平成27年度SGH東京研修報告 SGH東京研修が終了しましたので、以下のとおり報告します。 1.実施日 平 成 2 7 年 1 2 月 1 1 日 ( 金 )・ 1 2 日 ( 土 ) 2.参加者 本校1年生5名、2年生2名、合計7名 3.内 容 (1)12月11日(金) ① 東 京 大 学 訪 問 ( 13:20~ 15:10) 東京大学社会科学研究所・伊藤亜聖先生の研究室を訪 問し、レクチャーを受講しました。主な内容は以下のと おりです。 ・東京大学社会科学研究所について ・研究者の仕事について ・日中関係の過去・現在・未来について 「 二 つ の 中 国 」、 田 中 角 栄 元 首 相 の 訪 中 、 日中国交正常化など ・伊藤先生の中国留学経験について ・「 第 11 回 日 中 共 同 世 論 調 査 」( 2015 年 ) に つ い て このレクチャーを受けるにあたって、伊藤先生から以 下の課題が提示されていました。 「 第 11 回 日 中 共 同 世 論 調 査 」 を 読 み 、 中 国 世 論 か ら 見 た 日 本 の イ メ ー ジ に つ いて、以下の点をまとめること。 ①どのような特徴が有るか。 ②日本人として意外だった意見・結果は何か。 ③どのような改善の方法があり得ると思うか。 ま た 、 日 中 国 交 正 常 化 に 関 す る N H K ド キ ュ メ ン タ リ ー を YouTube で 視 聴 す る こと。 https://www.youtube.com/watch?v=HjUYwQ_NVXE 高志高生はこの事前課題に取り組んでレクチャーに臨み、以下のような意見や考 えを述べていました。 ・「日中共同世論調査」の質問で用いられている「平等」の定義が分かりにくく、疑問を感 じた。 ・「日中共同調査」における日本人の回答は「分からない」が多い。日本人は中国につい てもっと知るべきだ。 ・動画にある田中元首相の「御迷惑」発言から、国際的な場面で発言する際にはそれが どのように解釈されるかを考えるなど、留意が必要だと感じた。 ・「安倍談話」は中国から批判を受ける対象になっているが、私たちは談話の内容や意 図などについてしっかり理解する必要がある。 短時間の訪問でしたが、高志高生は伊藤先生先生が取り組んでおられる研究内容 に触れ、多くを学び今後の学習や進路に関して良い刺激を受けました。 ② オ ー ス ト ラ リ ア 大 使 館 訪 問 ( 16:00~ 17:30) マーケティング事務所主席商務官・市川智子氏から、以下の内容について説明を 受けました。 ・オーストラリアの基本情報 人口、面積、主な都市、他民族・多言語、 スポーツ、選挙制度 など ・オーストラリアの教育、留学・進学 7 ~ 12 学 年 は 一 貫 教 育 、 大 学 入 試 が な い 、 日本語教育が盛ん、大学で外国人留学生が多い、 8 大 学 が 世 界 の ト ッ プ 100 入 り など ・オーストラリアで人気の日本文化 アニメ、漫画、日本食、空手、カラオケ など ・大使館の役割、外交官の職務 ・日豪関係 貿易相手国として、防衛・経済・教育のパートナーとして など ③ 東 京 大 学 生 と の 懇 談 会 ( 19:30~ 21:20) 高志高校卒業生で現役の東大生3名に宿泊ホテルに来て もらいました。高志高生は、東大生たちに高校時代のこと や 現 在 の 学 生 生 活 、将 来 の 展 望 な ど に つ い て 質 問 し ま し た 。 東 大 生 達 は 、高 校 時 代 の 授 業 や 部 活 動 の 思 い 出 と あ わ せ て 、 自分に合った学習法を繰り返すことや学習の習慣づけの大 切 さ を 訴 え て い ま し た 。 ま た 、「 自 分 は こ こ ま で 」 と 限 界 を定めずに、高い目標に向かって試行錯誤しつつ精一杯の 努力を続けることが大事だと口々に述べていました。 (2)12月12日(土) ① 早 稲 田 大 学 訪 問 ( 10:00~ 13:00) 学生ガイドの方にキャンパス内を案内してもらいま した。政治経済学部、商学部、国際教養学部、社会科 学部、法学部などを回りながら、それぞれの学部では どのような学問や研究が行われているかを聞きました。 また、中央図書館や坪内博士記念博物館、大隈講堂な ども見学させていただき、早稲田大学の歴史や教育方 針などに関するお話も伺いました。 高志高校卒業で現役の早稲田大学生との懇談も行いました。現在大学で専攻して いる内容などについて、具体的なお話をお聞きしました。大学生の方からは、高志 高 校 S G H の 取 組 に つ い て 、「 う ら や ま し い 」「 世 界 を 知 る よ い 機 会 だ か ら 積 極 的 に参加して」などの声が聞かれました。 ② 「 福 井 人 と 語 る 」 都 市 圏 若 者 懇 談 会 参 加 ( 14:00~ 17:00) 永田町の都道府県会館で行われた「都市圏若者懇談会」に参加しました。この会 には、福井県出身の現役大学生と以下の財界人の方々が参加されました。 伊藤忠商事(株)取締役会長 小林 栄三 氏 (株)JTB代表取締役会長 田川 博己 氏 ブックオフコーポレーション(株)取締役相談役 橋本 真由美 氏 (株)スペースシャワーネットワーク代表取締役社長 福井県副知事 清水 英明 氏 杉本 達治 氏 財界人の方によるスピーチのあと、参加者は小グループに分かれ懇談を行いまし た。高志高校生も各グループに分かれて入り、大学生や財界人の懇談に加わりまし た。その中で、以下のようなメッセージをいただき、たいへん刺激を受けました。 ○社会人になると毎日が新しいこととの遭遇で、毎日が勉強 だ。組織とは、みんながピッチャーではダメだが、一人ひとり が優れたプレーヤーである必要がある。自分の強みをしっか り磨いて、日々勉強に励んでほしい。 ○これからの時代、グローバルな視点で様々なことをとらえる 必要がある。グローバルな時代だからこそ、人に信用・信頼 される存在となることが大切だ。 ○時代の変化に対応できる資質を養ってほしい。「過去には感 謝を、現在には信頼を、未来には希望を」の言葉を胸に刻ん でほしい。 ○何のために進学・就職するのか、目標をしっかり持とう。この 人がいてくれれば会社(組織)がよくなると思われる存在にな ってほしい。「超つらいけど、超楽しい」を経験するまで辞め てはいけない。次のポジションへ行くとき、何をやってきたかを言えることが大切だ。 ○福井に生まれ育った者が持つ真面目さや粘り強さを発揮してほしい。また、ふるさとの 生活や文化に誇りを持ってほしい。ふるさと福井で生きることで、人生を豊かにできる 道もある。 ○人生に貪欲になれば、後に必ず報われる。そして、強烈な感動文化体験をしてほし い。それが人生を変え、その後の人生を支えてくれるはずだ。 4.生徒の感想より(事後報告書より一部部抜粋) ○SGH海外研修に参加した時に感じた「日本人はもっと日本のことを知るべきである」という 考えがやはり大切だとあらためて感じた。 ○研究の材料や人生のチャンスはいろいろなところにあるのだと感じた。「できない」「難しい」 といって限界を定めるのではなく、いろいろなことに積極的にチャレンジしていきたい。 ○大学生の方と話をしていて、伝えたいことをまとめてわかりやすく表現することの大切さを 感じた。私も、表現力や対話力を高めていきたい。 ○日中関係に関して、これまで知らなかったことや教科書にはあまり載っていないようなこと をたくさん知ることができ、日中関係の実際を深く考えるきっかけをいただいた。また、中国 に関する情報をみるときの新たな視点をいただいた。 参加生徒全員が非常に大きな収穫を得た東京研修でした。
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