倒れ、生徒がけがをする事故があったことについては、被害者、そして、生徒
の皆さんに申し訳なく思っています。
また、10月に実施されたスポーツ大会では、最近では
恒例となった生徒会による開会式が整然と行われたこと、
さらに、開会式後の準備運動の時には、前にいる生徒の指
示のもとに、全員が一生懸命に取り組んでいて、日々の生
徒の皆さんの学校行事等への前向きな姿や誠実さをとても
誇らしく思いました。
先日の新聞に次のような記事が載っていました。それは、
広島大学の研究グル―プの実験ですが、愛らしい子犬や子
猫の写真を見せた大学生に細かい作業をさせたところ、集
中力が高まり、それまでより作業の成功率が平均
44%も向
...........................
上したというのです。私は、落ち着いた心安らかな環境の中では、人は物事に集中できる
のではないかと考えています。
本校は、皆さんの頑張りと先生方の熱意で落ち着いた学校生活を実現しています。その
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ような中で皆さんが、勉学や学校行事、部活動に、より集中して取組むこと
や、生徒会や
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実行委員会など、代表の生徒の皆さんが自ら計画・準備し、運営するという活気ある姿が、
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本工生の自信や誇りとなり、皆さん一人一人の充実した学校生活や、将来の夢の実現に結
...
...................
びつくことを願っています。本工生の皆さんともに頑張りましょう!!
進路指導部より
進路指導部主任
高等学校の進路指導の大きなものに、4年生の就職活動・進学活動があります。進学は目前
にせまりましたが、就職活動はこの時期追い込みとなり、生徒諸君は日々がんばっています。
今年の就職状況は、世界的な経済の低迷、東日本大震災、歴史的な円高など、企業の雇用に
大きな影響をあたえています。
厚生労働省が来春卒業予定者の高校生と中学生の7月末時点の求人・求職状況を発表しました
が、それによると高校生は求人が約4万6000人(前年同期比14.5%増)求職者が約19
万3000人(前年同期比3.4%増)で求人倍率は0.75倍(前年同期比0.07%増)
となっています。
このような社会情勢のなか本校の4年生はがんばって就職活動しています。将来自分は何を
仕事にしていこうか、早いうちから考えておくことが必要です。やりたいことが先にあって、
それにピッタリの職種を見つけることは難しいことです。経験と技術を積めば「やりたいこと」
や「夢」は近づいてくるのではないでしょうか。仕事に完成品は
ありません。やっているうちに好きになったり、やって「いいなー」
と思えるようになる。「やってもいいなー」と思えることが大切では
ないでしょうか。本校は工業高校です。物づくりが好き、工業がすき
な人は「こういう仕事を将来したいな~」と思えることが4年間の
学校生活のなかでうまれると思います。
また、インターンシィップや企業見学など、仕事の現場を観たり、
体験できる機会がたくさんあります。今年の4年生には、授業で勉強
○インターンシップで
したことを仕事に生かしたいと言う生徒が比較的多かったです。その
多くを学びました。
人たちはもちろん希望の仕事を見つけることができました。
教務部より、工業高校としての教育課程の特色について
教務部主任
2 学期も終わりに近づき、今年度も残りわずかになってきました。予定されている学校行事も
順当に行われ、1 年生も本所工業の生徒として文化祭、スポーツ大会等と頑張っています。4 年生
は卒業後の進路に向けて、就職活動、進級に向けて頑張っています。
本所工業高校の教務部では入学者選抜業務や年間行事予定、成績会議資料、時間割等、様々な
校務の処理を行い、生徒の個性と創造力を伸長させる教育課程で、きめ細かい指導ができるよう、
他の分掌と連携して生徒の目標に向けて頑張っています。本所工業は工業高校であるため、もの
づくりへの興味関心を高めるための指導内容をはじめ特色ある工業科ならではの技能が身に付く
よう指導しています。以下に教育課程の特色について記述します。
(1)時間割など授業について
本所工業の総合技術科は第 1 学年のときに機械、電気、電子のそれぞれの工業科目を学びます。
工業技術基礎(週 3 時間)、情報技術基礎(週 2 時間)が行われています。第 2 学年からは自分が
選択し類型に進み、本格的に機械・電気・電子のいずれかに所属して第 4 学年の卒業学年まで同じ
類型内の科目を選択して学習しています。また、第 1 学年から第 3 学年までの 3 年間を通して国語・
数学・英語の三教科を必修として基礎学力を確実に定着させるカリキュラムとなっています。
(2)資格検定の講習について
本工では電気類型で所定の単位を修得することで、卒業後の電気工事士の筆記試験が免除になり
ます。電気工事士の試験においては放課後の講習を始め、週休日にも講習を行い合格に向けて取り
組んでいます。その他にも計算技術検定、基礎製図検定、機械製図検定、初級 CAD 検定、日本語
ワープロ検定、電気通信の工事担任者、IT パスポート検定、実用英語検定等、様々な資格にチャレ
ンジさせるため、こちらも放課後の講習、週休日の講習で頑張っています。
