仕様書[PDF:167KB]

仕
様
書
1.件名
平成28年度産業財産権制度問題調査研究「企業等における新たな職務発明制度への
対応状況に関する調査研究」
2.調査研究の目的、必要性
研究者の研究開発活動に対するインセンティブの確保と、企業の競争力強化をともに
実現するための職務発明制度の見直しを含む、特許法等の一部を改正する法律(平成2
7年法律第55号)が平成27年7月10日に公布され、平成28年4月1日に施行さ
れた(以下、本改正後の特許法を「法」という。)。
そして、同改正における両院の附帯決議においては、①従業者等と使用者等の双方の
発明のインセンティブの向上という本見直しの必要性、目的を含め、本改正内容につい
て広く国民に対し周知徹底を図るとともに、特に中小企業における職務発明規程の整備
に係る相談・支援体制の充実を図ること、及び②今後の経済社会情勢の変化等を踏まえ、
従業者等のインセンティブへの影響など本法の運用状況について適宜調査・検証を行
い、必要に応じ見直しを行うことが決議された1 2。
本調査研究では、両附帯決議を踏まえ、企業等における本改正による新たな職務発明
制度への対応状況を明らかにすることで、今後の本改正内容の周知徹底及び中小企業に
おける職務発明規程の整備に係る相談・支援施策の計画・立案のための基礎資料を作成
するとともに、新たな職務発明制度の運用に関する検証等の場における基礎資料を作成
することを目的とする。
3.調査研究内容及び実施方法
(1)公開情報調査
書籍、論文、判例、調査研究報告書、審議会報告書、データベース情報及びインター
ネット情報等を利用して、本調査研究の内容に関する文献等(海外の文献等を含む)を
調査、整理及び分析する。
調査項目の設定に当たっては、(2)及び(3)を実施するために必要な情報の収集
も兼ねていることに留意の上で多様な観点を踏まえて検討を行い、庁担当者と事前に協
議して作業を進めること。
1
特許法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(衆議院)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/Futai/keizaiBAEE6B87
3A1E2AE349257E57002371F7.htm
2 特許法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(参議院)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/189/f071_070201.pdf
1
なお、後述するアンケート調査、ヒアリング調査等によって新たな視点での調査の必
要性が生じた場合には、追加的に調査を行うこと。
なお、実施に当たっては以下の点に留意すること。
・収集した外国語文献については、必要に応じて日本語に翻訳すること。
・報告書に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から引用する場合には、報告書
に適切な著作権処理を行い、正当な引用であることを庁担当者に報告すること。
・報告書に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から転載する場合には、著作権
者から転載許諾を得ること。
・本調査研究の研究員は、公開情報調査の結果について、庁担当者へ報告すること。
なお、必要に応じて中間的な報告を求めることもある。
(2)国内アンケート調査
特許制度を活用している使用者等(国内の大企業、中小企業、大学、公的研究機関(地
方自治体を含む)等)2,000者程度、その従業者等7,000者程度を対象に、新
たな職務発明制度への対応状況についてのアンケート調査を実施する。アンケート調査
先の選定及びアンケート項目の設定については、多様な観点を踏まえて検討を行い、庁
担当者と事前に協議した上で進めること。
<アンケート項目(例)>
・職務発明制度の認識
・職務発明について定めた契約、勤務規則等の有無及び形式
・職務発明について使用者等に特許を受ける権利を取得させることなどを定めた契約、
勤務規則等の有無並びに形式及び内容
・相当の利益の内容を決定するための基準の策定の有無並びに形式及び内容
・「特許法第三十五条第六項に基づく発明を奨励するための相当の金銭その他の経済
上の利益について定める場合に考慮すべき使用者等と従業者等との間で行われる
協議の状況等に関する指針3」(以下、「指針」という。)に定められた「適正な
手続」への対応状況(特に、協議及び開示の対象者、方法及び程度)
・指針に定められた「その他」への対応状況
・その他、職務発明について定めた契約、勤務規則等の内容
なお、職務考案及び職務創作意匠についても同様のアンケート項目を設定すること。
なお、実施に当たっては以下の点に留意すること。
・アンケート調査に当たっては、アンケートの作成、送付先リストの作成、送付(送
3
http://www.jpo.go.jp/seido/shokumu/files/shokumu_guideline/guideline_02.pdf
2
付先の確認を含む)、回収、取りまとめ作業を行うこと。なお、送付先リストの作
成に当たっては、使用者等の名称、住所及び属性(大企業・中小企業の別等)を含
む電子データ(EXCEL 形式)については、これを格納した DVD-R を貸与する。
・アンケートは、簡便な選択式の問と、自由意見を書き込み可能な問とを組み合わ
せる等の工夫をすること。
・アンケート内容については、使用者等に対するものと、その従業者等に対するも
のとでそれぞれ質問項目を決定の上、作成すること。
・アンケート用紙を含む送付書類一式(質問票や返信用封筒など)については、庁
担当者に提示の上、承認を得ること。
