最新宇宙像(物理学G) 宇宙の階層構造

最新宇宙像(物理学G)
5/20 恒星の最期
講義予定など
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4/15 ガイダンス
4/22 宇宙の階層構造
4/30 太陽と太陽系
(注:水曜授業の日)
5/13 恒星の世界
5/20 恒星の最期
5/27 1年生健康診断の
ため休講
6/3 銀河の世界
6/10 宇宙の大規模構造
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6/17 宇宙を観測する手段
6/24 コンピューターシミュ
レーション
7/1 重力レンズ
7/8 ブラックホール
7/15 暗黒物質
7/22 宇宙膨張と暗黒
エネルギー
7/29 休講??
講義予定や使ったスライド等は以下のページより。
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~takizawa/kiban_uchuu/
本題に入る前に、、前回出た質問など
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恒星の表面では核融合はおきないのか?なぜ星の
中心部でしか核融合がおきないのか?
• 核融合を起こすのには温度が高くないといけない。星は中
心部ほどぎゅうぎゅうに押しつぶされているため温度が高い。
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太陽表面---6000度くらい。
太陽中心---160万度くらい
白色矮星になった後はどうなるのか?超新星爆発が
起きるとその星はすべて吹き飛んでしまうのですか?
• 今日やります。

地球にある鉄や酸素は太陽が作ったものか?

違います。太陽以前の星の内部で作られ、その星が超新
星爆発してばらまかれたものです。
前回出た質問など(続き)

銀河系のハローとは?
• 円盤をとりかこむ球状の領域。
球状星団や高温ガスがあり、
また暗黒物質もあると考えられ
ている

「現在と昔の宇宙の条件の違い」とは?
• 重元素(酸素、炭素、鉄など)の量が違う。
• 昔は今より少ない。最初の星ができる前にはそも
そも全くない。
• 星内部でつくられ超新星爆発などで周りにばらま
かれてだんだん増えていく。
レポート問題
[設問0] 今日の日付、名前と学生番号
[設問1] 自分がプロの研究者だったとしたら、
今日紹介した内容のどの分野をより深く研究
してみたいか、理由も含めて5行以内で。
[設問2] 講義内容に関連した質問
[設問3] 講義の感想

