仕様書[PDF:232KB]

仕
様
書
1.件名
平成28年度産業財産権制度問題調査研究「国の研究開発プロジェクトに係る研究成
果の取り扱いの在り方に関する調査研究」
2.調査研究の背景、目的、必要性
(1)背景
国が民間企業等に委託した研究開発事業においては、研究活動を活性化し、その成果
を事業活動において効率的に活用するため、ほぼ全てのプロジェクトで、得られた特許
権等の知的財産権は受託者に帰属させることとしているものの、従前、研究開発の受託
者知的財産権を保有する者以外への研究開発成果の展開が十分進まないこと等により、
研究開発の成果の事業化が進んでいない可能性が懸念されていた。
このような状況において、経済産業省は、平成 27 年 5 月に、国の研究開発の成果を
最大限事業化に結びつけ、国富を最大化する観点から、国の委託研究開発プロジェクト
の担当者が知的財産マネジメントを実施するに当たり考慮すべきと考えられる事項を
取りまとめ、委託研究開発における知的財産マネジメントに関する運用ガイドライン1
(以下、
「知的財産マネジメントガイドライン」という。
)を策定し、同年 7 月よりその
運用を開始した。これにより、国の担当者が、国の研究開発プロジェクトで得られた知
的財産に対して、より適切なマネジメントを遂行できる環境が整えられた。
他方、国の研究開発プロジェクトの知財戦略強化という観点においては、知的財産推
進計画 20162においても、引き続き、国の研究開発プロジェクトにおける知財マネジメ
ントの在り方を検討し、必要な措置を講ずることが求められているところである。
(2)目的・必要性
知的財産推進計画 2016 においては、現在、IoT、ビッグデータ(BD)
、人工知能
(AI)などのデジタル・ネットワーク分野での急激な技術革新を推進力とする第 4 次
産業革命が進展しつつあり、この流れの中、我が国では「超スマート社会」の実現
(Society 5.0)による経済社会構造の大きな変革が展望され、これからの経済社会で
は、大量の情報を集積・処理し、かつネットワークを介して情報がやりとりされること
によって新たなイノベーションが創出される可能性が高まっている旨記載されている。
そして、こうした大きな潮流の中で、それ自体価値を持つ情報のみならず、一つ一つで
1
2
http://www.meti.go.jp/press/2015/05/20150515002/20150515002-1.pdf
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/chizaikeikaku20160509.pdf
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は価値を持たないデータであっても、大量に集積・処理をすることによって新たな価値
を生み出しつつあることも言及されている。
国の研究開発においても種々のデータが生み出されているところ、これらを集積・処
理することで有効に利活用するための検討が必要であり、特に近年、新産業・イノベー
ション創出や国際競争力強化を牽引するAI関連技術や、新たなサービスやビジネスモ
デルを生み出し、産業社会構造の革新を推進するために不可欠なIoT関連技術など、
上述のデジタル・ネットワーク分野でのプロジェクトも開始されていることから、その
重要性がこれまで以上に高まってきている。さらに、データのマネジメントに際しては、
国の研究開発の成果を最大限事業化に結びつけ、国富を最大化するために、国の研究開
発で生じた知的財産とデータとを組み合わせた保護または活用もまた有効であると考
えられる。
データの取り扱いに関しては、これまで様々な場で議論されてきているものの、特に
国の研究開発に係るデータに焦点を当てれば、これを有効に利活用するための取り扱い
に関して、とりわけ、データの利用条件やデータの登録・管理のために、如何なる対応
が必要であるか等多岐に渡る事項が、未だに十分に検討されているとはいえない。さら
に、上述の知的財産とデータとを組み合わせた保護または活用の在り方についても更な
る検討が必要である。
したがって、国の研究開発の成果を最大限事業化に結びつけ、国富を最大化する観点
を鑑みれば、上述の知的財産マネジメントガイドラインで示された留意すべき事項に加
