学校と地域を結ぶPTA活動 - 愛知県小中学校PTA連絡協議会

学校支援を積極的に進める
学校と地域を結ぶPTA活動
江南市立古知野中学校PTA
江南市立古知野中学校PTA
1 はじめに
本校は、開校67年の伝統がある。校区
には、古知野町商店街や古くからの住宅地
の他に、再開発に伴うマンションが数多く
見られる。27学級(特別支援学級3学級
を含む)、生徒数913名、PTA会員数
840名の大規模校である。
校舎耐震化とともに、プールと体育館の
建て替えも行われ、施設は一新された。
伝統校としての誇りをもち、現在でも男
子生徒は制帽をかぶって登校する。
【校舎全景 体育館竣工記念】
2 研究への取組
(1) 研究のねらい
生徒の健全育成にとって、学校・地域・家庭の連携や協働が重要となっている。そ
の中でも、全保護者によって組織されているPTA活動は、学校と地域を結ぶ学校支援
活動の要となる。保護者と地域に信頼される学校教育実現のためにPTA活動の充実
を図っていく。
(2) PTAの組織
学年委員会(24名)
<PTA役員会>
常 全 地区委員会(69名)
P
会 長1名
任
T
副会長3名(含む母代)
文化部・・・PTA新聞の発行(年2回)
書 記1名
委 委 部 体育部・・・体育大会支援
A
会 計1名
員
総
(PTA種目・会場整理)
3年学年委員長1名
会 員 厚生部・・・PTA研修講座
会
学校保健委員会(年3回)
会 局 成人教育部・PTA研修視察
校外指導部・校外パトロール(夏・冬)
(3) 地域の組織
① 古知野中学校教育後援会(発足50年目)
本校の教育向上発展に寄与することに賛同する世帯主で組織する。
評議員はPTA
正副会長と区長・町総代からなる。毎年、教育活動に必要な備品を整えている。
② 古知野中学校支援ボランティア「ハナミズキの会」
(発足7年目)
会員は9人の少人数であるが、登校する生徒を見守り、挨拶を交わすとともに、学
校行事の支援や校舎周りの落ち葉掃除などを継続して行っている。
3 実践活動の概要
(1) 資源回収活動の支援
教職員と親子が一緒になって資源回収を年
間2回実施している。5月と11月に午前中
に授業参観を行い、午後から資源回収を3時
間ほどかけて行う。生徒はお互いに分担し合
って、資源回収の案内文書を全戸配付する。
また同時に、PTA地区委員は案内文書を区
長のもとへ届け、各地域で回覧してもらって
いる。さらにPTA地区委員は、回収場所の
確認と管理のために区長や町総代と連絡をと
ったり、回収場所に落ちているごみを片付け
たりする。資源回収では、母親ばかりでなく
父親が自家用車を運転し、回収する姿を見か
けることもある。
回収で得た資金で、部活動で使用するユニ
フォームや道具などを購入している。資源回
収で得た資金はPTA特別会計として扱われ、
【資源回収を行う生徒】
部活動を支える貴重な資金となっている。
(2) 体育大会の支援
体育大会当日、役員とPTA体育部が大いに活躍する。役員は、来賓受付を手伝い、
体育部員は保護者駐輪場の整理を終日行う。今年度は、学校支援ボランティア「ハ
ナミズキの会員」と協力して駐輪場の整理を
行った。そのおかげで、多数の参観者が自転
車で来校したにもかかわらず、自転車は常に
整頓されていた。
また、体育大会ではPTA種目を行う。従
来は、来賓種目として行われていたが、4年
前から小中連携の取組を始め、小学校6年生
の児童が参加できる種目を企画している。今
年は玉入れを行い、
小学生が54名参加した。
また、PTA委員・来賓も合わせて50名も
参加し、とても盛況であった。
【役員・体育部が行う支援活動】
(3) 学校保健委員会への参加
PTA厚生部は健康教育に関わり、学校保健委員会に参加し、厚生部長が司会を行
う。第1回は「勝てる子どものごはん」をテーマとした。全委員会のあとに開催し、
保護者が参加しやすいようにした。第2回は、
「脳科学的発想で行う健康づくり」とい
うテーマで2年生徒を対象とし、保護者にも参加を呼び掛けた。第3回は、1年間の
総括を行い、次年度の課題についてPTA役員や厚生部長から意見をいただく。
(4) 会員相互の扶助活動
PTA会員相互による扶助活動とし
て始めた学生服等リユース活動は、12
年目を迎える。PTA役員が回収と配布
を担当し、学校公開日に合わせて年間3