今日の授業の最後に提出してください。
星の一生
うまれてまもない星。
(プレアデス星団)
宇宙にはガスやチリがあつまって
いるところがあります。そのなか
でさらにガスやチリがあつまって
星は生まれます。
太陽は大人の星です。
星の最後は質量次第
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軽い星(太陽のおおよそ8倍以下)
惑星状星雲ーー>白色矮星へ
重い星(太陽のおおよそ8倍以上)
重力崩壊ーー>超新星爆発ーー>
中性子星 or ブラックホール
軽い星の最期1(惑星状星雲白色矮星)
軽い星では、やがて外側のガスをゆっくりと周りに
ふきとばします。ふきとばされたガスはのこった星の
芯からの紫外線にてらされてかがやきます。
(惑星状星雲)
軽い星の最期2(惑星状星雲白色矮星)
シリウス(中央)とシリウスB(白色矮星、左下)
シリウスがふらついている(ドップラー法による)
---->詳しく見てみたらそばに小さい(けど重い)
星を発見
白色矮星は大きさは地球ぐらいだが、重さは
太陽ぐらい。
---->ひとかけら(角砂糖サイズ)は車1台分の
重さがあります。
太陽も50億年後ぐらいにはこういう
ふうになると考えられています。
シリウスB
白色矮星のその後
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激変星の想像図
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白色矮星自体にはエネル
ギー源はない。ただし、誕生
したときは高温(1万度くらい)
単独で存在していればどんど
ん冷えて暗くなっていく(ただ
し、100億年くらいかかる)
連星だと、相手の星から降り
積もってくるガスが円盤をつく
り輝く(激変星)
重たくなりすぎると、核爆発を
おこして吹き飛んでしまうこと
も(Ia型超新星)。
重い星の最期(II型超新星)
燃料をつかいきった重い星は、
いったんつぶれて、大爆発をおこ
し、あかるくかがやきます
(II型超新星)。
これが超新星
いちばん明るいときには銀河1こ
ぶんの明るさにも
あたかも、新しく星ができたかのよ
うに見える。
ただ、具体的にどう爆発するかは
まだ不明な点も多く、現在も盛ん
に研究が行われている。
コンピューターシミュレーションの
ムービーをご覧ください
NGC4725
1940年5月10日
NGC4725
1941年1月2日
歴史にのこっている超新星
明月紀
(平安時代の貴族、藤原定家の日記)
いくつかの超新星の記録が残っている
かに星雲
1054年におきた超新星爆発の
いまのすがた
かに星雲のもとになった超新星に
ついての記述も。
「23日間は昼間でも見え、653日
間にわたり夜空に見えた」
II型超新星のあとにできるものその1
(中性子星)
超新星爆発のあとにはとてもコンパクトな星がの
こるばあいがある。
--->中性子星
(電子+陽子-->中性子)
中性子星の大きさはエベレスト山
ぐらい。
中性子星のひとかけら(角砂糖サ
イズ)は地球上のすべての人の体
重の合計くらい。
大学院生 高橋君
(1999年度修了)の
観測データから。
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パルサー
規則正しい電波パルスを発
する星??として発見
あまりに規則的な電波信号
だったため発見当初は宇
宙人からの信号では、、と
思われたことも。
正体は高速回転した磁化し
た中性子星。
灯台モデル
パルサー(灯台モデル)
の想像図。
パルサー磁気圏の粒子シミュレーション
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パルサーの正体は高速回
転した磁化した中性子星。
磁石を回転発電所その
もの
非常に強力な電気的な力
が発生
• 電子・陽電子対の発生
• 高速のジェット
電子陽電子対が作られている
大学院生結城君(2011年度学位取得)による
パルサー磁気圏での粒子加速シミュレーション
青:マイナス電荷
赤:プラス電荷
II型超新星のあとにできるものその2
(ブラックホール)
超新星爆発のあとにはあまりの重力の強さで時間・空間がゆがんでしまうばあいも
ある。
ブラックホール:重力が強すぎて光さえも脱出できない。ただひたすら周りの物を飲
み込んでいく。ただし、そのときにX線で明るく輝いたり、ジェットを出したりする。
ブラックホールがとなりの星を飲み込んでいる
様子(想像図)。
超新星がないと地球
や生命はできない
宇宙は最初は水素とヘリウムだけでした。
星の中で地球や生命のもとになるさまざま
な元素(炭素、酸素、鉄などなど)がつられ
ました。
ただそのままだと星に閉じこめられたままで
す。
それが超新星爆発でまわりにばらまかれま
す。
(炭素、酸素、鉄など)を含んだガス雲から
新たな星や惑星ができます。
超新星がなかったら、この宇宙はなんと
つまらない世界だったろうか?
まとめ
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軽い星は、やがて外層を静かに吹き飛ばして惑星
状星雲となる。残った芯の部分は白色矮星となる。
白色矮星自体にはエネルギー源がないため単独な
らばゆっくりと冷えて暗くなっていく。
重い星はII型超新星となり爆発する。そのあとには
中性子星やブラックホールが残る。
白色矮星、中性子星、ブラックホールともそれ自体
ではエネルギー源をもたないが、周囲の物質を引
き寄せて降着円盤やジェットをつくり様々な活動性
を示す。
様々な元素は星内部や超新星爆発のときにつくら
れ、超新星爆発によって宇宙空間へとばらまかれ
ていく。
レポート問題
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[設問0] 今日の日付、名前と学生番号
[設問1] 自分がプロの研究者だったとしたら
、今日紹介した内容のどの分野をより深く研
究してみたいか、理由も含めて5行以内で。
[設問2] 講義内容に関連した質問
[設問3] 講義の感想
講義予定や使ったスライド等は以下のページで。
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~takizawa/kiban_uchuu/