新しい地球観」 「火山の話」

中村一明著
火山の話
30516020
瀬戸 遥
この本は、一般的な火山像や基本的な考え、言葉につ
いてや、いくつかの具体的な火山やその他の自然、火
山の歴史、成り立ちについて説明した本である。
<内容>
・一般的な火山像
・伊豆大島
・ハワイ島とオアフ島
・アイスランドと地球の割れ目
・地球上の火山
火山と噴火
• 成層火山
層を成している火山のこと。層を成しているのは噴火の際に流
れ出した溶岩流と爆発の産物である破片状のもの。なだらかな
長い裾野を引く大型の火山。
• カルデラ
成層火山のような大型火山の山頂部にある、火口よりはるか
に
大きい凹地地形のこと。でき方にはいろいろな場合があり、侵
食カルデラ、爆発カルデラ等がある。
• 小型火山
体積は成層火山の数百分の一から数千分の一。側火山や、カ
ルデラの中に後カルデラ丘として存在することが多い。
• 火砕流
数百度以上の岩片と火山ガスが混ざった高温の砂嵐のような
もの。時速百キロに達する。
• 溶岩流
マグマが破片になることなくそのまま液体として加工から流出
する状態。粘性によって流れ方が違う。粘性の大きいものは上
方に突き出してそのまま固まる。(昭和新山)
• ストロンボリ式とヴルカノ式
粘性の小さいマグマがシャワーのように噴火するのをストロン
ボリ式噴火という。逆に粘性が大きく、上方へ爆発的に噴火す
るのをヴルカノ式噴火という。爆発に伴って火山灰が多量に生
産される。
• 単成火山と複成火山
大型火山と小型火山を寿命の観点からよんだもので、噴火を
何回も繰り返している大型火山、すなわち生きている火山を複
成火山、一回の噴火期間だけの短い寿命の小型火山を単成
火
山という。
• 割れ目噴火
丸い火口ではなく地割れ火口とでもいうべき細長い火口からの
噴火を割れ目噴火という。何百メートル、何キロメートルという
長さの火口から一斉に溶岩が噴き上げられ、まるで高さ数十
メートルの火のカーテンのように見える。粘性の低いマグマに
多い。割れ目ができる原因に地球内部の力が関係している。
ハワイ島とオアフ島
• ハワイ火山鎖
ハワイ火山鎖は、太平洋の真ん中を三千キロメートルにわたっ
て直線的に連なる火山列である。活火山はハワイ島のみ。ハ
ワ
イ火山鎖は、一方の端に向かって年代が規則的に変わってい
る。約百キロメートル離れるごとに百万年ほど年代が違う。
• 楯状火山
ハワイの大型楯状火山は、海底火山として出発し、やがて海面
上に頭を出し、その後カルデラができる。カルデラができると、
溶岩は出てもその埋め立てに使われるので山が高くなることは
無い。そして山腹での噴火が盛んに起こる。
地球上の火山
• プレートテクトニクス
造山運動・大陸移動・地震・地殻活動など地球上の変動の主
要
な原因は、地球表層部を敷き詰めている何枚かのプレートが
ほ
とんど内部変動をせずに水平方向に相対運動を起こしているこ
とにある。
• プレート生産境界と火山
海嶺は二枚のプレートが離れていく境界である。ここは、マグマ
が地球の表面に出てくる所という意味で連続的な火山帯である
といえる。
• プレート消費帯に沿う火山
二枚のプレートがぶつかる地点では、片方のプレートが他方の
下にもぐっていく。もぐりこみ口には海溝ができ、そこから数百
キロ離れたところから火山が出現し始め、最も密に分布する。
それ以遠ではまばらになる。海溝と火山前線の間の無火山地
帯の地下が、ほぼプレート同士がこすれ合うところで、間欠的
にずれ動いて巨大な地震を起こす。
感想
火山に関する基本用語やしくみについて一つ
一つ分かりやすく説明されていて、非常に読み
やすかった。火山は、あらゆる地球現象を理解
する鍵であり、奥深いものだと思った。