MR+TR+Af

学
会
5 当院における冠動脈バ イパ ス術後心房細動の
発症危険因子 、
予防因子についての検討
4
9
事
6 鏡像右胸 心に合併 した MR+TR+Afに対
す る 1手術例
八木原伸江 ・地主
雅臣 ・古鴫
博司
佐藤
裕 落 ・山本
和男 ・佐藤
正宏
長谷川 泰恵 .真田
明子 ・飯嶋
賢-
上原
彩 史 弓竜滞
恒基 .杉本
努
和泉
大輔 ・保坂
幸 男 ・渡 部
裕
吉井
新 平 ・森谷
蔓草
伊藤
蔽洋 ・鷹野
竹久楳
賢 *・林
暁 ・菊地 千鶴男 *
純 一 串.相滞
義房
新潟大学 医蘭学総 合研究 科循環器 分
動
記
立川メディカルセンタ-立川綜 各病 院
症例 は 7
7歳,女性.右胸心 ,3
0年来の Afあ り,
野 (
第 -内科)
心不 全 (
NYHA Ⅲ度, C
TR79%) にて紹 介 され
同
CG+CTにて鏡像 右胸心 を伴 う MR 津2
た. U
呼吸循環外科分野 (
第 二内科)*
【目的】本邦 において,心 臓 手 術 用術期の心房細
-P3p
r
o
l
a
p
s
e
)
+TR+ PH+a
z
y
g
o
sc
o
n
n
e
c
t
i
o
n
の予測因子 として, P波の特徴 およびヌタチ ン
を認めた.手術 は左側左房切開にて僧帽弁形成 し,
我 々は心臓術 後 の心房細動 にお け る P波 お よび
TAP (
C-E リンダを裏返 して使用)+ ma
z
eo
pを
EE使用
併施 した.右鎖骨下動脈起 始異常 にて T
ス タチ ンの予 防効 果 を含 め検 討 したため報 告 す
YH
AI度に畔快 した.
せず.術後は N
の役割 につ いて十 分 に検討 され ていない.今回
る.
ABGを受 けた連続 76人の
【
方法 】当院 にて C
患者 (
平均年齢 6
6歳,女性 1
8人 (
21%),of
f
pump C
ABG38人 (
45%)) に関 し,ACEⅠ
,
ARB, スタチ ンの効果 および心電 図 を含めた臨床
的特徴 につ いて検 討 を行 った. P波 に関 して は,
VF誘
持続時間および形態 について解析 し,ⅢⅢ a
7 腸骨動脈領域完全閉塞病変 に対 す る血管内治
療の経験
t
l,
t
.
I
.
J
・
{
l
t.
I
長岡 中東綜 合病 院 血管外科
PAD に よる腸骨動脈領域 の閉塞性 病変 に対 し
導で 1番 目および 2番 目の成分 とも陽性で, それ
て, 当科で は血管内治療 を最初 に検討 し,血管内
ぞれ 20
ms以 ヒ持続 す る P波 を二峰性 P波 と定
治療が困難 と思われ る症例 や血管内治療不成功例
義 した,
に対 してバ イパ ス手術 を行 う方針 を とってい る.
【
結果】心臓術後の心房細動 は 2
3症例 (
3
0.
3%)
において認め られ,全て術後 1週間以内に出現 し
た.A
CE-Iお よび ARBは術後心房細動の予測因
今回は腸骨動脈完全閉塞症例 に対す る血管内治療
の経験 と問題点 を提示す る.
002年 4月か ら 200
9年 1
2月末 までに
【
対象 】2
子 とはな らなか った.P波の持続時間は心房細動
8例 の うち,
腸骨動脈領域 に血管内治療 を試み た 9
S92±
群 で 有 意 に延 長 して い た (104± 18V.
完全閉塞病変 を有す る 1
2例 (
男性 1
0例,女性 2
例 ).平均年齢 7
0.
5± 9.
9 持7-8
4)義.閉塞病変
1
2
ms
,p< 0
.
01
)
.多変量解析では,高血圧 (
オッ
ズ比 25.
695% CI;2,
07-31
6.
5) と二峰性 P波
が術後心房細動 の予測 園子 とな った (
オ ッズ比
l
l
.
7950
/
OCI;1
.
5
9-86.
1
)
. また,術後心房細動
TAS
C分類 B :9例 ,C:1例 ,D :2
の内訳 は,
例 で,病変 長は 4
.
7± 2.
6(
3-1
0)c
m であった.
【
結果】初期成功 は 1
1例 (
91
.
7%)であった.1
の リスクを低減 させ る因子 として,術前のスタチ
例 はガ イ ドワイヤーが通過せず,後 日大腿一大腿
ン内服 が有効 で あ ることが示 され た (
オ ッズ比
交叉バ イパ スを施行 した.
0.
1
495% CI;0.
02-0.
90)
.
【
結語】術後心房細動 には高血圧,心房間の伝導
障害,スタチ ン内服 が関与す ると考 えられた.
手技 に由来す る死亡,緊急手術,下肢虚血の悪
化 などは認 めなかったが,合併症 と して,血栓 の
中枢側 あ るいは末梢側へ の移動 を 3例 に認 めた.
この うち 2例 は同側内腸骨動脈の閉塞 を生 じ, カ
テーテル による吸引や FTA などで対処 したが,1
例 は再開通 で きなかった
また, ステ ン ト内への
5
0
新潟 医学会雑誌
第
1
2
5巻 第 1号 平成 2
3年 (
2
0
1
1
)及月
血栓 の浸 晶 だ Lを 2例 に認 め, うち 1例 は後拡張
に下肢 バ イパ ス術 を施 行 され て いたが,周 術 期死
で攻寄 したが, もう 1例 は ステ ン トの追加 を要 し
亡,合併 症 は認 め られ なか った.CABG時 に蹟行
た.
