シンセニアン 代表取締役 勝本吉伸氏

派遣報告書(派遣者報告用)
※本項目は派遣終了後 2 週間以内に記入し、ご提出下さい。指導内容を広く役立てることを目的
に、報告内容については原則公開させて頂きますことをご承知おき下さい。当日の会議資料など
があれば、添付して下さい。報告内容が多い場合 1 ページ内に収まらなくても結構です。
(地域の現状課題)
島根県安来市では、市内の小学校全校で学校給食が行われているが、中学校では 1 校
にとどまっている。また、地元産の農産物の納入は生産者からの個別対応となっており、
供給量の拡大や品質・規格の統一等が図られていないのが現状である。
そこで、市は平成 28 年 4 月に全校へ給食を供給することをめざして給食センターの
建設を計画し、市、JA やすぎ、島根県等で検討会を立ち上げて地元産の農産物を学校
給食へ納入するための体制づくりを検討してきたが、納入組織の運営方法や出荷調整、
栽培振興や価格設定等の具体的な手法がまとまっておらず、早期に納入システムを組み
立てることが課題となっている。
※派遣者から見た派遣地域の現状課題をご記入下さい。
(指導内容)
1.納入拠点として検討されている農産物直売所の現地視察
①「なかうみ菜彩館」
「道の駅あらえっさ」に設置され、年間の販売額が 2 億円を超える JA やすぎが運営
する市内最大の販売額の直売所。市内産の多種多様な農産物が質と量の両面で充実して
おり、平成 23 年 4 月のオープン以来、売上は着実に増加している。
今後の農産物の出荷量の拡大と出荷量の平準化のため、品目ごとに地元産と仕入品の
販売額を月別にグラフ化し、地元にはどのような品目がどの時期にどれほど足らないの
かを視覚化することで栽培の拡大を図ることを助言。
②「グリーンセンターはしま店」
平成 26 年 5 月の店舗移転に伴う売場面積の拡張により、急速に販売額を伸ばしてい
る JA やすぎ直営の直売所。さらなる売り上げアップをめざし、商品レイアウトの変更
や広告宣伝方法、POP の設置の必要性等を提案。
2.「地場食材利用拡大の検討会」への参加、助言(添付資料参照)
①奈良県明日香村の事例
派遣者自身が、当該地域において地場農産物を給食センターへ納入していた経験か
ら、農産物直売所を納入拠点とした際の利点と納入効率の高さ、品質を事前に確認でき
ることの有利さ、納入忘れ等の突発的な事故への早期対応、さらには適切な納入価格の
設定と売り上げ精算時の能率の良さ等を説明。
②給食センターへの納入の課題と対応
上記の事例説明に基づき、安来市において今後検討していかなければならない課題や
体制づくり等に関し、納入の中心となる担い手の要件や品質と規格をそろえる重要性等
の 5 項目に分けて助言。
③地場産農産物の栽培拡大の方向性
学校給食への納入量の増大のためには、地場産農産物の栽培拡大を図ることが重要と
の観点から、拠点となる直売所の品目別の販売データに基づいた栽培対策の方向性を探
る必要性を助言。
※今回現地で指導された内容について具体的にご記入下さい。
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(今後の地産地消の推進に向けて必要な事項)
給食センターを新たに設置する際には、重要な視点が 2 つある。地場産農産物の納入
体制の確立と、地域における農産物の栽培のさらなる拡大の実現である。
今回の派遣では、上記に記したように、それら 2 つの視点をどのように組み立て、そ
して実行していくのかを、派遣者の経験と具体的な事例を織り込みながら詳しく助言し
た。
当地域がそれらの事がらを実際に行動に移しながら、効率的かつ効果的に給食センタ
ーのオープンを迎えられることを期待する。
※派遣先において今後対応すべきと思われる事項についてご記入下さい。
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