「なみよう・学校新聞」1号(2011年度) - ASN 青森県教育ネットワーク

2011-June 発行
県立浪岡養護学校
浪養の子らよ のびやかに すこやかに
校 長
野村 昭夫
緑が日ごとに勢いと濃さを増して、日の入りもずいぶんと遅くなりました。本州最北青森県
にも初夏の気配です。花便りは桜、水仙から暦が過ぎゆき、菖蒲、紫陽花の季節となりました。
未曾有の災害に見舞われ、われらが東北地区の特別支援学校においても、児童生徒が他校へ
分散避難しながら、学習活動並びに生活基盤の確保と継続、復興に向けて、引き続き日夜身を
削るようなご努力を続けておいでの仲間と支援者の方が大勢いらっしゃいます。胸が痛む思いで
あります。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたします。
本県の校長、教頭、事務長の各会では、過日とりまとめて義援金をお送りしたところであり、また、本県特別支援学
校校長会からの県内特別支援学校 20 校間の呼びかけにより、福島県立富岡養護学校への支援物資を本校の PTA からも
お送りいたしました。保護者の皆様、たいへんありがとうございました。
さて、本校は、慢性疾患等のため継続して医療や生活規制を必要としたり、病気にかかりやすいために継続して生活
規制を必要としたりする子どものための学校です。今年度、新入学生及び教職員の新しいメンバーを迎えて新たなスタ
ートを切った4月早々、地震による停電に伴い臨時休校措置をとることもありましたが、その後、平常の学習活動を進
めているところであり、過日6月4日には運動会を実施することができました。
今回は、青森市浪岡ねぶた会(会長 高橋初彦氏)囃子方のご好意により、12 名の関
係の皆様に来校いただき、演奏と体験により児童生徒には大いに元気と笑顔の華を添え
ていただきました。心より御礼を申し上げます。
本校では、特色ある学校づくり、開かれた学校づくりを目指した教育活動を推進して
おりますが、今年度はこれまで以上に積極的に本校の教育活動を地域に発信して参りま
【右】会長 高橋初彦氏
す。今後とも、地域の方々のお力添えをいただきながら、
本校の教育の質の更なる向上に向けて取組んで参りたいと
考えております。どうかよろしくお願いいたします。
本校は、市の南西高台にあり校舎は一目瞭然、中南、黒
石、五所川原・西北と、各地域一円の言わば「へそ」に位
置する(本校在籍児童生徒の居住地同様)と自負しており
ます。
「へそ」である本校の、のびやかですこやかな子どもたちの教育活動の発信をかわいがっていただければたいへん
幸いに存じます。
近年は国全体が厳しい雇用状況です。
本県の特別支援学校においては、就職を希望する生徒の就労率が好成績であり、また就職後の離職率も非常に尐な
く職場定着が良好の状況です。これは、特別支援学校の生徒に対する社会の理解と協力にむけて、足をつかい誠意を
重ね、また、受入れ事業所等の職場開拓等、道なき道を拓いてきた我々の諸先輩方・先人を始めとして応援者となっ
ていただいた事業主の方々により構築された、現在の県内の各地区の組織的な支援体制の賜であろうかと思います。
本校が関係する地区の支援会議としては、
つがる地区障害者就労支援連絡会や黒石公共職業安定所などがあります。
本校では、今月6月末から7月中旬までの期間において、高等部2、3学年の生徒が前期の産業現場等における実
習を開始します。実習先は、B 型又は多機能型の事業所や就労センターをはじめ事業所等、一人一人に応じて進めま
す。県教育委員会重点事業「特別支援学校キャリア教育推進事業」のスクールジョブマネージャー(本校担当 佐藤
昭弘氏)等も活用し、関係部署、関係機関と連携を図りながら、保護者の方々とともに取組んで参りたいと思います。
移行支援部主任・進路指導主事 小坂 春樹( こさか はるき )
平成 19 年 4 月、学校教育法等の一部改正に伴い、全ての特別支援学校は在籍児童等の教育を行うほかに、小中学校等