生活指導部より、2学期の学校行事について
生活指導部主任
9月25日。1年生と4年生を対象に健康セミナー『元気塾』を行いました。内容は救命
救急法講習会で、金町消防署職員の方を講師に招き講習を行いました。この講習で一定の基準
に達した受講者は、公的資格である「普通救命技能認定書」が取得できます。みんな真剣な
様子で職員の指導を受け、受講者全員が資格取得となりました。
10月26日。第3回スポーツ大会が行われました。今回の競技は男子がサッカーで、女子
はテニスです。サッカーは各クラス2チームに別れ、トーナメントで戦いました。どの試合
も白熱し、見ごたえのあるゲームがとても多いものでした。特に決勝戦は盛り上がりました。
3年生対1年生の試合となり、2対2の同点で終了。延長戦を行い、結果2対4で 1 年生の
勝利でした。テニスは3年生が優勝するという、新しい活躍がみられました。
11月3日。学校最大の行事、本工祭が行われました。今年は文化祭
実行委員会が設けられ、夏休み前から計画・作業が続けられました。
今年のテーマ『本所 makes us happy!~本所工業は私達を幸せにする~』
をかかげ、各団体が思考を凝らした内容で盛り上がりました。一番の注目
は『スカイツリー』で、夏休みから実行委員が中心に製作しました。
スカイツリーの100分の1スケールで作られました。
次の行事予定は 11 月末に生徒会役員選挙があります。今後も活発な生
徒会活動を期待しています。
機械類型で学んでいる生徒
機械類型教諭
周りを見渡すと「機械」と呼ばれるものがいくつありますか?自動車,オートバイ,飛行機
など数えきれない「機械」があると思います。本校は,そんなたくさんの「機械」の根幹で
ある,ものづくりの基礎基本を学ぶ学校です。
授業内容は機械設計,機械工作,機械製図,原動機などさまざまな機械の理論や構造を
学びます。実験実習授業では,切削加工(旋盤・フライス盤他),溶接(ガス・電気),木工
作業,金属材料の実験,を学びます。資格もやる気しだいで色々な資格が取得できます。
(計算技術検定・
機械製図検定等)
頭で考え学習し,
体で体験するものづ
くりの基本を学びま
しょう。そして,もの
が完成した時の喜び
を一緒に味わいまし
ょう。
本工生に何ができるのか?
副
校
長
今回は「本工生に何ができるのか?」・・・などという、一見本所工業の生徒のみなさんには
失礼に思えるようなタイトルで原稿を書き始めています。
さて、皆さんは何をやりたくて本所工業高校に通っているのでしょうか? それはひとり
ひとり違うことなのかも知れませんね。さまざまな目的が生徒の皆さん方にはあると思います。
将来やりたい仕事を決めていて、それについての技術力を磨くためという人もいるでしょうし、
資格取得や検定合格に向けて着実に取り組もうとする人もいるでしょう。普通に考えれば
「高校に来るのは当然勉強をするため」ということになるのですが、私はいわゆる机上での
勉強ばかりが勉強ではないと思っています。
皆さん方の可能性には計り知れないものがあります。是非、自分自身がやりたいことや実現
させていきたいことに挑戦していってください。それがいかに難しそうに見えることであって
も、一番大事なのは物事に挑戦することだと思うのです。そして、一度決めたことを頑張って
やり通すことだと思います。そうすれば皆さんはどんなことでもできるようになります。
これがタイトルの答えなんですね。「本工生はどんなことでもできる。」ということなのです。
「結果がすべてだ」と言う人がいますが、私はそれよりも「経過」を大事にしてもらいたい
と思っています。結果というものは多くの人から認識されやすいのですが、経過のほうは、
他人から気付かれないことが多いのですね。例えば大学受験で合格した結果はみんなが知る
ことになるけれども、そのために勉強を頑張ってきたという状況(経過)については、自分
自身しか分からない部分が多いですね。
「結果」については、最終的な成果として付いてくればうれしいものですが、大事なのは
......................
結果に至るまでの経過において努力をすることだと私は考えます。みなさんにはそれを大切に
していってほしいです。チャレンジ精神をもって何事も推し進め、努力をし続けてください。
保護者の皆さんには、是非できるだけ学校に足を向けていただきたいと思います。文化祭は
先日終わりましたが、今後は授業公開週間も設定されております。できるだけ来校して、生徒
のさまざまな場面での活躍をご覧いただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
本所工業高校に赴任して
電気類型教諭
本所工業高校に赴任してから約半年が経ちました。本工の皆さんは昼間働いているので、
学校では限られた時間と労力で学業に専念しなければなりません。この状況の中で若い皆さん
はよく頑張っているなと思います。工業高校は、基礎学力を身につけながら『手に職をつける』
学校です。若い皆さんが本工でよく学び、何か手に職をつけて社会で活躍することを期待したい
です。電気類型では、まず『電気の基礎の基礎』となる電気工事士の免許が取得できるよう
受験指導を行っています。手に職をつけることは山に登ることと同様に時間と労力を要しますが、
在学中の今、頑張っておけば就職が確実に決まり、将来の仕事に大変役立ちます。本工では、
一人でも多くの皆さんが手に職をつけて社会で活躍できるようにしていきたいと思っています。