え、国の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱いの在り方を早急に整
理し、知的財産とデータを包括的にマネジメントすることが重要である。よって、知的
財産マネジメントにおけるデータの取り扱いの観点をガイドラインに追加することが
必要である。
そこで、本調査研究は、国の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱
いの在り方について検討する上で必要な情報を収集するとともに、具体的な論点を洗い
出して検討し、その結果をまとめることで、本調査後の知的財産マネジメントガイドラ
イン改訂のための基礎資料を作成することを目的とする。
3.調査研究内容及び実施方法
(1)公開情報調査
書籍、論文、調査研究報告書、審議会報告書、データベース情報及びインターネット
情報等を利用して、本調査研究の内容に関する文献等(海外の文献等を含む)を収集し、
十分に整理・分析した上で、その結果を報告書に取りまとめる。
調査項目については、国の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱い
に関する多様な観点(例えば、以下の<想定される論点>、諸外国における当該制度・
運用等)を踏まえて検討を行い、庁担当者と事前に協議して作業を進めること。
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諸外国又は地域における本調査研究の内容に関する情報については、(4)に挙げた
国又は地域のうち、4程度の国又は地域を調査、整理及び分析する。なお、後述するア
ンケート調査、ヒアリング調査、シンポジウム、委員会での議論等によって新たな視点
での調査の必要性が生じた場合には、追加的に調査を行うこと。
実施に当たっては以下の点に留意すること。
・国内外公開情報調査は、各調査研究内容で示した観点に関連する事項を広範に調
査し、主要な事項を中心に取りまとめること。
・収集した外国語文献については、必要に応じて日本語に翻訳すること。
・報告書に掲載する文章、画像等を他人の著作物から引用する場合は、著作権法に
おいて正当な引用と認められる範囲内で行うこと。
・報告書に掲載する文章、画像等を他人の著作物から転載する場合には、著作権者
から転載許諾を得ること。
<想定される論点>
【1】データの知的財産法(特許権、著作権、ノウハウ)上の取り扱い
【2】知的財産マネジメント上でのデータ取扱の有用性(データの公開・秘匿管理、
他の知的財産権(プログラム等)と組み合わせたデータの保護)
【3】研究成果としてのデータの対象範囲(実験で得られたデータ、研究のために収
集されたデータ、データを利用して導き出された成果物のデータ、原データを機械
学習等の処理を行うことによって得られたデータ)
【4】データの形式(構造化されたデータ、非構造化データ、データの加工・引用)
【5】データの利用許諾(利用対象者の制限、派生データの取扱、他の知的財産権(プ
ログラム等)とあわせた利用許諾など)
【6】データ(又はデータベース)に知的財産権が認められる(含有される)場合の
同データ・派生データの取扱
【7】データの出所による利用制限がある場合の同データ・派生データの取扱
【8】データの管理(不正アクセス、データの廃棄、リボジトリへの登録)
【9】その他データの取扱において留意すべき事項(オープンサイエンスの観点など)
(2)国内アンケート調査
研究開発を行う企業、大学及び公的研究機関等(1000者程度を目安とし、特に、
データ利活用によるイノベーション創出を行っている企業やデータ駆動型の研究開発
に基づく特許出願を活発に行っている企業等を対象とする。また、必要に応じて技術研
究組合も対象とする。)、または、研究開発以外のデータ利活用によるイノベーション
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創出の担い手となる企業に対して、国の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果
の取り扱いの在り方を検討する上で必要な情報を収集するため、アンケート調査を実施
する。
アンケート調査先の選定及びアンケート項目の設定(20項目程度を目安とする)に