回実施する。学生服やジャージだけでな
く、最近は、部活動の用具も回収し、配
布する。3月には卒業生の保護者から多
数の協力があり、毎年、300点を越え
る学生服等が回収でき、配布している。
【学生服等リユース会場】
(5) 生徒の健全育成のための支援
① 保護者のためのスマホ教室
江南市PTA連合会では、スマホの使
用実態をつかむために、今年度、全保護
者にアンケートを実施し、検討会を重ね
ている。本校PTA役員会は、保護者を
対象としたスマホ教室を8月に開催し、
スマホ使用をめぐるトラブルや問題点を
学ぶ機会を設け、健全育成のために学校
と家庭が連携していくことを確認した。
【スマホ教室に参加する保護者】
② 校外パトロールに参加
ア 夏季・冬季休業中の校外パトロール
校外指導部14名は、2名ずつペアを組んで、長期休業中の校外パトロール
に参加する。夏季・冬季で合わせて14回のパトロールを教員と一緒になって
行う。市内の遊戯施設、大型ショッピングセンターやカラオケボックスなどを
巡視しながら、中学生を見かけると必ず声をかけている。万引きや喫煙などの
少年非行の防止に役立つ活動となっている。
イ 少年センター補導員として支援
PTA副会長と校外指導部長の2名は、江南市少年センター補導員に登録し、
毎月、第3金曜日の夕方に行う街頭補導に参加している。パトロールは地域の
補導員に小中高の生徒指導担当者、PTA代表も加わり、地域、学校、保護者
の3者が協力して行う。
③ あいさつさわやか day にボランティア参加
本校は、あいさつ運動に取り組み、あいさつさわやか day を年間5回設定して
いる。毎月10日が、江南市で決めたあいさつの日で、本校の取組も、この日に合
わせて行う。生徒がボランティアで参加するあいさつ隊員は400名を越える。隊
員は、生徒指導主事が指定した江南駅前や主要な交差点、小学校校門前で、通行人
や小中学生に「おはようございます」という声を元気よくかける。この活動の支援
として、保護者からもボランティアを募集し、生徒、教員と一緒に参加している。
また、ハナミズキの会員にも積極的に参加してもらっている。
(6) 学校教育への理解促進
① PTA新聞の発行
PTA文化部員が編集をして10月
と3月の2回、PTA新聞を発行する。
PTA新聞は、学校の教職員の紹介や
学校行事の特集、部活動の様子を掲載
し、学校教育への理解を深めている。
今年度は、
役員がPTA新聞の作り方
について研修を深めるために、
PTA全
国大会では広報活動の分科会に参加した。 【PTA新聞 古知野第73号】
PTA地区委員は、PTA新聞を学校新聞と同様にして区長宅へ届け、区の班
長・組長を通じて古知野中学校区全世帯に回覧する。
② 学校ホームページの活用
ホームページは、教員が管理・運用し
作成している。ホームページの利点は
速報性があることと、だれでも閲覧でき
ることである。卒業生や近隣の教職員だ
けでなく、地域で学校教育への関心のあ
る方の閲覧もあり、毎日、500件ほど
のアクセス数がある。本校でも、ホーム
ページを毎日更新し、学校への支援の輪
が広がるようにしている。学校生活の記
事が多いが、PTA活動についても掲載
している。
【8月25日のホームページより】
4 おわりに
学校教育における生徒の健全育成として、PTA活動が果たす役割はきわめて大き
い。全保護者が会員となり、積極的に学校行事に関わるPTA活動は、生徒の育成の
ために、教員の力だけではできないことを可能にする。大規模校の本校では、役員、
地区委員、学年委員合わせて、委員は100名を越えるので、PTA役員の一人一人
が、歴代の引き継ぎ事項を受けて、熱心に活動にあたっている。これが伝統校である
本校の強みである。
また教育後援会をはじめとして、地域の各種団体・個人からの様々な支援もある。
多くの区長は本校の卒業生であり、
中学校への理解もあり、
協力と支援を惜しまない。
そうした地域の各種団体との関わりも、保護者の働き掛けがあることによって、さら
に円滑に行われる。
校歌に「伸びゆく郷土江南に 自由民主の新文化」という一節があるように、地域
の教育に寄せる期待は大きい。この期待に応え、生徒一人一人の健全な育成を図るた
めに、学校・家庭・地域を結び、協働し響き合う活動をPTA活動が要となっていき
たいと思う。