「食物アレルギーについて」 お答えします 作成:コーヒーオリゴ糖情報センター 食物アレルギーについて教えてください。 食物アレルギーは「食品中の特定な成分を摂取した後、免疫機序によって生じる過敏な症 状」を指し、反応が出現する時間により 「即時型」と「遅発(遅延)型」に分類されています。アレルギー症状は皮膚粘膜(じんましん、舌の違和感、結膜充血など)、消化器(腹 痛、嘔吐、下痢など)、呼吸器(くしゃみ、鼻汁、呼吸困難など)、全身(アナフィラキシーショックなど)に現れ、重篤なものは死に至る危 険性もあるのです。 どうして食物アレルギーが発生するのでしょうか。 では、食物アレルギーのメカニズムを簡単にお話しましょう。 口から入った特定の食べ物(主にたんぱく質)は、腸内の消化酵素によって分解されますが、一部、分解されなかったものが免疫系に 過敏に反応し、アレルギー症状を引き起こします。このアレルギーを引き起こす物質を「アレルゲン」といいます。 アレルギーを引き起こしやすい食品はありますか。 日本人にとってアレルギーを引き起こしやすい食品の代表は「鶏卵」と「乳製品」です。 この他に「小麦」、「えび」、「かに」、「落花生」、「そば」があります。これらの7品目使用 した加工品は、容器包装に必ず表示しなくてはならない義務があるのです。 これ以外でもアレルゲンとなりうる食品はたくさんありますが、アレルギーは全ての人 に起こるものではありません。 食物アレルギーはどのように対処するのでしょうか。 食物アレルギーを持つ人の多くは乳幼児とされています。鶏卵、乳製品、小麦の多くは加齢とともに80~90%が耐 性を得て、食べられるようになるとされていますが、自己判断は禁物です。医師の指示のもと、アレルゲンとなる食 品をきちんと見極めた上で、適切な対応をすることが大切です。食べられない食品を除去する際、加工食品の裏面 表示をきちんと見る、調理の際の混入を避けるといった注意も必要です。 なるほど! 子どもにとって、必要な栄養素をきちんと摂取できないという ことは、成長の妨げとなってしまいます。栄養不足に陥ること がないよう、また、一人だけ違うものを食べるといった疎外感 を受けないよう、代替品を利用するなどの工夫や周囲の理解、 協力が必要となるでしょう。 管理栄養士 マメ子の豆辞典
© Copyright 2024 ExpyDoc