製造サイクルと情報フロー 田宮治雄 製造サイクルと情報フロー • 業務サイクル – 販売サイクル – 購買サイクル – 製造サイクル – 財務サイクル – 会計サイクル 製造サイクル 生 産 計 画 調 達 製 造 指 示 加工 製 造 組立 製 品 管 理 検査 生産計画 生 産 計 画 調 達 製 造 指 示 加工 製 造 組立 製 品 管 理 検査 生産計画の仕事(1) • 目的 : – 販売計画の達成に必要な製品の生産 • 受注生産と見込生産では生産計画の立て方が違う • 見込生産計画で考慮する要素 – 販売予測 – 在庫政策 生産計画の仕事(2) • 需要予測 – 販売計画と同じ基準 • 的確な情報の収集 – いかにしたら見込生産のリスクを軽減できるか • リスクが大きい場合には一期間を短縮し、計画 の頻度を高める – 1週間単位の生産計画を立てる企業も増加 – SCMのポイント 生産計画の仕事(3) • 在庫政策 • リスクやコストを避けるため、在庫を最小にする – 劣化や陳腐化のリスク – 在庫スペースなどの維持コスト – 在庫にかかる資金コスト • 政策的に製品在庫を持つこともある – 工場負荷平準化 – 短納期受注 – 生産効率の確保 生産計画の仕事(4) • シミュレーション • 予想されるボトルネックの解消 • ボトルネック(1) 部品と原材料の有効在庫 – 製造着手日に材料や部品が間に合わない • ボトルネック(2) 各工程の生産能力 – 特定の工程の生産能力を越える負荷がかかる 生産計画の仕事(5) • 生産計画の承認 • 販売、購買、財務の観点からも確認が必要 • 責任者の承認により、業務の管理ツールとなる 生産計画に対応する情報システム(1) • 需要予測のため、より確度の高い情報の 入手を目指すシステム • 顧客の需要予測の提供を受ける(SCM) • 顧客の在庫残高を直接検索する – 製品完成予定情報を顧客に提供する • 小売店から売れ筋情報を直接入手する – 他の小売店の売筋情報を小売店に提供する 生産計画に対応する情報システム(2) • 製造工程のシミュレーション機能 • 計画達成の障害となるボトルネックの発見 – 材料、部品 – 工程 • すべての障害が解消するまでシミュレーションを 繰り返す • 一つでも解消できない場合は生産計画を見直 す 調達 生 産 計 画 調 達 製 造 指 示 加工 製 造 組立 製 品 管 理 検査 調達の仕事(1) • 原材料、部品の調達 • 発注方式の選択 – 再発注点管理、製番管理、MRP、カンバン方 式 • 適時発注と納期管理 • 業者の選択(複数購買の場合) • 価格設定 調達の仕事(2) 複雑な調達 16日 発注 8日 原材料A調達 6日 3日 2日 製品 組立 検 製 査 品 搬 送 6日 部品a加工 部品a メッキ 25日 発注 部品b調達 発注 20日 原材料C調達 5日 部品c 加工 調達の仕事(3) • 労働力の調達 • 短期的に採用できる手段は限られている – 配置転換 – パート増員 – 労務外注 • 生産設備の調達 – 長期的な視野による設備計画が必要 – 短期的には外注先を増加する程度の手段しかない 調達に対応する情報システム • 発注時期、数量計算の自動化 • 欠品が発生するとラインが停止する恐れがある • 余裕を十分とると過剰、不良在庫が発生する可 能性が大きくなる • 情報システムを利用した最適解の導出 – 調達活動全体のシステム管理
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