別紙様式１平成２７年度学術研究推進経費共同研究推進経費プロジェクトの名称研究成果概要報告書後期ヴィクトリア朝イギリスにおける男性性とファッションのダイナミクス報告者氏名・所属・職名プロジェクト担当者 (氏名・所属・職) 十枝内康隆旭川校准教授十枝内康隆旭川校准教授研究内容及び成果の概要ファッション消費行動規範的男性性& リスペクタビリティデカダンス新たな男性性& アイデンティティダンディズム文学テクストを中心として，政治史，社会史に依拠した男性性解明の動きは，ホモエロティシズムのベクトルを辿ろうとするクィア研究の先鋭的な活動に力を得て，これまでに多くの意義ある業績を積み重ねてきた。しかしながら，消費活動，とりわけファッションのようなエフェメラルな現象を蕩尽しようとする活動に重点を置いた研究は内外においても極めて稀であり，これによって得られる成果は，ヴィクトリア朝後期の男性性概念を新たな角度から語り直すものとして非常に有意義なものである。本研究はヴィクトリア朝後期イギリスにおけるファッションと消費，およびジェンダーの関係について，ウォルター・ペイターやオスカー・ワイルドの言説を分析し，ファッションや消費行動のような「女性的」な契機がいかに男性性に対して越境を試み，「男性的」な要素を侵犯していくのかを検証しつつ，それが男性性の脱構築や新たなアイデンティティ構築に与えた影響を解明しようとするものである。当該研究で残された課題と今後の展望後期ヴィクトリア朝におけるより広汎な作家研究への展開ならびに後の時代への応用の可否を検討したい。成果の公表の状況【学術論文】十枝内康隆「ダンディズムとデカダンスのあいだ（仮）」（『北海道教育大学紀要』第67巻に投稿予定）教育現場で活用可能な分野等英語教材ならびに国際理解教育への活用が可能であるほか，社会科，保健体育，道徳等においてジェンダーおよびセクシュアリティに関わる問題について活用可能である。配布又はダウン特になし。ロード可能な資料問い合わせ先代表者：十枝内康隆電話： FAX ： mail ：[email protected]