モジュール1のまとめ

統計学
第6回
西山
学期全体の最大のカギ
平均がμ、分散がσ2 である集団から無作為に取り出した n 個のデータを X 1 , X 2 ,  X n と
し、データから求められる標本平均を X とおく。このとき、 X の標本分布の平均と分散は
それぞれ
第3章の定理8が
基本じゃが、
E X   
定理10までは落
2

とせんな
V X  
n
となる。
サンプルの平均値がど
うなるかという確率法則
分布の形は常に
正規分布と思って
いいです・・・
教科書106ページ
母集団とサンプルの関係
サイコロを振るということは・・・
6
サンプル
母集団
μとσ
例題【1】
サイコロを20回振ります。サイコロが正常なら、20回の
目の平均は、<ほぼ確実に>いくらからいくらまでの範
囲に入るはずでしょう?
6
データの元になっている母集団は
 3 .5

2
平均○○、分散○○
ですね
 2 . 92
   1 . 71
例題【1】の解答
定理8を利用して
E X   3 .5
V X  
2 . 92
 0 . 146
20
 SD  X   0 . 382
正規分布の確率法則が当てはまるから
0 . 95  P 3 . 5  2  0 . 382  X  3 . 5  2  0 . 382
2.74
4.26

例題【2】
旅客機利用客の体重は全体として平均55Kg、標準偏差10Kg
で分布していると言われる。では定員400人が満席の時の旅
客総ウェイトの最大値をいくらと見込むとよいか?(ヒン
ト:3シグマ区間の上限を利用してください。
これは平均値の
確率法則を利用
する問題
48
総ウェイト= 400 
(400人の平均体重 )
データの元になっている母集団は
平均○○、分散○○
ですね
無作為データ
||
サイコロの目
例題【2】の解答 ← 実験から
コンピューター実験で解答しましょう・・・データ抽出を1000回反復
標本平均の分布
250
200
150
100
50
53
.53
-5
3.
53
.83 83
-5
4.1
54
4
.14
-5
4.4
54
4
.44
-5
4.
54
.75 75
-5
5.0
55
5
.05
-5
5.3
55
5
.35
-5
5.
55
.66 66
-5
5.9
55
6
.96
-5
6.2
56
6
.26
-5
6.5
7
0
最大値
最小値
平均値
分散
56.56709
53.53117
55.00031
0.256368
例題【2】の解答 ← 理論から
母集団について
平均
  55
分散

2
 10
2
400個のサンプルの平均値については
E  X   55
V X  
10
2
400
 0 . 25

SD  X   0 . 5 Kg
練習問題【1】
正しいサイコロを10回振るときに出る目の数の
平均値はどのくらいになるか?確率変数である
なら分布を描き、1シグマ区間を示しなさい。
【1】の解答のポイント
E X   3 .5
V X  
2 . 92
10
 SD  X  
2 . 92
10
 0 . 54
練習問題【2】
ある乗用車のブレーキは時速40Kmから急ブレーキをかけ
てから40メートルで停止するように決められている.ただ踏
み込む時の強さなどから停止距離にはバラツキがあり、そ
の標準偏差は1メートルとおいてよい.いま10回反復してブ
レーキのテストを行うと、10回の停止距離の平均値はどの
程度の値になるか.1シグマ区間で解答しなさい.
【2】の解答
実験ではなく、定理を利用して、理論的に解答します
E X

40
V X

1
2
10
 0 .1  S D X

0 .1  0 .3 2
普通は、40メートル±32センチに、平均値はおさまるはず
統計量とはデータの結果

いくつかのデータの結果を統計量と言います.
代表例は平均値と分散、標準偏差.

データの結果も分布します.この分布のことを
標本分布と言います.

特に標本平均(=サンプル平均)の標本分布は
重要です.真の平均を母平均といいます.
定理8を証明・・・ひながた
正しいサイコロを2個振って出る目の平
均をとる。サンプルの平均は?
データ1
1回目
2回目
3回目
4回目
5回目
平均
分散
データ2
標本平均 標本分散
4
2
3
1
2
5
3.5
2.25
1 ここは3.5
5 ここは3.5
3
4
5
5
5
0
1ここは2.92
3ここは2.92
2
1
2.6
4
3.3
1.65
2.64
1.6
0.96
1.89
式による証明は・・・
1
 X1  X 2  1
EX   E 
 EX 1   EX 2   3.5  3.5  3.5

2  2
2

X1とX2は独立
2.92
 X1  X 2   1 
1
V X   V 
   V X 1  X 2     V X 1   V X 2  

2
2
2

 2
2
2
データ数がn個の場合も同じです