Could nt be better_than that_ 現に恵まれたご縁程 - 正覚寺 - FC2

りびんぐらいぶず断章(平成23年8月第1号)_現に恵まれたご縁程素晴らしいものはありません
りびんぐらいぶず断章
平成23(2011)年8月第1号
現に恵まれたご縁程素晴らしいものはありません
Could n’t be better (than that)
◆正覚寺お盆の法要の趣旨
遅ればせながら、地蔵盆の二十三日(火)十時に正覚寺のお盆の法要をお勤め致します。
その趣旨は、お盆の歴史的由来(後述)の他に、今日の私達があるのも、前の大戦で尊い
命を捧げられた方々の凛とした生き様が支えになったからであることを偲ばせて戴くとい
うのが第一の理由(※)、
次に、百回忌くらいになりますと、お住まいの移動等で後継者が判り辛くお勤まり戴けな
い場合がないとはいえません。そうした百回忌のお勤めは、後継者に替って、御門徒の皆
様方とご一緒にお勤めさせて戴こうではないかというのが第二の理由(※)、
第三の理由が、毎月仏教壮年会、仏教婦人会の例会を営みはするものの、日頃なかなか
ご縁に御遇い戴けていないお同行の皆様に一座でも多くご法縁を結んで戴き、お聴聞に
御遇い戴きたいと念願してのものであります。
最後に、使い古したお聖教の供養も行うことをも目的としております。
※注:もしも私たちが思いがけない営みや成果に導かれたとしたなら、それは、私自身の努力や能
力を超えた働きに恵まれて居ると近頃つくづく思われることであります。
思いがけず今年度「龍谷教学会議」発表の機会に恵まれ、発表許可状が届いたときは「これはこの
世のできごとであろうか」と思いました。発表は思い出深く終わりました。翌日、思いがけなくも山口
の波佐間正己先生に御遇いさせて戴き、エレベーターの中で当日発行の御著書まで頂戴致しました。
御著書は伝道現場に視点を置くもので、何度も何度も読ませて戴きました。
七月後半の二年目の安居も無事修了しました。
直後の八月初めの海外仏青ホームステイは何の心積もりもないままでしたが、二名の御客様を迎え
て楽しい想い出が積み上がりました。
Couldn’t be better (than that)(現に経験したご縁程素晴らしいものはない)という言葉の構造の面
白さに目を開かれたのも楽しい想い出の一つでありました。単純に「最高」と叫ぶのではない奥ゆ
かしさを感じたからであります。
ホスト同士のご縁から京都の願生寺様ともお近づき戴きました。そのお蔭で、先の波佐間先生の報
恩講法要(来る九月一日聞法会館十六時より営まれます)のご縁に導かれております。
願生寺様は、幼い頃、仕事にもおさんどんにも御法話のテープを聞いていらっしゃったお母さんのご
縁で四人の御兄弟が皆、浄土真宗の僧侶になられたという不思議のご縁のお方であります。
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H23年 8 月23日発行、
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お盆の目連尊者の逸話は、寺の小僧から刻苦勉励した機縁で当院にご縁を結んだ祖父が本堂で
話す御法話の中で、まだ幼い頃、耳にしたのが最初であります。また、直接の面識こそありませんが、
「お国の為に」と従軍看護に赴いた叔母は十六歳の若さで戦死しました。そうした方々の稟とした生
き様の華が今、私の上で開いて居て下さるのだと誠に尊くも有難く思われるのであります。
◆お盆の由来
お盆は、旧暦(七月)新暦(八月)十三日より十六日までの四日間をさします。
お盆の正式名称を「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。盂蘭盆は、サンスクリット語の
「ウラバンナ(Ullambana)の音訳で、倒懸(とうけん=逆さ吊り)の苦しみをいうと伝えられま
す。お釈迦様の十大弟子のお一人、神通第一の目連尊者が、持ち前の神通力で嘗て自分を
育ててくれた亡き母が今はどうしているであろうかと御覧遊ばしたところ、餓鬼道(がきど
う)に落ちて逆さ吊りの苦しみにあっている有様が心眼に映じました。
