別紙様式1 平成27年度学術研究推進経費 共同研究推進経費 プロジェクトの名称 研究成果概要報 告 書 清、仇兆鰲『杜詩詳注』引書考証 報告者氏名・所属・職名 大橋賢一 旭川校 准教授 プロジェクト担当者 (氏名・所属・職) 研究内容及び成果の概要 本研究費を用いて、下記の二本の論文、並びに訳注(共訳、来年度4月20日研文出版より刊行予定。現在三 校)を発表することができた。以下、順にその成果について簡潔にまとめたい。 (1)「杜詩「老妻」札記」(『旭川国文』28号、2015年11月、13-21頁) 上記の論文では、仇兆鰲『杜詩詳注』を底本とし、仇注の記述を踏まえて、杜詩における「老妻」という語 句の用いられ方について詳細に分析し、かかる語句が意味することを明らかにした論文である。 仇注の有効性を間接的に示すと同時に、その出典を明らかにする作業を行った。 (2)「杜甫の詩における舟について」(『語学文学』54号、2015年12月、41-50頁) 上記の論文でも仇兆鰲『杜詩詳注』を底本とし、仇注の記述を踏まえて、杜詩における「ふね」の描かれ方 を詳細に分析し、杜甫が多彩なフネの描きわけていることを明らかにした論文である。 この論文においても、仇注の有効性を間接的に示しつつ、その出典を明らかにする作業を行った。 (3)『中国古典学への招待 目録学入門』(研文出版、2016年4月、全500頁弱予定) 本訳書は、程千帆『校讎広義 目録篇』の訳注書である。本書は目録学の入門書であり、仇兆鰲『杜詩詳注 』についても言及されている。本研究での成果を踏まえつつ、この部分の訳出を行った。かかる作業を通して 『杜詩詳注』の書誌学的な側面を明らかにすることができた。 当該研究で残された課題と今後の展望 『杜詩詳注』の詳細とその特徴については、継続して調査をする必要があり、大局的に分析する必要がある。 成果の公表の状況 【著書】上記参照 【学術論文】上記参照 教育現場で活用可能な分野等 中学校・高等学校の漢文学の授業作りにおいて、とりわけ韻文、また当時の社会的背景を考える際の参考に なり得る。 配布又はダウン 旭川国文は本学図書館で閲覧可能。語学文学は http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspac ロード可能な資 e/handle/123456789/7788 でPDF閲覧可能。また共訳書は市販される予定である。 料 問い合わせ先 代表者:大橋賢一 電 話:(代表宛にお願いします。) FAX :(同上) mail :大橋 賢一 <[email protected]>
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