大阪府立大学 現代システム科学域 川島健広 近藤邦彦 丹後駿 西森

2014年度環境活動演習(遠藤班)
大阪府立大学
現代システム科学域
川島健広 近藤邦彦 丹後駿
西森岳人 山崎貴子
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1. イントロダクション 2. ため池分布図 3.土地利用変化 4.土地利用変化の原因
5.まとめ
演習の目的
演習のきっかけ
大阪府立大学周辺は有数のため池地帯であり、時代ごとの
ため池分布状況の変化に興味を持ったため
演習の目的
1. 年代別ため池分布図の作成
2.ため池消滅後の土地利用調査
3. 「消えた」ため池・「存続」ため池を分けた要因の考察
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GISの紹介
• 地理情報システム(GIS)を使用
GISとは?
GIS(Geographical Information System)は、コンピュータ上で空間
データと属性データを統合してデータベースを構築し、それを検索・
分析・表示(可視化)できるようにしたシステムである。
(橋本 2014:1)
今回の演習では、ため池の位置情報を年代ごとの地図上に記し、存
廃の推移を確認。またその後の土地利用の変化についても調べた。
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作業内容
① データ収集
対象データ
• 大学から半径2キロ
以内のため池
• 1892年~2014年
(ただし不連続)
③ GIS
② データベース化
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1. イントロダクション 2. ため池分布図 3.土地利用変化 4.土地利用変化の原因
調査対象
地域
5.まとめ
大阪府立大学
2キロメートル
1892-1910
40
39
34
24
23
20
16
1927-1935
40
39
34
24
23
20
16
1954-1956
40
39
34
24
23
20
16
1967-1970
40
39
34
24
23
20
16
1975-1979
40
39
34
24
23
20
16
1983-1988
40
39
34
24
23
20
16
1993-1997
40
39
34
24
23
20
16
1997-現在
40
39
34
24
23
20
16
1892-1912
1954-1956
1967-1970
1975-1979
1983-1988
1993-1997
2014 存続
堺市経済部農業土木課 1969;堺市提供資料を基に作成
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1. イントロダクション 2. ため池分布図 3.土地利用変化 4.土地利用変化の原因
5.まとめ
現在の土地利用
堺市経済部農業土木課 1969;堺市提供資料を基に作成
現地の写真
埋立地
学校
住宅地
放射線研究所
公園
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1. イントロダクション 2. ため池分布図 3.土地利用変化 4.土地利用変化の原因
5.まとめ
土地利用変化の原因
・自治体の公共事業としてため池の埋め立てを行うと水利権をもつ人に多
額の保証金が支払われる
→ため池の土地利用状況で学校が多い
(狭山池博物館での聞き取り調査)
・また、都市化により農地が減少したことで、不要なため池が住宅地へと転
用されたと思われる。
ため池消滅・存続理由の考察
○消滅理由
工場の増加
農地面積の減少
学校の必要性
住宅地の増加
引用:堺市経済部農業土木課 1969
ため池消滅・存続理由の考察
○存続理由
農業目的以外の利用
・大学の研究利用
・水面緑地と魚釣りなどのレジャー用
・火事などの災害時の防火用水
・集中豪雨時の洪水防止の調節池
etc.
引用:堺市経済部農業土木課 1969
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1. イントロダクション 2. ため池分布図 3.土地利用変化 4.土地利用変化の原因
5.まとめ
まとめ
• GISを用い、府大周辺のため池を時代ごとに比較することで、分布
状況の変化を把握することが出来た。
• ため池の利用変化を調べたところ、個人による土地利用だけでな
く学校・住宅地に変容する場合が多かったことから、公共事業など
との関係性が推測出来る。
• ため池に関して調査する中で、防災や生態系などの研究・調査に
も興味をもったため、今後はさらに広い分野の視点からもため池
について調査していきたい。また、府大周辺のより広範囲のため
池についても調査していきたい。
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参考文献
• 堺市経済部農業土木課
『堺市におけるため池の調査研究』、1969年3月。
• 橋本雄一
「GISと地理空間情報の概要」『三訂版 GISと地理空間情報』、古書院、
2014年、1-6頁。
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