目連尊者は居たたまれず、母の口に水や食べ物を運ぶのですが、直前で炎となって燃
え上り、母の渇きをいやすことができません。「一体、どうしたら母親を救うことができるで
あろうか」とお釈迦様にお尋ねになったところ、お釈迦様はおっしゃいました。
「夏安居(げあんご)の最終日(七月十五日)に衆僧を招いて、供物を捧げて供養すれば母
を救うことができる」と、
目連尊者がお釈迦様の仰せの通りになさいますと、餓鬼道に落ちて苦しんでいらっしゃ
った母は逆さ吊りの苦しみから解放され、水や食べ物も母の口に入ったのでした。それを見
た衆僧は、躍り上って同慶を喜ばれました。これが盆踊りの始まりだと言われます。
※注:インドでは、毎年雨季に当たる四月から七月の約百日の間は、布施行(ふせぎょう)や托鉢(たく
はつ) に向かない為に、一ケ所に定住して学問修行に励みました。これを「雨安居(うあんご) 」又は
「夏安居(げあんご)」と称します。日本にもその風習が伝わり、天武十四年(六八五年)から鎮護国家
(ちんごこっか)の行事として営まれました。今日、浄土真宗では、鎮護国家という趣旨ではなく、東西
の御本山の行事として、聖典講義と会読(かいどく)と称する質疑応答を交わして懸席者(けんせきしゃ
=出席者)が相互に研鑽を重ねる仕組みが営まれています。講義は、浄土真宗聖典講義のみならず
一般仏教聖典の講義にも及びます。
◆大遠忌団体参拝に備えて
来る十月十一日(火)は、御本山へ大遠忌団体参拝でお参り致します。ご法要は、『宗祖讃
仰作法(しゅうそさんごうさほう)』というお勤めがお勤まりになりますので、それに備えて今回
の盂蘭盆会法要(歓喜会)のお勤めでもこれをお勤めさせて戴こうと存じます。
作法は、①頂禮文(ちょうらいもん)、②和讃・わさん(依経段・えきょうだん)、③和讃(依釈段)か
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らなります。
「頂禮文」は、専門的な梵唄・ぼんばい(声明・しょうみょう)技法により導師が独吟しますが、
それはきれいな響きであります。
朝夕の勤行でも何度か頂戴している間に判って来たことがあります。それは、②と③の
和讃の調子が丁度謡曲の強吟(つよぎん)と弱吟(よわぎん)に当たるのだという事実です。
強吟は、音の上下の動きはなく、寧ろ、息の押しの強さを求めて行く吟じ方であります。
そのように理解して称えますと、各行の最後の「引」が短くならずに済みます。
一方、弱吟というのは、上下に抑揚して調べを美しく聞かせる吟じ方であり譜面どおりに
上げれば十分です。
どうぞ、ご一緒に何度か上げさして戴くことによって団体参拝のその日に戸惑わずに済
むようにさせて戴きましょう。合掌
(補足)当院には米国の仏教青年二名がホームステイしましたが、驚いたことがあります。それは、朝
夕の勤行に際して「お正信偈」はもとより「十二禮(じゅうにらい)」も難なく読経できるばかりか、何よ
りもお念仏の声が大きいのです。日本のお同行ばかりのご法座では、「大きなお声でお念仏なさい
ませよ」といくらご案内しても、いつも住職の耳にはお同行のお念仏の声が聞こえてこないのとは
大きな違いがあることに気付かされました。これには随分考えさせられた次第であります。合掌
◆◆親鸞聖人七百五十回大遠忌参拝ご案内
平成二十三年十月十一日(火)に団体で参拝致します。
唯今、総代様、世話方様が御世話下さって参拝のお申込みを受け付けております。
今生に一度のご法縁にお遇い下さいますようご案内申し上げます。
◆正覚寺仏壮例会 毎月第一日曜日午後八時より
◆正覚寺仏婦例会 毎月十六日 十三時より
◆北小松秋の彼岸会 正覚寺 二十日(火)十四時、十九時半より、
法泉寺 21日(水)、種徳寺 22日(木)、徳勝寺 23日(金)、徳善寺 24日(土)
〒520-0501 大津市北小松四五二番地
著作編集兼発行元 (本願寺派 正覚寺内)
℡077-596-0166、FAX077-596-0196 住職堅田 玄宥
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