北海道教育庁十勝教育局 上 野 靖 局長

発行日
2015/ 4/21
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<校訓>
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切
学校教育目標
磋
琢
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磨
知性を磨き、自主的に学習できる力を育てる。
情操を豊かにし、思いやりの心を育てる。
身体を鍛え、たくましい実践力を育てる。
北 海 道 芽 室 高 等 学 校
校長
山 崎 雅 明
目指す学校は 、先生方が
いつも明るく、笑顔で元気な学校
北海道教育庁十勝教育局 上 野
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靖 局長
平成27年度 十勝管内教育推進の柱( 基本的な考え方)
次代を担う人材の育成のために、Ⅰ 確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた育成 と
Ⅱ 家庭や地域の協力を得た十勝らしい教育の充実 を目指す。
●1
学力の向上
確かな学力は、社会で生きるための実践的な力の中核となるものであり、学力の向上は次代を担
う人材育成に欠くことはできない。そして、学力の向上には子ども達から「わかる喜び」や「成就
感」、「達成感」を多く味あわせるによる興味関心、意欲を引き出すことが重要である。そのため
に次の3点について推進していただきたい。
(1)授業改善に生きる検証改善サイクルの確立 (学力テストの実施及び観点別評価の実施を通じ
て授業改善に活かす)
(2)言語活動の充実による思考力、判断力の育成(自ら考え解決する問題解決型の学習の促進<
アクティブ・ラーニングの導入>及び ICT を活用した指導方法の工夫改善)
(3)学びの系統性、発展性を活かす校種間の円滑な接続 (異校種間の研修会への参加の促進や研
修の実施)
●2
豊かな心と健やかな体の育成
いま、いじめや不登校の未然防止とともに児童生徒の公共心や社会性を育む道徳心の育成が強く
求められている。道徳教育は義務教育段階で終了するものではなく、高等学校においても義務教育
段階で培ったものをベースにして、体験学習等を通じて実践的に社会性を育成することが必要であ
る。また、昨年制定された「いじめ防止基本法」をもとに、昨年度中に各校でいじめ防止基本方針
を策定していただき、いじめ未然防止の取り組みをしていただいているところである。ここでは次
の2点について推進していただきたい。
(1)家庭、地域に開かれた道徳教育の充実(校内で共通理解し、地域の教育力を活かした体験学
習の積極的な実施)
(2)いじめや不登校の未然防止、早期発見、早期解消( いじめ防止基本方針の生徒、保護者への
積極的な発信と内容の充実を図る)
●3
信頼される学校づくり
地域や保護者から信頼される学校を作るためには、学校が 魅力ある揺るぎない教育活動を展開し
ていくことが重要である。そこで、次の2点について推進していただきたい。
(1)学校課題を解決する学校評価の工夫 (目標や経営方針を明示し、それぞれの課題に対してマ
ネジメントサイクルに位置付けた学校評価の改善)
(2)服務規律の保持・徹底(プラスワン運動の徹底:十勝教育局では「交通違反・事故撲滅に向け
たプラスワン運動」に取り組んでいる。プラスワン運動とは、各所属でのこれまでの職場研修等
に加え、教職員一人ひとりが学校職員による不祥事を他人事ではなく、自分の問題と受け止め再
発防止に向けて行動することを目的とし、自ら交通事故・違反の防止のための取組みを1つ設定
し、実践するという運動のことである。)
例1
服務規律に関する研修の際、交通違反・事故防止の内容を含めて実施するとともに、次の事
項に重点的に取り組む。① 学校職員として、生徒に交通安全指導を行うとともに、自らの気
を引き締める。② 自分が車を運転するときは、余裕を持って準備し、急ぐ気持ちにならない
ように心がける。③ 常に、制限速度区間を意識することはもとより、近くを走行する車、歩
行者、自転車の危険な動きも想定して運転する。④ 帰宅時は運転速度を平常より落とし、安
全運転に努める。(帯広柏葉高校)
例2
毎月10日を「交通安全の日」と定め、職員打合せ連絡票に記載し、交通安全について全員
で意識を高める。(帯広三条高校)
例3 出張・外勤時に交通安全の声かけを図る。朝の打合せ、職員会議等で資料を配付し、交通安
全等の呼びかけなど、タイムリーな指導を行い服務規律の保持に努める。(帯広緑陽高校)
例4 出張・外勤時に交通安全への声かけを行う。職場研修において職員からの提言の場を設け、
服務規律の高揚を図る。(音更高校)
●4
一人一人の学びの実現
十勝という土地で、十勝のよさを取り入れた教育活動を展開することで、十勝らしい一人一人
の学びが実現できることが大変重要である。次の 3点について推進していただきたい。
(1)新しい時代を切り拓く力を付けさせる。(今日的な教育課題に対応する取組の充実に向けた
キャリア教育やふるさと教育の推進)
(2)家庭や地域の教育力を一層高める。(十勝 教育の日の趣旨を生かした取組の充実と家庭や地
域と連携した取組の推進による家庭の教育力の向上)
(3)十勝のよさを取り入れた生涯学習活動を推進する。 (学んだ成果を地域に生かす仕組みの構
築と学習成果の活用を促進するための環境の整備)
●
少 年 の 家 は 、旧 国 鉄 の 線 路 脇 の 空 き 地 に あ っ た 。戦 前 か ら 鉄 道 作 業 員 と し て 集 め ら れ た 朝 鮮 の 人 た
