校長 山 崎 雅 明 - 北海道芽室高等学校

発行日
2015/ 4/ 8
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<校訓>
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切
学校教育目標
磋
琢
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磨
知性を磨き、自主的に学習できる力を育てる。
情操を豊かにし、思いやりの心を育てる。
身体を鍛え、たくましい実践力を育てる。
北 海 道 芽 室 高 等 学 校
校長
山 崎 雅 明
目指す学校は 、先生方が
いつも明るく、笑顔で元気な学校
■
本日のこの佳き日に、ご多用の中、芽室町長 宮西 義憲 様、PTA会長 児玉 浩史 様を
はじめ、ご来賓の皆様のご臨席を賜るとともに、多数、新入生の保護者ご家族の皆様のご列席のも
と、平成二十七年度北海道芽室高等学校 入学式が挙行できますことは、教職員一同この上ない慶
びとするところであり、深く感謝申し上げます。
■ ただいま、入学を許可いたしました百六十名の生徒の保護者の皆様。本校入学を目指し精進して
難関を突破したお子様の晴れの姿を目の当たりにして、慶びも一入なのではないかと拝察いたしま
す。あらためておめでとうございます。
■ 本校では、お預かりしましたお子様の心身の成長と社会で力強く生きる力の育成を目指し、時に
は優しく、時には厳しく、そして粘り強く大切に育てていく所存でございます。皆様には、温かい
ご支援と力強いご協力をいただきますようお願い申し上げます。
■ さて、新入生の皆さん。皆さんは、今、新しい制服に身を包み、緊張の中にも、高校生活に対す
る期待で胸を膨らませて、決意を新たにしていることと思います。本校で新たなスタートを切るに
当たり、次にお話しする3つの決意をしてください。
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まず、一つ目は自分を信じて「学ぼうとする心」を持ち続けてください ★
学力を伸ばすには「学び続ける」が必要です。そして、「学び続ける」ためには、「学ぶこと」
に価値を感じることが必要です。やりたいことがあっても自分の可能性を信じられず、「どうせ無
理」とあきらめしまっている人には、学ぶことの価値を感じ取ることは到底できません。
■ やったことがないことをやりたがる、できなくてもあきらめない、できるように工夫する。これ
が人の本性です。そうやって人類は不可能を可能にして、文明を築いてきました。皆さんの中に
は、「自分はこんなもんだ」と自分で自分のレベルを決めつけてしまったり、「どうせ自分なん
か」と自己否定に陥ってしまう人がいるかもしれません。
■ 本校への入学を機会に、その気持ちをリセットしてください。
■ そして自分にも可能性が秘められていると信じてください。これから歩むであろう人生は、自分
の可能性を引き出して磨いたか、埋もれたままにしてしまったかで大きく違ったものになるでしょ
う。
■ 今、この機会に、自分を信じて学び続けることを決意してください。そうすれば、必ず自信が持
てるようになり、自分の歩むべき道が開けます。
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二つ目は高校生活の中で、志を立てそれに向けて惜しみなく努力をしてください ★
今の自分が、将来にわたって変わることがないということは決してありません。十五歳のときの
心のまま、いつまでも変わることがなかったという人はとても珍しいと思います。
■ 心は変わるものです。心が変わると、行動が変わります。人は、いい意味でも悪い意味でも心の
赴く方向に行動が変わっていきます。ですから、大切なことは「今の姿」ではなく、「将来なりた
い自分の姿」を強く思い描くことです。それが志を立てると言うことです。
■ なりたい自分を思い描き、そうなりたいと強く思って努力する。「自分には無理」ではなく、
「そうなる」と思って努力する。そのことが本気でできれば、自分でも信じられない未来が待って
います。本校で自分の行くべき道を見つけ、「こうありたい」と志を立て、それに向かって努力す
ることを決意してください。
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三つ目は、人のために考え行動できる人になってください ★
東日本大震災の時に、ある運送会社の社長が、救援物資がほとんど届かない避難所があると知
り、そこに食料を届けようとしました。物資をトラックに満載して、ある避難所を訪れました。す
ると「ここには食料はあるから別のところに持って行ってくれ」と言われました。次の避難所で
も、その次の避難所でもそう言われ、どんどん奥に入って行き、やっと小さな避難所にたどり着き
ました。そこには、どこからも物資が運ばれず、食べ物が全然ありませんでした。そこにいた人々
は、運ばれた食料を涙ながらに受け取ったそうです。
実は、「食料はあるよ」と断った避難所でも、食料は一人に一日一個のおにぎりしか当たっていな
かったそうです。それでも、無いよりはましだからと、遠慮していたのです。
■ この人達の思いやりがなければ、最後に食料が届いた避難所の人たちがどうなっていたか分かり
