確率論 ✎✍✏✑✎ 第12回講義ノート ✁✄✂☎✂✝✆✟✞✡✠☛✁☞✞✡✠✍✌ 大数の強法則 大数の弱法則の主張は相対的な頻度は真の確率に近づいていくという 直観的な主張に比べると間接的であり,もどかしい感じがする.もっと 直接にこの主張を数学的に証明することはできないかというのがこの節 の目的である. ✒✔✓✖✕ ✚✘ ✙✜✛✣✢✥✛✧✤ ✦✩★ に対して大数の強法則が成り立 ✪ ✛ ✙✮★✰✯✲✱✧✱✧✱✳✯✴✙✜✛ ✗ ✶ ✫ ✫✭✬ ✫ ✵ ✵ ✷✹✸ ✺✼✻✾✽✿✻ が成り立つことを言う.✙✜✛ の平均が ✗ でないときは ✙✜❀ ✛ ✬ ✙✜✛❂❁❄❃❅✶✑✙✜✛ ✸ に対して大数の強法則が成り立つときに言う.特に,❃❆✙✜✛ ✬❈❇ ( 一定) のときはこれは ✪ ✛ ✶❊❉✼❋ ✸ ✫✭✵ ❇ ✶ ✫ ✵ ✷✹✸ ✺✼✻✾✽✿✻ 定義 平均 つとは, ✗ と同値である. の確率変数列 ●✄❍✔■❑❏▼▲✳■❑◆ ✒❖✓✕◗✘✚✙✜✛❑✢ ✤ が独立,同分布な確率変数列で, ✛✚✦✩★ ❃❆✙✮★ ✬✲❇✟❘✍❙❯❚❲❱ ✶❳✙✮★ ✸❨✬❈❩❭❬❫❪✲✷❴❘ ❃✝✙❛★❵ ❪✲✷ を満たすとすると,この ✘✚✙✜✛❑✢✥✛✧✤ ✦✩★ に対して大数の強法則 ✶✾❉✼❋ ✸ が成立する. 証明 まず,❃❜✘✣✶❳✙✜✛❝❁ ❇❞✸ ❵ ✢❢❡❤❣ となる定数がある.これは ✶❊✐✝✯❦❥ ✸ ❵ ❡ ❧ ✶❊✐ ❵ ✯❦❥ ❵ であるから,仮定から ✸ ❃❜✘✣✶❳✙❜✛♠❁ ❇❞✸ ❵✚✢❝❡ ❧ ✘✥❃❆✙♥✛ ❵ ✯ ❇ ❵✧✢ ❪♦✷ ❉q♣ となり,右辺の値を ✪ ❣ とおくとよい. チェビシェフの不等式から ✪ s✉t✡✈ ✛ ❁ ✈①✇ ✫✔② ❊★ ③⑤④ ❡⑦⑥ ✫ ❃✜✘ ✈ ✛ ❁ ✈ ❵ ✢ ✸ ✫ ❇ ✫ ❇ r ✶❊❉q❉ ✸ ここで,独立性から ❶ ✛ ⑩ ❶ ❃❜✘ ✈ ✫ ✛ ❁ ❇ ✈ ❵✚✢ ✬ ✫ ② ❵⑧❃✮⑨ t ✶✑✙ ❁ ❇❞✸❸❷ ❵q❹ ✦✩★ ❶ ✛⑩❶ ⑩ ❶ ✛ ⑩ ✛❶❸❿ ✈ ✈ ❖ ✫ ② ❵❻❺ ❃❜✘ ✙ ❁ ❇ ❵ ✢❼✯❦❽ ❾ ✶ ❩ ❬ ✸ ❬➁➀ ✬ ✦✩★ ✦✩★ ✦ ★ ❖ ✫ ❑ ② ➂ ✔ ✫ ❑ ② ➂ ✫ ❡ ❣➃✯❦❉ ✶ ❁✹➄ ➅✸ ❩ ❵ ❡ ✶❊❣➆✯❦❉ ❩ ❵ ✸ ✫❖② ❬ これを ✶❊❉❲❉ ✸ に代入して, ✪ s t ✈ ✛ ❁ ✈①✇ ✫✔② ★❊③⑤④ ❡➇✶❊❣➆✯❦❉ ❵ ✫✔②❑➂ ③ ❩ ✸ ❬ ✫ ❇ ❷ したがって ✫ についてこの式の和を取ると, ⑩ ✤ s♥t✿✈ ✪ ✛ ⑩ ❁ ❇ ✈❑✇ ✫❖② ★❊③⑤④ ❷ ❡ ✶✾❣➃✯➈❉ ❩ ❵ ✸ ✤ ✫✔②❑➂ ③ ❬ ✫ ✛✚✦✩★ ✛✧✦✩★ ❡ ✶✾❣➃✯➈❉ ❩ ❵ ✸ ❺❳➄➉✯❦➊ ★ ✤ ➋ ②❑➂ ③ ❬⑧➌ ➋ ➀➍❪✹✷ ✪ ➎ ❯✶ ➏➑➐➓➒✿➔ ❱ ➒✿→↔➣➙↕➛➣➜✶✾➝ ✸❂✸ ✫ ✇ ➞ ✪ ✈ ✛ ❁ ✈ ✫ ② ❊★ ③⑤④ ✗ ✶ ✫ ✵ ✵ ✷✹✸ ✫ ❇ ❪ が分かる.