不確実性はいや(リスク回避) 一方不確実性を気にしないひともいる(リスク中立) リスク中立な人 EU(X)=U((E(X)) じゃあ、不確実性を減らさないとダメだよね。 不確実性を減らすためには情報が必要 情報構造をどうモデルかするか、それがど れだけよいことかについて学ぶ 注:今日使う「情報システム」という用語は情報技術の意味ではあ りません。 良いことと悪いこと、どちらかが起こるのはわかって いる。 でも、どっちが起こるかはわからない 意思決定前にわかる可能性が上がるとしたら、その情 報にはどれだけの価値があるのか? このように意思決定前に何らかの情報を出してくれる ものを情報システムと呼ぶ 例:入社試験、業績評価、内部統制 情報システムのない時の意 情報システムのある時の意 1. 1. 2. 2. 思決定 思決定 3. 4. 情報システムの価値は 原則:未来から(後ろ向きに)解いていく 1. 2. 情報システムをS、その情報システムの下での 確実性等価をCE(X|S)とする。 そのシステムから出るシグナルを(G, NG)、そ のシグナルが出る確率をシグナルの下での確 実性等価をCE(X|G)、 CE(X|NG)とする それらのシグナルが出る確率をp(G), p(NG)と する そのシグナルの下でaが出るという情報とbが 出るという情報を受け取る確率をp(a|G), p(b|G), p(a|NG), p(b|NG) 1. EU(X|G)とEU(X|B)を求める(シグナルを受け取っ た後は前回に勉強した方法と同じ) 2. 上記期待効用からそのシグナルの下での確実性等価 を求める 3. 双方の確実性等価の期待値を求める 効用関数やくじ u(x)=x^(1/2) c:くじの価値(くじの値が出る前に決定) a=4, b=64, p=1-p=1/2 情報システムからくじの実現値を事前にしれる その実現値をもとに取引可能 要するに完全な後出しじゃんけんが出来るとした場合 こんなシステムの価値は? 情報システムによって、くじaかくじbのどち らかが実現することがわかる くじaが実現すると、その時の価値は 。くじbが実 現するとその時の価値は 。 情報システムが情報を明らかにする前の時点で考え ると、価値4か価値64が であることがわか る。 よって、情報が明らかになることがわかっているな らば、情報が明らかになる前の時点でのこのくじの 価値は 情報システムがない時点ではこのくじの価値 は 情報システムがあれば、 よって、情報システムがあれば 価値が上昇 している。 つまり、事前になら 払って情報を得る価値 がある。 これが情報システムの価値。 効用関数やくじ u(x)=x^(1/2) a=4, b=64, p=1-p=1/2 情報システム 確率1/2でシグナルNG a の出る確率が70%、b の出る確率が30% 1/2でシグナルG a の出る確率が30%、b の出る確率70% 上記の情報が分かる情報システムの価値は? 確率1/2でa の出る確率が70%、b の出る確率が30% 同じく確率1/2でa の出る確率が30%、b の出る確率 70% 情報が出る前の期待効用は 情報システムの無いときのくじの価値 ノイズのある情報システムのあるときのくじの価値 完全な情報システムのあるときのくじの価値 つまり、情報システムがあると、くじの価値が上がる この価値の上がった分が情報システムの価値 効用関数やくじ u(x)=x^(1/2) a=4, b=64, p=1-p=1/2 情報システム 確率1/2でシグナルNGがでる。 その下ではa の出る確率が90%、b の出る確率が10% 同じく確率1/2でシグナルGがでる。 その下ではa の出る確率が10%、b の出る確率90% 上記の情報が分かる情報システムの価値は? 情報システムの無いときのくじの価値 ノイズが多い情報システムのあるときのくじの価値 ノイズが少ない情報システムのあるときのくじの価値 完全な情報システムのあるときのくじの価値 つまり、 入社試験 業績評価 内部統制 情報構造を精緻にするコスト IT投資のコスト ITがあれば精緻にしやすいのか? 人間の情報処理能力の限界 何種類まで人間は情報を処理できるか 7±2の短期記憶 1. 効用関数が u(x)=log100(x)、 a=1億円 , b=100万円 aの出る確 率が0.98、bの出る確率が0.02とする。 このくじの確実性等価を求めなさい。 2. 上記の状態である情報システムを入れる。このシステムでGの シグナルが出る確率は98%。この下で、aの出る確率が0.999、 bの出る確率が0.001である。NGのシグナルが出るのは2%で あるとする。その下でaの出る確率と、bの出る確率を求めた うえでこのシステムの価値はいくらか求めなさい。 3. (加点問題)企業にまつわる仕組みについて、情報システムと見 なせる仕組みを取り上げなさい。なぜそうみなせるか、何がシ グナルなのかを明記した上で、具体的な数字を当てはめて、そ のシステムの価値を求める問題を作って、解いて下さい。
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