5月号 - 聖心女子学院

平成27年5月1日
聖心女子学院初等科
校長 大山 江理子
2015年5月号
イエスと学
イエスと学ぶ Learners 聖家族
校長 Sr.大山
Sr.大山 江理子
花々が色鮮やかに咲く5月は、聖母マリアを祝うのにふさわしい季節で
す。校庭のマリア様もモッコウバラのアーチに彩られています。
聖母マリアは絵画において様々に描かれます。幼子イエスを抱いた母の
姿、女王、汚れのない女性、人々の保護者、祈りや悲しみの姿…時代によ
っても異なるマリアへの敬愛の表れです。書物を読むマリアの姿も見つけ
られます。天使のお告げを受ける時に書物を手にしているマリア、書物を
とってイエスに教えているマリアなどの姿が見いだされます。聖心の「感
ずべき御母」にも書物が描かれ、聖心の勉学を象徴しています。マリアの
絵に書物が表れるのは、女子の識字への意識が高い時代と言われます。マ
リアにも時代の理想の女性像が反映されます。学び、教える者としてのマ
リアは信仰における知性の大切さを考えさせます。
ベルナルディーノ・ベッティ
8年生の宗教でイエスの知性をテーマとして、生徒と共に聖書の中にイ
聖母子
エスの知性が表れる場面を探しました。学者と問答する少年イエス、会堂
で聖書を朗読するイエス、律法学者と対決するイエス、現代の子どもたちのような学校教育を受
けることはないものの、イエスの知性と教養は確かに聖書に読み取れます。イエスの力ある行い
に目を奪われがちですが、イエスの信仰の働きは知性に支えられています。
イエスの教育も家庭から始まりました。聖家族もLearnersです。学びを
大切にする家庭は、子どもとともに学び、子どもからも学ぶ姿勢がありま
す。ルカによる福音書はイエスの生い立ちを語りながら、マリアについて
「これらの出来事をすべて心に収めて、思い巡らしていた」
(2章18)
、
「母
はこれらのことをすべて心に納めていた」(2章51)としています。子育
てにおいてすぐに理解しえない子どもの神秘を忘れずに心にとどめ、学び
続ける姿勢と言えます。ご家庭の姿勢が子どもたちの学びを支えます。子
どもと共に読書するひととき、子どもの疑問に耳を傾け共に考えるひとと
き、親の疑問を子どもに伝えるひととき、Learners家族は共に考えること
ボッティチェリ
を大切にされることでしょう。
マグニフィカートのマドンナ
5月の予定
1日(金) 1年生を迎える会
4年保護者会
3日(日) 憲法記念日
4日(月) みどりの日
5日(火) こどもの日
6日(水) 振替休日
7日(木) 3年保護者会
8日(金) 運動会全体練習②
2年保護者会
11日(月)1年・転編入保護者会
12日(火)尿検査2次
13日(水) 運動会総練習
母の会代表幹事会
21日(木) 金曜日時間割
22日(金) 木曜日時間割
運動会準備(午後)
23日(土) 運動会
24日(日) 運動会雨天予備日①
25日(月) 聖マグダレナ・ソフィアの祝日
運動会代休、運動会雨天予備日②
26日(火) 運動会雨天予備日③
29日(金) 聖母戴冠式
聖心は
聖心は一つの大
つの大きな家庭
きな家庭
副校長 大島 久幸
過日の合同保護者会及び学級懇談会には、ご多用の中、ご出席くださりありがとうございました。
新入生も転編入生も、もちろん進級した在校生も新しい出会いや新たな目標に胸をときめかせ
楽しい学院生活をスタートしました。その中での様子をご紹介いたします。
〈児童会選挙〉
15日(水)に、児童会の代表役員(会長・副会長:…2名・書記2
名)を選ぶ、立ち会い演説会が開催されました。大勢の立候補者が一人
一人、なぜ立候補しようと思ったのか、その役についたら何をしようと
思っているのかなどを堂々と主張することができていました。共通する
ことは、「多くの人から意見を取り入れていく」というものでした。
さらに、今年の聖心の教育目標や、今、課題になっていることにふれていることに、意識の高
さを感じさせられました。
演説を聴いている4・5・6年生の子たちの聴く態度は、真剣そのものので、姿勢良く、耳を
澄ませて、立候補者の発する言葉の一つ一つにうなずきながら聴いていました。話者と聞き手が
一体となった格調の高い演説会にとても感動いたしました。
選挙ですから、結果が出るのは仕方がないことです。残念ながら、希望する役になれなかった
子どもたちは、聖心を誇りに思い、聖心をよりよくしていきたいという思いの子ばかりですから、
皆で力を合わせ、別の立場で頑張ってくれるに違いありません。
〈学校探検〉
20日(月)に、これまでは、自分の教室と、入学式を行った講堂し
か知らない1年生が、6年生のお姉様方に初等科の校舎の中を案内して
いただき、学校探検をしました。職員室の前では、ゲージで飼われてい
るウサギのうめちゃんに興味津々でした。
一度で、全部覚えらるかは分かりませんが、親切なお姉様方に5年後
の自分の姿を思い浮かべたことと思います。
また、6年生は、自分よりも年下の子と交流することによって、初等科の最上級生(リーダー)
になったことの自覚を更に高められたのではないかと思います。
〈傘立て〉
ある学年の玄関で、子どもたちに、「傘の入れ方が美しくないと思うの
ですが」と話しました。子どもたちはしばらくの間、どういう意味なの
か分からなかったようです。しかし、「傘の向きが、ばらばらだからです
ね」と言って、並び替え始めました。
そこで私が、写真のように並べることを提案すると、早速まねて並び
替え始めました。並べ終えた子どもたちは、満足そうな表情をしていました。
そして何日かが経ち、天気予報では、午後から雨という日です。玄関をのぞいてみるときちん
と写真のように並べてありました。うれしい限りです。さすが聖心の子です。この取り組みが、
ほかのクラスや学年にも広がっていくことを楽しみにしています。
学院には1年間を通じて、授業のほかに様々な行事や取り組みがあります。一人一人の一つ一
つの営みや努力の積み重ねを全員分合わせたものが、聖心という一つの家庭の宝となると信じて
います。
5月の生活目標
・登下校の時刻
時間をまもる
・就寝・起床の時刻
・家庭学習の時間等
マリア様の月のプラクティス 心をつないで—だれとでも—