ません。
この震災で、日本人の「大変なときはお互い様」と人のために物事を考える良い面がクローズアッ
プされ、日本人もまだまだ捨てたものではないなと思ったものです。
■ ところが、もう一方で、ニュースなどで報道されているように、日本中の多くの学校で、いじめ
や不登校が発生しています。成長段階には、自己中心的になり、人の心の痛みに気付かず、平気で
人を傷つけてしまうことがあります。それがいじめにつながっています。
■ 本校で、今申し上げた運送会社の社長さんのように、人の気持ちを思いやり、人のためを考え、
行動できる人へと成長してください。そのためにクラスで良好な人間関係を築くことが大切です。
横暴な振る舞いをしたり、孤立を望んだりせず、互いに思いやり、助け合うことができる心がつな
がった仲間を作ってください。仲間作りも、失敗を繰り返しながらできあがっていくものです。人
が理解できないのは、心に壁があるからです。互いに心の壁を壊して付き合うことを通して初めて
人が理解できます。人のためを考え、行動できる仲間を作り、互いに高めあうために、人と衝突し
たからといって、人間関係を切るのではなく、互いの違いを認め合い、理解し合うことを努力する
ことが大切です。情けは人のためならずといいます。人のために尽くせば、それは必ず自分に返っ
てきます。これからの高校生活で仲間と共に、人のために考え行動することを決意してください。
■ この決意を実践することで、学ぶことの楽しさ、目標に向かって努力することのワクワク感、み
んなで支え合える仲間の大切さが味わうことができるでしょう。是非ともみんなが手を取り合って
このことを実践して、本当の満足感や達成感、仲間意識をみんなで味わえるよう願っています。そ
して、世の中のために大きく羽ばたいていける力を蓄えてください。
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次に、保護者の皆様にお願いがあります。お子様の成長のために、学校に保護者の皆様の力をお
貸しください。高校時代は、心身ともに成長が著しく、急激な自我の目覚めもあり、心が不安定に
なりやすい時期です。ですから、まだ心が安定しない子どもが、健全に成長できるように、学校の
教育活動に対しまして、保護者の立場でのご協力をお願いします。
■ また、家庭で子どもの教育に悩むことは、決して珍しいことではありません。そんなと き、保護
者の皆様と学校が協力して、子どもと向き合い、話しかけ、励まし、指導することがとても重要で
す。お子様の様子について、ご家庭でご心配な点や相談がございましたら、遠慮なく担任に連絡い
ただきますようお願いします。
■ 最後になりますが、本日、ご臨席を賜りました皆様に心から厚くお礼申し上げますとともに、本
校の更なる発展のため、一層のご支援とご指導をお願い申し上げ、式辞といたします。
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標題は『エミール』にある一文です。今日、学校に求められるものが増大し、それに反比例して教員の教
育に必要な武器が削られ続けています。刑事事件にまで発展した大阪桜宮高校の体罰事件を見るまでもな
く、ゲンコツで解決する教育は、今日の教育では御法度です。 近年の体罰に対する懲戒の内容やマスコミの
報道を見てもおわかりの通り、生徒の体への接触行為が「体罰」として厳しく糾弾されるような状況があり
ます。それだけに教師の言って聞かせる力量が問われるという事です。
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札幌にいたときに、生徒指導部長として札幌市教護協会の幹事をしていたことがありました。教護幹事に
なった年の教育懇談会(要するに飲み会)で、札幌市立中学校の校長が「悪い生徒が、教員が殴れないことが
わかっているので、教員に向かって顔を突き出して、『殴ってみろや』と挑発をする。そんなとき教員はど
うしたらいいものか」と嘆いていました。実際にこのような挑発に乗って、体罰によって懲戒を受ける教員
がいます。
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ルソーの言うとおり「大人になってから必要とするものはすべて教育によって与えられる」のですから、
そこから答えは自ずと出てくると思います。そんなものに怯んでいてはならないし、暴力を使わなくてはな
らないのは、「教師の力量不足」だと認識することが大変重要ではないでしょうか。
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私は、教師は極めて特別な職業であると思っています。全ての人が一人残さず出会い、長期間にわたって
接する職業は教師だけです。それだけにその出会いが人生を大きく左右します。言うまでもなく教師の本分
は授業です。つまり勉強を教える事です。この一点が優れていれば、他の領域は自然にその教師の思う通り
になるものです。卓越した授業力に加えて信念と情熱があれば完璧で す。それこそがカリスマ教師です。教
師みんながカリスマになること。これが私の理想です。生徒の学力や意欲を引き上げる ことが我々の使命で
す。ぜひとも、生徒の鑑として人間力を発揮し最高の授業を供給して、生徒の中に潜む能力を引き出して磨
きましょう。