に在籍する障害のある児童生徒等の教育について助言援助に努めることが規定されました。最近文字で目にする『特別
支援学校の地域における特別支援教育のセンター的役割』の根拠となるところです。本校を含めて、本県の特別支援学
校では、法改正以前から、同趣旨の取組みを長年来行ってきています。
特別支援学校が行う具体的な取組みの内容としては、次の6つがあります。
① 小・中学校等の教員への支援
② 特別支援教育等に関する相談・情報提供
③ 障害のある児童生徒等への指導・支援
④ 福祉、医療、労働関係機関等との連絡・調整
⑤ 小・中学校等の教員に対する研修協力
⑥ 障害のある児童生徒等への施設設備等の提供
どうぞ、地区近隣の幼稚園(保育所、園)をはじめ小中学校等の関係のみなさま、相談や見学等の御希望がありまし
たら本校に直接お電話(0172-62-6000)いただくよう、また、関係情報は本校のホームページに教育相談等の情
報を掲載しておりますので御活用ください。
地域支援部主任
高橋 百合子( たかはし ゆりこ )
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弘前市で医院を開業されている松野氏より、本校の教
育の充実のために、長年にわたり図書を寄贈いただいて
おります。ありがとうございます。
平成 20 年に告示された小中学校新学習指導要領の改
訂趣旨として、言語活動の充実が重視されています。思
考力・判断力・表現力等を育む観点から、言語に関する
能力の育成を踏まえて、教科等の指導に活用させていた
だきます。
埼玉県で病院を開業されておいでの町田良夫氏より、
絵画鑑賞教材を6点いただきました。
本校の子どもたちの賑わいや、おりおりのいろいろな
心の様子にやさしく添うような作品で、ぴったりです。
作家の紹介とともに校舎内に展示させていただいてお
ります。
● 女鹿沢小学校のみなさん、本校の運動会においでい
ただきありがとうございました。修学旅行はいかがで
したか?こんどは、7月 1 日七夕交流会が予定されて
います。おじゃましますので、どうぞよろしくお願い
いたします。
● 青森市教育委員会の招待で、7月 13 日(水)中世
の館で演劇「セロ弾きのゴーシュ」を鑑賞予定です。
●文字を書くこと、本をめくること等の学習上の運
動・動作が困難でも、PC等の情報機器を活用し
た環境を整えて、より主体的な学習が可能になる
ことをめざします。iPad 等の活用・ソフト開発等
の取組みをスタートしました。県教育委員会の「ド
リカム人づくり推進事業」の推進校として周辺機
器購入等について助成を受けることが決まりまし
た。実施に当たって、外部の専門家を招く予定で
すが、関心をお持ちの外部の方の参加も視野に入
れ今後の研修会を拡げることを考えています。
(ICTプロジェクトリーダー 太田 直登)
● 7月25日(月)14:00~15:30 本校で研修会
「ICF-CYの理解と活用」を開催予定です。
障害のある子どもの教育・支援に関係する外部
の興味のある方の参加いただけるよう、校内研
修を拡大することとしました。地区の関係機関
等様には文書等でお知らせしていますが、何か
ありましたらご連絡ください。
(研修部主任 田代 雅子)
・・・ 編集室から ・・・
『
(子どもたちの、保護者の方々の、先生方みんなの、
)思いをカタチに』
、
『子どもたちが毎日来たくなる学校、もっ
と来たくなる学校に』
、が信条。そうこうしているうちに、発行目標期日を過ぎてしまいました。年間の主な学習予定
を初刊に掲載できませんでしたが、今後、様子を織り交ぜながら地域にむけて情報発信していきたいと思います。
最強の「チーム【野村】
」です。攻守ともスタメンの調整もできております。元気を出して激動の時代を悠々と進む
のみ。本校の子どもたち、一人一人が宝ですから。
( 2011.6.17
内藤 )