症 状 を認 め なか った 6例 で は
38± 286日で ,1伊1
は1
術 後平 均観 察 期 間 は 5
Fr
a
mi
n
gha
m の蹟
行 発症 リス クで , 平 均 7% (
2- 1
3%) で あ っ
た. これ らの症 例は CABG 穣 平均 5年 (
4ケ月-
年 8用後 に呼吸不全 で死亡 した.
術 後 に閉塞 に至 った症例 はな く,追 加 の処 置 も
要 して い ない.
1
3年 )で下肢バ イパス術 施 行 とな って お り,糖尿
病 コ ン トロ - ル不 良 が 射 乳 腎機 能悪化,維 持透
【考察 ・結語】腸骨 動 脈 完 全 閉塞 症 例 に対 す る
析導 入 が 4例 と動 脈硬 化 リスクが認 め られ た .l
l
血 管内治療 は,初期成功率 が比較 的高 く,遠 隔成
例 の ド肢 バ イパ ス術 内訳 は Ax-Bi
l
FA2例 , 片側
績 も中期 まで は良好 で あ り,有 用 な治療 法 と思 わ
FP (
AK)5例,Bi
l
FP (
AK)2例 ,AX-Bi
WA+
れ た. しか し,狭窄病 変の血管 内治療 と比 較 して
Bi
l
FP (
BK)2例で あ り, ÅⅩ-Bi
i
FA +Bi
l
FP
壁 在血栓 に由来 す る合併症 の頻度 が高 く,術 中の
(
BK) とな った 2例 で遠 隔 期 に閉塞 を認 め, 再手
操 作,拡張 径 の判断, ステ ン トの選択 な どをよ り
術 とな った.遠 隔期 に切 断術 とな った症例 は 2例
慎 重 に行 う必要 が あ り,合 併症 へ の対応 も万 全 を
で あ り, いずれ も高度 の糖尿 病 患者 で感 染 を合併
期 す必要 が あ ると思 われ た.
し大腿切 断 とな った
全 死 亡 は 2例 で あ り,2例
と も冠 動 脈 疾 患 で の 死 亡 で あ っ た (い ず れ も
AMIで術 後 3,
8年 ,5.
8年 ).
8 冠動脈 バ イパ ス術 後 の末梢 動脈 疾患
奄潤
卓也 ・皆川
は
三
和
・
諸
久永
これ らの結 果 か ら CABG 後 に糖 尿 病 の コ ン ト
ロール不 良例 ,腎機 能 悪化 ,維 持透析 とな る症例
は PAD の 発症 が予想 され た. また,TASC2で は
田山 雅雄 *
済生 会新潟 第 二病院心臓 血管 外科
「
血管 手 術 前のル ーチ ン冠 動 脈 血行再建 術 は推奨
救急 料率
され ない [
Å〕
」 と され て い るが, 今 回 PAD 治療
末梢 動脈 疾 恩 と虚 血性 心疾 患 は, それ ぞれ が互
前検査 で冠動 脈病 変 が認 め られ 同時手術 や同一入
い に発症 リス クや予後の リスク因子 で あ り,冠動
院 中で 手術 を行 った症 例 で も経 過 は良好 で あ っ
脈バ イパ ス術 複 の成 績 に も末梢 動脈疾患 の有 無 は
た. 今 回 の検 討 は CABG 後 に 下肢 バ イパ ス術 と
同
重 要 な因子 と され てい る. しか しなが ら, 各 々の
なった症例 のみ を対 象 と した もの で あ り,心 筋梗
病 態 を合併 した症例 に対 しての治療 方法 と して は
塞 後の推 定,下肢バ イパ ス とな らない患者群 との
・
定の 見解 は な く. また虚 血性 心叛忠 治療 後の続
比 較やより大規 模 の患者 群 での検 討 が必要 と思わ
発 した末梢 動 脈疾患 に対 しての治療成績 も明 らか
れ る.
な報告 は ない.今回, 当院 の成績 で冠動 脈バ イパ
ス術後 に下肢 バ イパ ス術 を施 行 され た症例 を ま と
め,発症 リスクや治療方針 の妥 当性 を推測 した.
9 川 崎病 遠隔 期に拡弓
長病 変 を生 じた 2例
対象は 2
001年 - 2
01
0年 の 間 に CABG術 後 で
鈴木
下 肢 バ イパ ス術 を施 行 され た 1
1症 例 で あ る. 下
渡辺
肢 バ イパ ス術 時 の 平 均 年 齢 69才 (
58- 82才 ),
男 性 8例 女 性 3例 で あ っ た . CABG の EuT
O
博 ・長谷川
健 一・内山
聡 ・沼野
藤入
聖
新潟大学小児科
川崎病 は乳幼 児 に好発 し,全経過 が約 1か 月で
SCORE は平 均 6点 (
4- 8慮 ) で あ り, 病餐の
陳旧化 す る全身性 急性 血管 炎で あ る. 日本 で は年
内訳 は TVD6例,DVD2例 , LMT+ DVD3例 で
間 1万 人以上 が確 愚 す る, 冠 動脈 障害 を 5-10%
あ り,周 術 期死亡 は認 め られ なか った.CABG前
に認 め, これ が最 も予後 を左右 す る.冠動脈 障害
よ りの蹟 行症 状 を 5例 で認 めて お り,5例 は同時
は,急性 期 に拡大 した冠動 脈 が縮小 あるい は退 縮
手 術 , 同一 入院 中の待機 手 術 を含 め ,6ケ月以 内
し,狭窄 病変 を弓は 起 こす . しか し遠隔期 に生 じ