ついては、事前に庁担当者と相談の上決定する。
例えば、以下のような観点でアンケート項目を設定する。
【1】知的財産とデータとを組み合わせた活用の実態
【2】自組織内におけるデータの管理方法、利用形態の実態
【3】自組織外へ、または、組織外からのデータ提供の実態
【4】その他、(1)に記載された<想定される論点>に関連する事項
実施に当たっては以下の点に留意すること。
・アンケートの作成、送付(送付先の確認を含む)、回収、取りまとめ作業を行うこ
と。
・アンケートの送付先は、理由とともに送付先案を庁担当者に提示の上、承認を得る
こと。
・アンケートの作成に当たっては、アンケート項目を盛り込んだ問票(A4 版、MS-Word
形式)案を庁担当者に提示の上、承認を得ること。
・アンケートは、簡便な選択式の問と、自由意見を書き込み可能な問とを組み合わせ
る等の工夫をすること。
・アンケートは返信用封筒を同封の上、送付対象に送付し、回収すること。その際送
付対象者が希望した場合、以下に例示するような方法により、アンケートの電子媒
体を提供し、送付対象者が利用可能とすること。
例1:アンケートにインターネットの URL を記載しておき、その URL からアンケ
ートの電子媒体のダウンロードを可能とする。
例2:アンケートに電子メールアドレスを記載しておき、そのメールアドレスが
受信した、送付対象の出願人・代理人のメールアドレス宛に、アンケート
の電子媒体を返信する。
例3:インターネット上にアンケートウェブページを作成し、ウェブページ上で
アンケートへの回答及びアンケートの回収を可能にする。
・調査票における趣旨・用語の説明の追加や、回答方法の平易化に努めるとともに、
回収に当たっては未回答者に対し督促用葉書により本調査への協力を依頼するこ
とに加え、電話で協力依頼を行うなど、300件以上の回収を目標とした工夫をす
ること。
・アンケートの電子媒体を送付対象者へ提供する具体的方法は、理由とともに庁担当
者に提示し、承認を得ること。
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・本調査研究の研究員は、アンケート結果を活用して整理、分析を行い、単純集計や
クロス集計をすること。
(3)国内ヒアリング調査
国の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱いの在り方を検討する
上で必要な情報を収集するため、電気、機械、化学、医薬等の技術分野において研究開
発を行う企業、大学及び公的研究機関等(特に、データ利活用によるイノベーション創
出を行っている企業やデータ駆動型の研究開発に基づく特許出願を活発に行っている
企業等を対象とする。また、必要に応じて技術研究組合も対象とする。)、研究開発以
外のデータ利活用によるイノベーション創出の担い手となる企業、または、諸外国((4)
に記載の4カ国に限らない。)の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り
扱いに関する制度に知見のある国内の有識者を選定し(合計30者程度を目安とす
る。)、ヒアリングを実施する。
ヒアリングにおいては、研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱いに
関する論点について、具体的な課題や在り方についての意見を聴取する。
ヒアリング先の選定及びヒアリングの内容については、事前に庁担当者と相談の上決
定する。
実施に当たっては以下の点に留意すること。
・調査対象案は、理由とともに庁担当者に提示し、承認を得ること。
・調査対象先との連絡調整を行うこと。
・ヒアリング対象先には、ヒアリング内容を報告書に掲載する旨を十分に説明し、承
諾を得ること。
・調査項目案は、理由とともに庁担当者に提示し、承認を得ること。
・国内ヒアリング実施、当日のメモ取り、取りまとめ作業を行った上で、ヒアリング
結果の概要を作成し、速やかに庁担当者に提出すること。
(4)海外ヒアリング調査
諸外国の研究開発に係るデータ等研究成果の取り扱いに関する制度(関係法令)及び
その運用(ガイドライン等)を把握するため、米国を含む合計4カ国程度の欧米諸国(米
国は必須とし、これらの他、EU、フランス、英国、ドイツ等、国(又は共同体)が研
