米国MLPマーケット・ウィークリー 2016年7月5日 ≪先週の米国MLP（マスター・リミテッド・パートナーシップ）市場概況≫ アレリアンMLP指数トータルリターン指数価格指数 2015年12月31日 289.76 米国株（S&P500）予想配当利回り 1,103.67 トータルリターン指数 8.53% 米国REIT 予想配当利回り 3,821.60 トータルリターン指数予想配当利回り 2.15% 14,650.51 米10年国債利回り 3.83% WTI 原油先物（ﾄﾞﾙ/ ﾊﾞﾚﾙ） 2.27% ヘンリーハブ天然ガス先物（ﾄﾞﾙ/ 百万 BTU） 37.04 2.34 2016年6月24日 312.01 1,242.08 7.37% 3,850.70 2.27% 15,915.10 4.22% 1.56% 47.64 2.66 2016年7月1日 316.20 1,258.74 7.27% 3,976.68 2.20% 16,673.32 4.04% 1.44% 48.99 2.99 前週比 1.3% 1.3% -0.10% 3.3% -0.07% 4.8% -0.18% -0.12% 2.8% 12.2% 年初来 9.1% 14.1% -1.26% 4.1% 0.05% 13.8% 0.21% -0.83% 32.3% 27.8% 前年比 -19.2% -12.3% 0.59% 3.5% 0.12% 22.0% 0.13% -0.98% -14.0% 7.3% （2012年末=100）トータルリターン指数（配当込み） MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 180 14% S&P500 160 12% 10% 140 8% 米10年国債利回り MLP 120 6% 米国REIT 100 米国REIT 4% 80 2% MLP 60 13/1/1 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 15/7/1 16/1/1 16/7/1 0% 13/1/1 S&P500 13/7/1 14/1/1 14/7/1 15/1/1 15/7/1 16/1/1 16/7/1 （出所）ブルームバーグ（注）データ期間：2013年1月1日～2016年7月1日、MLP＝Alerian MLP Index、米国REIT＝FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄の週間騰落率ランキング（6月27日～7月1日）≫ 上昇率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率 (％）下落率上位5銘柄業種時価総額（ 1 0 0 万ドル）週間騰落率（％） 1 Antero Midstream Partners LP 集積・処理 4,854 9.8 Energy Transfer Partners LP 天然ガス輸送 19,535 -3.4 2 Shell Midstream Partners LP 石油輸送 5,988 6.6 TC Pipelines LP 天然ガス輸送 3,661 -2.9 3 EnLink Midstream Partners LP 集積・処理 5,601 6.5 Sunoco LP 卸売販売 3,273 -2.6 4 Archrock Partners LP 6.2 Crestwood Equity Partners LP 集積・処理 1,384 -1.9 5 Tallgrass Energy Partners LP 5.9 Suburban Propane Partners LP 小売販売 1,969 -1.6 （出所）ブルームバーグ中流サービス石油輸送 859 3,404 （注）時価総額は2016年7月1日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 英国の欧州連合（EU）離脱問題への市場の懸念が後退したことなどから、先週のアレリアンMLP指数（トータル・リターン）は前週末比1.3％の上昇となりました。WTI原油先物価格も6月27日には1バレル＝46ドル台へ下落したものの、先週末には1バレル＝48.99ドルへ回復しました。 MLP市場では、2016年初にかけて積み上げられたMLPに対する信用売りポジションの解消が進んでいます。2016年3月以降は原油相場が緩やかな回復傾向にある中、エネルギー株に対する投資家センチメントも改善しつつある模様です。アレリアンMLP指数の信用売残は2016年2月末のピーク（時価総額比2.13％）から6月末には同1.56％まで縮小しました。もっとも、足元のMLPに対する信用売り残は長期平均と比較するとなお高水準にあり、MLPの信用売りポジションにはなお解消の余地が残されている可能性があります。今後、原油相場の一段の上昇などをきっかけに、投資家による信用売りポジションが巻き戻されれば、MLP市場の押し上げ要因となると期待されます。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。 1 米国MLPマーケット・ウィークリー ≪先週の米国MLP関連ニュース≫ 【6月27日、増資申請】 Genesis Energy LP（GEL、石油輸送、時価総額42億ドル）は、最大4.0億ドルの資金調達を行う増資計画を申請。【6月27日、私募増資】 NGL Energy Partners LP（NGL、石油輸送、同21億ドル）は、Oaktree Capital Managementに対して2.4億ドルの優先株式を発行する私募増資を実施。【6月28日、増資申請】 Antero Midstream Partners LP（AM、集積・処理、同49億ドル）は、最大2.5億ドルの資金調達を行う増資計画を申請。【6月29日、合併撤回】 Energy Transfer Equity LP（ETE、天然ガス輸送、同144億ドル）はWilliams社との合併合意の撤回を決定。6月24日には、デラウェア州衡平法裁判所がETEによるWilliams社買収の撤回を認める判決を下していた。【6月30日、社債発行】 Western Gas Partners LP（WES、集積・処理、同72億ドル）は5.0億ドルの社債発行（2026年満期、表面利息4.65％）を実施。【7月1日、ドロップダウン】 Tesoro Logistics LP（TLLP、石油輸送、同50億ドル）は、親会社の石油精製企業Tesoro社よりアラスカ州での石油貯蔵・ターミナル設備を4.44億ドルで取得する合意を結ぶ。（出所）MLP公表資料、各種報道、ブルームバーグ、ファクトセット（注）各MLPの時価総額は2016年7月1日時点。 ≪MLP関連トピック≫ MLPへの信用売りポジションはなお解消の余地残る図1：アレリアンMLP指数採用銘柄の信用売残 MLP市場では2016年初にかけて積み上げられたMLPに対する信用売りポジションの解消が進んでいます。2016年 2月にはWTI原油価格が一時は1バレル＝20ドル台へ下落（％） 2.5 などから、アレリアンMLP指数採用銘柄の信用売残は時価 2.13% 2.0 総額比で2.13％（2月末時点）へ拡大しました（図1）。一方、3月以降は原油相場が緩やかな回復傾向にある 2016年2月末信用売りポジション拡大し、エネルギー株への投資家の弱気見通しが広がったこと信用売残／時価総額比率 1.5 1.56% 中、エネルギー株に対する投資家センチメントも改善しつつある模様です。2016年6月末には同指数の信用売り残は 2016年 6月末 1.0 時価総額比1.56％まで縮小しました。もっとも、足元の信用売り残は長期平均と比較するとなお 0.5 高水準にあり、MLPの信用売りポジションにはなお解消の余地が残されている可能性があります。今後、原油相場の一段の上昇などをきっかけに、投資家による信用売りポジションが巻き戻されれば、MLP市場の押し上げ要因となると期待されます。 2004年1月以降の長期平均（0.83％、左軸） 0.0 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 （年）（出所）ブルームバーグ（期間）2004年1月末～2016年6月末（注）2016年6月末時点のアレリアンMLP指数構成銘柄に基づく。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社（以下「当社」）が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。 2