教育行政・財政

教育行政・財政
導入説明
授業についての説明1
• テキストは
• http://www.asahi-net.or.jp/~fl5k-oot からダウ
ンロード
• PDF と EPUB の2種類のファイルがある。後者
はタブレットやスマホ用
• その都度次回分を指示するので、予め読んで
おくこと。
• 授業はできるだけ具体例に則して、議論しながら
掘り下げていく方式
• 発言を重視
授業についての説明2
• 成績は掲示板への書き込みで
• gy15b31*** (4年はb1 a9 等、3の次の1は学科番
号、臨床は2 心理は3)
• パスワードは自分で決める。投稿パスワード Edu630
• 参考書
• 教育六法(三省堂がよい-判例や通達、解説付))
• 「法令データ提供システム」(全法令掲載)
• 図書館のデータベースWestlaw Japan 等
教育行政学とは(1)
• 旧帝大系の流れ(研究的教育行政学)
• 日本における教育行政学研究 阿部重孝から
• 戦後旧帝大の教育学科⇨教育学部 そこに教育行政学
科ができた。目的は「教育長」養成
• 教育委員会制度の崩壊で、その目的は消失(以後、専
ら教育行政学研究の場) 宗像誠也
• 旧文理大学系の流れ(実践的学校経営学)
• アメリカの教育委員会を中心とする学校経営論の導入
伊藤和衛
⇩
宗像・伊藤論争
教育行政学とは(2)2つのあり方
• 「教育」の「行政学」(管理・運営学)
• 行政は国家組織が行なうものであり、国家の立場から
効率的な教育に関する行政を構想する応用的学問
• 重層構造論
• 「教育行政」の「学」(科学的究明)
• 教育行政の現象を科学的に分析する
• 応用的学問の要素をもたざるをえない
• 単層構造論
教育から教育行政学へ
• 教育は価値的立場 公教育は国家・社会が枠づけ
るが、最大限多様性の保障
• 教育行政は、通常のその「枠づけ」の主体として機
能 → 枠づけは多様性の制限= 自由との矛盾
• 多様性の保障(自由)か、国家・社会的枠かの課題
• 子どもと国民が主人公の教育を実現する行政を考
える
教育行政学の基礎概念
• 「教育学」の基礎概念は「能力」(教育学概論)
• 「指導・助言」対「監督・命令」
• Cf 2014.3 の沖縄竹富町教科書採択問題
• 2011 八重山地区の採択区は育鵬社版
•
竹富町は東京書籍を決定(民主党政権時代)
• 2014 文部科学省が是正要求(安倍政権)
•
竹富町は拒否
• 法令は採択区決定と教育委員会権限で矛盾
• 文部科学省の是正要求の範囲(事務)
教育行政の学び方
• 採用試験に合格するために勉強する、というだけ
では、つまらない勉強にしかならない。(条文の暗
記に終始)
• 行政、法、司法は、現実の中に価値や立場の相違
があり、そこに争いがあることが前提なので、具体
的な争点を考えるために、法や理論を考えること
が大切。
• 「大津のいじめ事件」を考えてみる。いじめ防止法
のきっかけとなり、また、教育委員会制度改革の
要因ともなっているのだが。
法の基本知識
• 法とは何か=国家のルール
• 道徳との違い
• 法は様々な種類 あげてみよう
• 法意識 日本人の法意識を言葉から見る
• 英語では何というか
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法
判決
裁判所
判事
裁判
法源
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憲法
法律
政令
省令
条例
条約
判例
規則
慣習法
条理法
英語では
•法
law act right
• 判決
sentence judgment decision
• 裁判所 court
• 判事
judge
• 裁判
case trial suit
• あるべき姿・行動・正しいことという意味
• 日常用語
教育法学の基礎概念
• 教育権・学習権
• Cf ある地区の開発と学校の関係
• N市では、鉄道開通にともなう大規模開発が進み、マン
ション群が建設
• それに先立って小学校を近くに移転し、新築
• 人口増と小学校の高い評価によって、学齢児童のいる
家庭が、不動産業者の宣伝もあり、爆発的増加⇨異例
の学級数・他方近隣の学校は空き教室多数
• どのような対応が教育権・学習権を充足するのか
2 学問として教育行政・財政を
学ぶ
• 教育には多様な要求や理念、方法がある。
• 現在の教育制度は、その中から支配的な力をもっ
た勢力が肯定する要求・理念・方法が採用されて
いる。
• その制度を運用するのが教育行政であり、教育財
政がそれを支える。
• 教育制度として実現していない多様な要求、理念、
方法がある。
• それらは、実現を要求する。そこに争いが生じる。
• そうした構造を理解する必要がある。
教職科目として学ぶ
• 教員採用試験で教育法規は重要領域である。
• 法は「解釈」をともなって実行される。
• 採用試験の「正解答」は「行政解釈」による。
• しかし、行政解釈は教育的に適切であるとはいえ
ないこともある
• 法の解釈は、行政解釈以外にもある。代表的には、
学説。
• 採用試験では、行政解釈をしっかり理解した上で
臨む必要があるが、教師としては、多様な解釈の
理解が必要となることがある。(cf 職員会議)