究開発を積極的に実施しているところから8カ所程度選定する。)においてヒアリング
調査を実施する。その際、国としての統一的な制度・運用に加え、各国における関係省
庁、代表的な企業、公的研究機関、大学またはコンソーシアムについて、それぞれの運
用等も調査する。
ヒアリング先の選定及びヒアリングの内容については、事前に庁担当者と相談の上決
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定する。
実施に当たっては以下の点に留意すること。
国としての統一的な制度・運用に加え、各国における関係省庁及び代表的な公的研究
機関(例えば、米国であれば、科学技術政策局(OSTP)、国立科学財団(NSF)、
国防総省(DOD)、エネルギー省(DOE)、国立衛生研究所(NIH)、国防総省
国防高等研究事務局(DARPA)、エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)等、
欧州であれば、欧州委員会研究・イノベーション総局、フランス国立研究機構(ANR)、
英国研究会議(RCUK)、英国医学研究会議(MRC)、ドイツ研究振興協会(DF
G)、フラウンホーファー研究機構等が考えられ、研究開発予算を一定程度有するなど
対象国ごとに代表的な省庁・機関を選定する。)、大学またはコンソーシアムについて、
それぞれの運用等も調査する。
これらの調査は、現地調査及び関係省庁等へのヒアリングをもって行うこととし、そ
の際、例えば本調査研究に関して専門的な知見のある現地組織(法律事務所、特許事務
所等)を活用するなどして、その結果を取りまとめたレポートを作成する。
・調査対象先との連絡調整を行うこと。
・海外現地ヒアリングの実施、メモ取り、取りまとめ、分析作業を行った上で、海
外ヒアリング結果について議事録及び概要を作成し、速やかに庁担当者に提出する
こと。なお、必要に応じて中間的な報告を求めることもある。
・調査結果は各国ごとに取りまとめ、比較・分析すること。
・海外調査の対象とする国・機関等は、調査対象案を庁担当者に理由とともに提示し、
承認を得ること。
・海外調査の項目は、調査内容案を庁担当者に理由とともに提示し、承認を得ること。
・海外調査の結果等は、日本語に翻訳を行うこと。
(5)委員会による検討
国の研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱いに関する論点を整理
し、その在り方について検討するため、本調査研究に係る知見を有する有識者によって
構成する委員会を設置する。
当該委員会では、研究開発プロジェクトに係るデータ等研究成果の取り扱いに関して、
具体的な課題や在り方の検討を行う。
委員は、産業界、学者及び弁護士・弁理士等から10名程度選定することとし、事前
に庁担当者と相談の上決定する。
委員会は4回程度開催する。
なお、委員会を開催する時期及び検討内容の目安は、それぞれ以下のとおり。
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(第1回)8月上旬頃:論点整理、調査アウトラインの検討
(第2回)9月中旬頃:国内アンケート結果、国内ヒアリング状況等報告、各論点に
ついて議論
(第3回)10月中旬頃:海外調査結果等報告、各論点について再度議論
(第4回)12月上旬~1月上旬頃:最終報告書案の提示・検討
実施に当たっては以下の点に留意すること。
①
委員会の構成
調査研究に関して専門的な視点からの検討、分析、助言を得るために、本調査研究に
関して専門的な知見を有する者(産業界、学者及び弁護士・弁理士等から10名程度と
し、うち1名を委員長とする)で構成される調査研究委員会を設置する。
委員の選定に当たっては庁担当者と十分な協議を実施することとし、委員の委嘱に係
る作業(連絡調整、本調査研究の事前説明及び委嘱手続等)を行う。
②
委員会の開催
・委員会開催に関する事項(席次、参加の可否(オブザーバ)、開催日時等)について
は、庁担当者の指示に従うこと。
・委員会の開催場所は、特許庁庁舎近傍とし、庁担当者の承認を得ること。
・論点整理を行った上で委員会を開催すること。
・委員会は1回2時間程度とし、4回程度開催すること。