ボレル カンテリの第1補題 である番号 が存在して のとき, ➞ から,確率1 が成り立つ.よって大数の強法則が成り立っている. ➏➑➐➙➒✿➔ ❱ ✿➒ →➟➣➓↕➡➠ は,一番簡単な形の証明を持つ強大数の法則である.これ よりももっと緩やかな条件で強大数の法則は成り立つことが知られてい る.定理の形で述べておこう.証明は西尾真喜子「確率論」参照のこと. ➢➁➤➙➥➧➦❲➨❻➩❞➦➭➫☛➥➯➦❝➲✮➳✡➨➸➵➺➩✉➳➍➥➧➦❆➻✮➳✡➨ ➤➙➥ ➨➜➩➴➽ ➾➪➶ ➚ ➹✄➘ ➽ ➫ り, ➼ に対して ❉❧ ➩ ➽➾➪✴ ➼ ❄ ➶ ➚ ➹✄➘ ➽ とおく.このとき,やは ●✄❍✔■❑❏▼▲✳■❑◆ ✒❖✓➷➬✶✑➝ ✸ ✘✚✙✜✛❑✢ ✛✧✤ ✦✩★ とし,さらに となるならば, が独立な確率変数で,平均 ✘✚✙❜✛❑✢ ⑩✤ ✛✚✦✩★ ✗❑➮ 分散 ❩✫ ✛ ❬ ✹ ❪ ✷ ❬ ❩ ✛ ❬ ❪✲✷ ✶❊❉❲➣ ✸ に対して強大数の法則が成立する. ✶✾➝✖➝ ✸ ✚✘ ✙✜✛❑✢✥✛✧✤ ✦✩★ が独立で同分布を持ち,可積分, ❃✝✙✮★ ✬➱❇ とすると ✘✚✙✜✛✣✢ に対して大数の強法則 ✶❊❉q❉ ✸ が成立する. 注意 ✒✔✓❊✃❤✶✑➝ ✸ の証明にはコルモゴロフ ❐❮❒➍➔q❰✖→❜➔qÏq➔ ❱ ➔✚Ð❑Ñ の不等式と呼ばれる 有名な不等式と次の事実( クロネッカー ❐❮❒ ❱ ➔qÒ➙➒✡Ó➪Ô❲➒ ❱ Ñ の補題の特別な場合) を使う.非負の数列 ✘✥✐q✛✣✢ ✛✧✤ ✦✩★ に対して, ✛❾ ✐ ❾ ⑩ ✤ ✐q✛ ✦✩★ ✵ ✗ ならば Õ ✫ ✹ ❪ ✷ ✫ ✛✚✦✩★ ✶✾➝✖➝ ✸ の証明には ✶✾➝ ✸ の結果を Ö➜✛ ✬ ✙❜✛♠×✼➄❲Ø❮Ù Ú❭Û✥Ù Ü ✛✡Ý に対して使っておき, ⑩✤ s ⑩ ✶✑✙✜✛☞✬ Þ Ö▼✛ ✸❨✬ ✤ s ✶ ✈ ✙✮★ ✈ ❡ ✫ ✸ ❡àß❆á ✫✰â✿ã ✱➜ä✟❃ ✈ ✙✮★ ✈ ❪✲✷ ✛✧✦✩★ ✛✚✦✩★ から,ボレル å カンテリの第1補題を用いて ✙✜✛ に対しても強大数の法則 が成り立つことを示す. ✒✔✓✖➷❴➏➑➐➓➒✿➔ ❱ ➒✿→æ➣➙↕ç➠ 問題 てみよ. ✶✾➝ ✸ ✶✾➝✖➝ ✸ は別の証明法がある.以下の手順でこれを証明し è が可積分な確率変数ならば,確率1で 明せよ. ( 逆は正しくないことに注意!) ➏➑➐➙➒✿➔ ❱ ✿➒ →➃➣➙↕➡➠ ✈ ✈ è ❪✲✷ の条件の下で, を示し,これから ✪ ⑩ ✤ t ✶ ✪ ➍✛ ❁ ✫ ❇❞✸ ❵ ❃ ✫❵ ❷ ❪✲✷ ✛✚✦✩★ ✛ ✫ ✵ ❇ ✶ ✫ ✵ ✷✹✸ ❚ ✱➛➒➭✱ を示せ. ❉❲é となることを証
© Copyright 2024 ExpyDoc