ちが、勝手にバラック小屋を建てて住み着いていたので。だから、少年の家の住所は無番地だった。
幼 少 の 頃 、親 は 養 豚 業 を や っ て い た 。豚 の エ サ に す る 残 飯 を 民 家 を 回 っ て 集 め る リ ヤ カ ー に 乗 っ て い
たのを、50歳を過ぎた今でも鮮明に覚えているそうだ。
● 小学 校に 入る と、成 績の 良さ が群 を抜 いて い た。不 思議 そう に我 が子 を見 つめ なが ら、「 ひょ っと
する とお まえ は天 才じ ゃ ない か」と 父親 がよ く言 って いた 。また、「 お前 は大 物に なる ぞ」と か「お
前は 日本 一に なる ぞ」と よく 言わ れて 育っ た。少 年も「 ひょ っと した ら俺 は天 才か もし れん」と思 い
込むようになった。
● 運 命 の 歯 車 が 大 き く 動 き 始 め た の は 高 校 1 年 の 夏 休 み だ っ た 。ア メ リ カ に 1 ヶ 月 間 、語 学 留 学 し た
のだ 。帰 国後「高 校を 退 学し てア メリ カに 留学 し たい 」と 言い 出し た。両 親や 先生 は「 高校 を卒 業し
てからにしろ!」と猛反対したが、「人生は短い。今行動しないと後悔する」と押し切った。内心、
「 在 日 韓 国 人 が 日 本 社 会 で 成 功 す る の は 難 し い 。ア メ リ カ で 成 功 す れ が 日 本 で 評 価 さ れ る 」と 思 っ て
いた。
● ア メ リ カ の 四 年 制 高 校 の 2 学 年 に 編 入 で き た 。新 学 期 が 始 ま っ て 一 週 間 後 、校 長 室 を 訪 ね た 。「 同
学 年 の レ ベ ル が 低 い 。3 学 年 に し て く だ さ い 」と 頼 ん だ 。校 長 判 断 で 3 年 生 に な れ た 彼 は 、食 事 中 も 、
ト イ レ で も 、歩 い て い る と き で さ え も 教 科 書 を 離 さ ず 猛 勉 強 し た 。そ の 様 子 を 見 て い た 校 長 は 、3 年
生に進級した5日後、4年生になる特例を認めた。
● 彼はこのチャンスを見逃さなかった。その3週間後に大学入学のための検定試験に挑戦したのだ。
こ れ に 合 格 す れ ば 、た と え 1 7 歳 で も 高 校 卒 業 の 資 格 が 得 ら れ 大 学 を 受 験 で き る 。ハ ー ド ル は と て つ
もな く高 かっ た。数学 、物理 など 6科 目す べて で 高得 点 を 取ら なけ れば な らな い。英語 で書 かれた試
験 問 題 す ら 辞 書 が な い と 読 め な い の に 高 得 点 な ど 無 理 だ と 、誰 も が 思 っ て い た 。当 の 本 人 を 除 い て は 。
● 試 験 当 日 、問 題 用 紙 が 配 ら れ た 。彼 は 祈 る よ う な 気 持 ち で 試 験 官 に 辞 書 の 持 ち 込 み と 時 間 の 延 長 を
願い 出た。しか し却 下。すぐ 職員 室に 向か った。職員 室に いる 教師 たち に 、自分 には 今語 学の ハン デ
ィ が あ る の で 時 間 の 延 長 が 必 要 で あ る こ と 、語 学 の ハ ン デ ィ は 1 年 も す れ ば な く な る こ と を 必 死 に 訴
え た 。同 情 し た 一 人 の 教 師 が 教 育 委 員 会 に 電 話 を し て く れ た 。何 と 、教 育 委 員 会 は 彼 の 主 張 を 認 め て
くれた。
● 試 験 は 3 日 間 。他 の 受 験 生 は 午 後 3 時 で 終 了 し た が 、彼 が 初 日 の 試 験 を 終 え た の は 深 夜 1 1 時 だ っ
た。2日 目は 午前 零時 を 過ぎ た。彼も 疲労 困憊 だ った が、試験 官も 同様 だ った 。2 週間 後、合格 通知
が届いた。翌年、彼は大学生になった。
● 彼の すご さは 頭の 良 さだ けで はな かっ た。日 本人 女子 留学 生と 恋も し た。3年 後に 結婚 して 、親か
らの 仕送 りを 断っ た。彼 が選 んだ 経済 的自 立の 道 はア ルバ イト では なく 、発明 だっ た。彼は 教授の協
力 を 得 て 、声 が 出 る コ ン ピ ュ ー タ と 辞 書 と 液 晶 デ ィ ス プ レ イ を 合 体 さ せ た も の を 開 発 し 、日 本 の メ ー
カ ー に 持 ち か け た 。シ ャ ー プ だ け が 興 味 を 示 し た 。シ ャ ー プ は 彼 に 1 億 円 の 契 約 金 を 払 っ た 。こ れ が
後の「音声機能付き電子翻訳機」だ。
● 先 日 、こ の 青 年 、孫 正 義 が 経 営 す る ソ フ ト バ ン ク が 2 0 1 4 年 3 月 期 連 結 決 算 を 発 表
し た 。営 業 利 益 が 1 兆 円 を 超 え て い た 。裸 一 貫 か ら 初 め て わ ず か 3 0 年 で 、巨 大 な N T
T ド コ モ を 抜 い た 。 人 間 の 可 能 性 に は 限 界 が な い こ と を 、『 孫 正 義 正 伝 ~ 志 高 く 』を 読
むとよく感じられるそうだ。
● 考 え て み る と 、わ れ わ れ 皆 人 間 で は な い か 。と い う こ と は 誰 の 可 能 性 に も 限 界 は な い
と言うことではないだろうか。『限界のラインを引いたのは自分』だ!!