・第1回委員会は、庁担当者と協議の上、速やかに開催すること。
③
委員会関連作業
・事前に出席者の座席表を含む配付資料を準備すること。
・参加者への連絡、調整を行うこと。また、当日の緊急連絡網を事前に作成すること。
・委員会事務局内に、本調査研究に対して専門的な知見を有する者を配置し、庁担当
者からの問い合わせ等に常に迅速に対応できる体制を整備すること。
・委員会事務局は、前記3.(1)~(4)に基づく調査を進めるとともに、本調査研
究の遂行に必要な情報の取りまとめ及び資料の提供を行い、委員会において検討する
資料を作成すること。
・委員会参加者の発言事項は、録音機器を用いて録音し、発言者名付きでレポートに起
こし、速やかに配付すること。
・委員及び有識者に対し、必要に応じ謝金・交通費の支払いを行うこと。
・委員会前後に資料を用意し、庁担当者等と打合せを実施すること(委員との打合せを
行う場合における連絡調整、打合せ内容メモ作成、打合せ当日のメモ取り、打合せ結
果の取りまとめ作業を含む)。
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(6)シンポジウムの実施
第3回委員会後すみやかに、中間時点のまとめの説明用資料等を紹介し外部から意見
を聴取する場としての2~3時間程度のシンポジウムを実施すること。シンポジウムの
実施にあたっては、実施計画案を作成し、事前に庁担当者と相談し、了承を得ること。
ア.シンポジウムの実施形式の決定
委員会や庁担当者に相談しつつ、シンポジウムの実施形式(中間時点のまとめの報告、
当該まとめに関するポジショントーク及びパネルディスカッション等)、実施体制、実
施時期、登壇者((5)の委員会の委員を含む)
、参加者の人数等を決定し、会場、必要
機材等を確保する。
シンポジウム開催予定日の2か月前までに、実施内容(タイトル、プログラム、開催
日、会場、定員等)、登壇者(所属・肩書・略歴を添えること。
)を企画し、その案を庁
担当者に提示し、了承を得る。なお、登壇者等は未定であっても差し支えない。
会場については、原則として、東京都千代田区、中央区、港区の交通至便の貸しホー
ル等(定員100名程度)を確保する。
イ.シンポジウムの開催
シンポジウム開催の周知、シンポジウムの目的にあった参加者の募集方法及び登壇者
(
(5)の委員会の委員を含む)の招へい方法、運営方法等、その他開催にあたって必
要と認める事項について提案書において提案する。また、シンポジウムでの意見を活発
にするための手法(例えば、パネルディスカッションでの論点を事前にウェブサイトや
メーリングリスト等で紹介する、データ利活用によるイノベーション創出を行っている
企業等が活動している関連団体を通じて参加者を募集するなど)についても提案する。
なお、シンポジウムの開催方法の決定に当たっては、事前に庁担当者の了承を得るこ
と。
実施に当たっては以下の点に留意すること。
ア.開催概要
パネルディスカッション、中間時点のまとめの説明用資料の説明等を含む計2~3時
間程度の開催プログラムを基本とする。なお最終的なプログラムは、提案のあった内容
を参考に庁担当者と協議の上、決定する。なお、シンポジウムは事前申込制で参加無料
とすること。
イ.シンポジウム担当者等
シンポジウム開催のためのシンポジウム担当者を配置すること。シンポジウム担当者
は以下の業務を行うこと。
・庁担当者との一元的な窓口として、連絡調整を行う。
・担当者との各打合せに参加し、シンポジウムの進行・内容の管理を行う。
・登壇者との打合せ、連絡及び調整を行う
また、会場スタッフとして、円滑な開催運営をするために、最低限、会場及び進行責
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任者、受付担当、参加者誘導、登壇者等誘導、場内担当、司会者、タイムキーパーの役
割を担うスタッフを配置すること。
ウ.シンポジウム内容の企画立案に関する業務
シンポジウム全体の企画立案を行うものとし、庁担当者との協議の上、企画内容を決
定する。
特にパネルディスカッションの企画立案については以下について提案すること。
①モデレーター1名とパネリスト等4名程度を提案すること。
②パネルディスカッションの大まかなシナリオ(案)を提示すること。
③パネルディスカッションのQAセクションを実現するにあたり、工夫すべき点があれ
