都市高速道路のボトルネック容量の オンラインキャリブレーション Online Calibration of Bottleneck Capacity of Urban Expressways 赤羽研究室 0624068 0724283 岡野 慎也 細野 薫。 1 2 首都高速道路の渋滞状況 赤黄=渋滞 首都高速道路では慢性的な渋滞が問題となっている。 3 研究の背景と目的 定常的な渋滞に関しては、統計的手法等により旅行 時間が一定速度で予想され、利用者にも提供されつ つある。 一方 交通事故や交通規制等による、突発渋滞に関しては、 統計的手法による予測が困難である。 そのため 利用者の時間損失の増大や、旅行時間の信頼性低下 の主要因となっている。 4 近年、突発渋滞発生時の利用者の損失時間を最小 限にするため、シミュレーションにより交通状況 を短期予測する手法が開発されつつある。 本研究では この精度を向上させるために、ボトル ネックの交通容量を、オンラインで自 動設定、更新する手法を開発する。 5 研究の流れ 車両感知器からの情報に基づいて各道路区間の渋滞判定を 行う。 渋滞判定の結果から、ボトルネックの検出を行う。 ボトルネックの位置が同じでも、時間帯(主に大型車混入率 の影響)や平日と休日、降雨等の条件により、交通の構成に 影響を受けるため、ボトルネック容量は変化する。 上記の条件ごとに区分し、計測値を処理する必要がある。 6 今後の展開 これまで、渋谷~三軒茶屋間を分析対象区間としてきた。 分析対象区間を首都高速道路全体に展開し、正確な閾値 を設定する。 時間帯や平日と休日、降雨等の条件を考慮し、ボトル ネック容量を設定する。 ボトルネック容量をオンラインで自動設定、更新する手 法の開発に取り組む。 7 ボトルネック 渋滞流 非渋滞流 渋滞の先頭 ボトルネック この線で計測する交通量が ボトルネック容量になる。 車両感知器 首都高速道路内に300~500mごとに約4,000カ所に 設置され、交通量を計測する。 2010年10月21日 10:42:30.00 2010年10月21日 10:42:30.90 0.9秒 感知器A 5m 感知器B 時速20km ダブルと言われる感知器は5m間隔で1セットとして 設置され、感知器間の距離から平均速度を測定する。 車両感知器 1枚目のスライド画像での渋滞判定では、車両感知器 の平均速度を利用している。 渋滞判定 ある地点での交通量-速度曲線と 速度頻度分布の関係 5分間交通量[台/h] 速度の発生頻度 渋滞流 非渋滞流 閾値 速度[km/h] 渋滞流と非渋滞流を区分するため、閾値となる速 度を設定する必要がある。そのため、画像処理手 法のひとつである大津の方法を適用する。 ボトルネックの検出 この地点で、ボトルネック容量の サンプル値を計測する。 非渋滞地点 ボトルネック 渋滞流がほぼ見られない 渋滞 渋滞地点 渋滞流が多く見られる このように渋滞判定の結果を連ねることで、ボト ルネックを検出する。
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