An ultra-relativistic outflow from a neutron star accreting gas from a companion 伴星からガスが降着している中性子星からの超相対論的 アウトフロー ( Rob Fender et al. Nature 15 JAN 2004 ) 物理学科 河合研究室 4年 01-08520 久保田 香織 目次 ジェット天体 コンパス座 X-1 観測装置 (RXTE,ATCA) 観測結果 超光速運動 まとめ 連星ジェット天体 (想像図) ジェット天体(1) はくちょう座 A (活動銀河核) 物質(ジェット)が狭い角 度に噴出している天体 物質が降着している天体 に多い (中性子星、活 動銀河核など) いくつかのジェットは超 光速運動をしている 超光速運動:見かけ上、光速を超えて動いているように見える現象 ジェットの速度が極めて光速に近いときに起こる ジェット天体(2) ジェット噴出の仕組みは未解明! しかし、 ジェットの速度(これまでの観測結果) 中性子連星 0.1c~0.5c ブッラクホール連星 0.9c以上 活動銀河核 0.9c以上 超光速運動が 観測される ジェットの速度~天体からの脱出速度 コンパス座 X-1 明るく、強く変動するX線源 地球からの距離 約6.5kpc 16.6日周期でX線の増光が起こる 連星周期 「タイプⅠのX線バースト」を示す 中性子星表面での熱核反応 タイプⅠ X線バースト のライトカーブ (X1636 ) 中性子星! 予想: 超光速運動は 観測されない コンパス座 X-1のライトカーブ 観測装置(1):RXTE Rossi X-ray Timing Explorer 観測装置:PCA,HEXTE,ASM ASM ( All-Sky Monitor ) 3台のシャドウカメラを装備 エネルギーレンジ:2-10kev 90分で全天の80%をスキャン 検出器:Xe計数比例管 位置検出器 観測装置(2):ATCA Australia Telescope Compact Array 6台のカセグレンアンテナからなる電波干渉計 アンテナの直径:22m アンテナ間隔 30m~6km 周波数帯 1250-1760MHz (L-Band) 2200-2500MHz(S-Band) 4400-6100MHz(C-Band) 8000-9200MHz(X-Band) 観測結果 X線増光 4.8GHz 8.6GHz 2日ごとに観測 横:8秒角 コアから2.2~2.5秒角が3~5日後 に輝く ジェットの見かけの移動速度 vapp > 0.4秒角/day コンパス座X-1までの距離~6.5kpcなので vapp > 15c 2001年 3月 超光速運動 ct - vt cosθ vt cosθ θ vt sinθ βapp = vt β sinθ ( 1 – βcosθ ) (β= v vapp v ) c vapp > 15c のとき v > 0.998c ( 中性子星 コンパス座X-1の脱出速度~0.3c ) まとめ 中性子星 コンパス座 X-1をRXTE,ATCAで観測 超光速運動するジェットを観測 ジェットの速度 >0.998c (コンパス座X-1の脱出速度~0.3c) 「ジェットの速度=天体からの脱出速度」を否定 光速に極めて近い速度を持つジェットを作る機構 × ブラックホールに固有な特徴 (事象の地平面、エルゴ領域など) ○ ブラックホール、中性子星に共通な特徴 (降着流など) 他にもこのような天体はあるのだろうか? ジェットの生成機構は? 超光速運動をしているジェット 超光速運動して いないもの 活動銀河中心核 3C273 GRO J1655 – 40 Sco X – 1 (超重量ブラックホール) (ブッラクホール) v > 0.9c v > 0.9c (中性子星) v ~0.3c RXTE ( PCA & HEXTE ) Proportional Counter Array 2 – 60keV 5個の比例計数管 High Energy X-ray Timing Experiment 20 – 100keV 2×4 NaI/CsIシンチレー ションカウンター カセグレンアンテナの特徴 低雑音増幅装置を一次放射器に直結して主反射器の 背面に設定できて、給電線による損失を少なくすること ができる。 一次放射器から副反射器に放射される電波の方向が 天空方向のため、漏れ電波による雑音が少ない。 副反射器の鏡面の選定により、高い放射効率が得られ る。 構造的に軸対称性がよいので、製作が容易である。 Days 全観測結果 ( 1 ) Days 全観測結果 ( 2 ) 固有運動と速度 θ: 見かけの角速度 (固有運動) 速度 v θ 距離 d v = d tanθ ~ dθ v c ~ ( d kpc θ ) ( 170 ミリ秒角 day ) -1 超光速運動(式の導出) vt cosθ θ d vt sinθ c vt t+ vapp c vt sinθ vapp = v d – vt cosθ t+ d – vt cosθ c = v sinθ ( 1 – βcosθ ) - d c
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