ば記述すること。
エ.登壇者の招へいに関する業務
登壇予定者に出演条件を提示し、講演者及びモデレーターおよびパネリスト等と出演
交渉の上、承諾を得るものとする。出演にあたって本人等(法人等に所属する場合には、
必要に応じその組織)の承諾書等の必要な書類の作成等及び取り纏めを行うこと。また、
登壇者に対し、必要に応じ謝金・交通費の支払いを行うこと。また、登壇者より提出を
受けた講演用資料等の内容を確認し、シンポジウム当日に使用する発表資料及び当日配
布資料として準備すること。
オ.シンポジウムの開催に関する業務
・シンポジウム開催のための会場予約及び会場借用に関する契約(会場との契約)を行
う。
・その他、周知及び参加者の募集、参加申込の受付、講演冊子等の資料等の作成・準備、
当日ロジ(会場の設営を含む)、ロジブックの作成及び会場緊急連絡体制の構築等を含
む開催運営等に関する業務の実施・管理・確認を行う。また、当日のメモ取り作業を行
った上で、シンポジウム結果の概要を作成し、速やかに庁担当者に提出すること。
(7)調査結果の分析・取りまとめ
中間時点のまとめを行う。
第3回委員会までの検討結果の概要を、中間時点のまとめとして、説明用資料にまと
める。説明用資料は、シンポジウムの開催前であり、かつ、庁担当者が指定する期限ま
でに電子データにて提出する。
委員会の委員の助言を得ながら、(1)~(6)の検討結果を報告書に総合的に取り
まとめる。
報告書
① 報告書の表題を「国の研究開発プロジェクトに係る研究成果の取り扱いの在
り方に関する調査研究」(仮称)とすること。
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② 前記の項目に従い調査研究結果について報告書にまとめること。
③ 報告書の要約(文章及び本調査研究を俯瞰する図表3)を報告書に含めること。
④ 著作権の取り扱い等について報告書に記載すること。
実施に当たっては以下の点に留意すること。
第3回委員会までの検討結果の概要を、中間時点のまとめとして、説明用資料にまと
める。また、説明用資料の内容については、(5)の委員会の委員にも確認を取りなが
ら、方向性を決めることとする。
前記(1)~(6)の調査結果を総合的に分析し、報告書に取りまとめる。また、報
告書の内容については、(5)の委員会の委員にも確認を取りながら、方向性を決める
こととする。
4.研究員について
本調査研究における各調査・分析において、本調査研究分野に専門的な知見を有する
者を庁担当者からの連絡・調整担当の研究員として配置し、庁担当者からの問い合わせ
等に常に直接的かつ迅速に対応できる体制を整備すること。
なお、ここでの「本調査研究分野に専門的な知見を有する者」とは、産学官連携研究
開発における知財等研究成果マネジメントおよびデジタル・ネットワーク分野における
データ取引、データ駆動型の研究開発に関して知見を有していることが望ましい。
5.調査研究に当たっての留意事項
(1)調査研究開始日から報告書納入日までの本調査研究にかかる全体スケジュール、
調査研究体制、実施機関の連絡体制等について、契約締結後、速やかに庁担当者
に書面にて説明し、承認を得ること。
(2)調査研究進捗状況は、庁担当者の指示する形式・頻度にて報告すること。場合に
より、庁内関係者に対する中間的な報告を求めることもある。
(3)調査研究内容については、庁担当者と十分な打ち合わせを行うこと。
(4)調査研究を進めるに際し、常に案を作成・提案し、必ず庁担当者の承認を得るこ
と。なお、変更が生じた場合は、速やかに報告し、庁担当者の指示に従うこと。
(5)庁担当者に提示する資料(打ち合わせ資料など)を用意すること。
(6)調査研究に係る庁担当者との打合せ場所については、庁担当者の承認を得ること。
(7)納入時に報告書等の著作物の著作権は特許庁に帰属するものとするが、報告書を
執筆した者については、本報告書からの引用である旨付記することを条件に執筆
部分に限り複製、翻訳、翻案等の形で利用することを可能とする。
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調査研究を俯瞰する図表とは、報告書の内容を把握することができるように総括された図表のこと。
(1
頁程度)
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(8)報告書に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から転載する場合には、出典を
明記するとともに、著作権者から転載許諾を得ること。また転載許諾を得た図面、
写真、文章等の情報を一覧にまとめ、転載許諾書の写しとともに、特許庁に提出
すること。また、報告書に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から引用する
場合には、適切な著作権処理を行い、正当な引用であることを庁担当者に報告す
ること。なお、これらに拠りがたい場合には、庁担当者に報告し、承認を得るこ
と。
(9)調査研究により知り得た情報を許可なく外部に漏らし又は他の目的に使用しない
こと。
(10)報告書の納入前において、調査研究で得られた情報について、庁担当者が、産業
構造審議会等での検討及び施策検討の参考資料として使用の必要があると判断
する場合には、その指示に従い、必要なデータを庁担当者に提供すること。
(11)報告書の作成に当たっては、原則、庁担当者の指示する作成要領のとおりに報告
書を作成するよう努めること。
(12)その他、詳細については、庁担当者の指示に従うこと。
6.提出物及び提出期限
提出物
数量
提出期限
著作権転載許諾一覧及び転 ①紙媒体 1部
載許諾書の写し
平成29年2月15日(水)
②電子データ一式(CD-R
※著作権者から許諾を得る 又は DVD-R に PDF 形式で
必要があった場合のみ
収納)
各調査の調査結果等(中間成 一 式 ( MS-Word 形 式 、 平成29年2月15日(水)
果物、アンケート結果、ヒア MS-Excel
形
式
、
リング結果、中間時点のまと MS-PowerPoint 形式)
めの説明用資料の電子デー
タを含む)の電子データ
※提出方法については、庁担
当者の指示に従うこと。
7.納入物及び納入期限
納入物
数量
納入期限
(1)
一式(CD-R 又は DVD-R に収 平成29年2月15日(水)
調査報告書の電子媒体
納した電子データ(MS-Word
形式、PDF 形式の両方))
11
(2)
全体版50部(CD-R 又は 平成29年2月22日(水)
調査報告書の電子媒体 DVD-R に収納した電子デー
(配布用)
タ(PDF 形式))
(3)
全体版15部、要約版15 平成29年3月1日(水)
調査報告書の紙媒体
0部
(1)電子媒体
庁担当者の許可を得た場合、MS-Word 形式の一部を MS-PowerPoint®形式、MS-Excel
形式とすることも可能。
(2)紙媒体
製本仕様及び印刷用紙については以下のとおり。
① 製本仕様
・全体版は無線綴じ製本、要約版は中綴じ製本とすること。
・全体版には、見返し(表紙及び裏表紙)、遊び紙(表紙及び裏表紙)を設ける
こと。
・要約版は、カラーにて印刷すること。
②印刷用紙
・紙の出荷状況により以下に記載した印刷用紙の仕様を変更する場合がある。
・印刷用紙の指定は、庁担当者に確認を取り指示に従うこと。
なお、本文及び見返し、遊び紙、奥付については、グリーン購入法に基づく基
本方針の「フォーム用紙」における判断の基準にしたがい、印刷用紙は古紙パ
ルプ配合率70%以上かつ白色度70%程度以下を用いて作成すること。
・全体版の印刷用紙
○本文
再生紙(古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%以下)形態 A列本
判
44.5Kg
○見返し、遊び紙、奥付
再生紙(古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%以下)形態 A列本
判
70.5Kg
○表紙
レザック66 四六判 Y 目 175kg
色については庁担当者の指示に従うこと
・要約版の印刷用紙
○本文、表紙
再生紙(古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%以下)形態 A列本
12
判
44.5Kg
8.納入場所
特許庁総務部企画調査課
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