・調査票における趣旨・用語の説明の追加や、回答方法の平易化に努めるとともに、
回収に当たっては未回答者に対し督促用葉書により本調査への協力を依頼するこ
とに加え、電話で協力依頼を行うなど、回収率3割以上を目標とした工夫をするこ
と。なお、調査票における趣旨の説明においては、使用者等とその従業者等の双方
を対象にアンケート調査を実施している旨を明示するなど、調査対象者に断りを入
れること。
・調査対象者が希望した場合、以下に例示する方法により、アンケート用紙の電子
媒体を利用できるようにすること。
例1:アンケートにインターネットの URL を記載しておき、その URL からアン
ケートの電子媒体のダウンロードを可能とする。
例2:アンケートに電子メールアドレスを記載しておき、調査対象者がその電
子メールアドレス宛に電子メールを送信すると、調査対象者の電子メールアド
レスにアンケートの電子媒体を返信する。
例3:インターネット上にアンケートウェブページを作成し、ウェブページ上
でアンケートへの回答及びアンケートの回収を可能にする。
・本調査研究の研究員は、国内アンケート結果を活用して整理、分析を行い、単純
集計やクロス集計等をし、分析及び取りまとめの上、庁担当者へ報告すること。な
お、必要に応じて中間的な報告を求めることもある。
(3)国内ヒアリング調査
前記(2)のアンケート調査対象者のうち30者程度に対して、国内ヒアリング調査
を実施する。
国内ヒアリング調査は、国内アンケート調査を踏まえてさらに深掘りすることを目的
とし、ヒアリング調査先の選定及びヒアリング内容については、国内アンケート調査を
踏まえて、多様な観点を踏まえて検討を行い、庁担当者と事前に協議した上で進めるこ
と。
3
なお、実施に当たっては以下の点に留意すること。
・調査対象先との連絡調整を行うこと。
・国内ヒアリングの実施、メモ取り、取りまとめ、分析作業を行った上で、国内ヒ
アリング結果について議事録及び概要を作成し、速やかに庁担当者に提出するこ
と。
・国内ヒアリング結果につき、公開情報と非公開情報の区分リストを作成すること。
・国内ヒアリング結果については、分析及び取りまとめの上、庁担当者へ報告する
こと。なお、必要に応じて中間的な報告を求めることもある。
(4)調査結果の分析・取りまとめ
前記(1)~(3)の調査・検討結果を総合的に分析し、庁担当者と協議を重ねなが
ら、報告書に取りまとめる。
なお、以下に例示する内容を報告書に含めること。
・報告書の要約(文章及び本調査研究を俯瞰する図表4)を報告書に含めること。
・著作権の取扱い等について報告書に記載すること。
4.研究員について
本調査研究における各調査・分析において、本調査研究分野に専門的な知見を有する
者を庁担当者からの連絡・調整担当の研究員として配置し、庁担当者からの問い合わせ
等に常に直接的かつ迅速に対応できる体制を整備すること。
なお、ここでの「本調査研究分野に専門的な知見を有する者」とは、少なくとも我が
国の職務発明制度及び同制度に関する企業実務について知見を有している者であるこ
とが望ましい。
5.調査研究に当たっての留意事項
(1)調査研究開始日から報告書納入日までの本調査研究に係る全体スケジュール、調
査研究体制、実施機関の連絡体制等について、契約締結後、速やかに庁担当者に
書面にて説明し、承認を得ること。
(2)調査研究進捗状況は、庁担当者の指示する形式・頻度にて報告すること。場合に
より、公開の場も含めて関係者に対する中間的な報告を求めることもある。
(3)調査研究内容については、庁担当者と十分な打ち合わせを行うこと。打ち合わせ
の際の資料を用意すること。
(4)調査研究を進めるに際し、常に案を作成・提案し、必ず庁担当者の承認を得るこ
と。なお、変更が生じた場合は速やかに報告し、庁担当者の指示に従うこと。
4
調査研究を俯瞰する図表とは、報告書の内容を把握することができるように総括された図表のこと(1
ページ程度)
。
4
(5)納入時に報告書等の著作物は特許庁に帰属するものとするが、報告書を執筆した
者については、本報告書からの引用である旨付記することを条件に執筆部分に限
り複製、翻訳、翻案等の形で利用することを可能とする。
(6)報告書に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から転載する場合には、出典を
明記するとともに、著作権者から転載許諾を得ること。また、転載許諾を得た図
面、写真、文章等の情報を一覧にまとめ、転載許諾書の写しとともに、特許庁に
提出すること。
(7)報告書に掲載する図面、写真、文章等を他の文献から引用する場合には、適切な
著作権処理を行い、正当な引用であることを庁担当者に報告し、承認を得ること。
(8)調査研究により知り得た情報を許可なく外部に漏らし又は他の目的に使用しない
こと。
(9)報告書の納入前において、調査研究で得られた情報について、庁担当者が施策検
討等の参考資料として使用の必要があると判断する場合には、その指示に従い、
必要なデータを庁担当者に提供すること。
(10)報告書の作成に当たっては、原則、庁担当者の指示する作成要領のとおりに作成
すること。
(11)その他詳細については、庁担当者の指示に従うこと。
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6.提出物及び提出期限
提出物
数量
著作権転載許諾一覧及び ①紙媒体 1部
転載許諾書の写し
提出期限
平成29年3月8日(水)
②電子データ一式(CD-R
※著作権者から許諾を得 又は DVD-R に PDF 形式で
る必要があった場合のみ
収納)
各調査の調査結果等(中間 一 式 ( MS-Word 形 式 、 平成29年3月8日(水)
成果物、アンケート結果、 MS-Excel 形式)
ヒアリング結果)の電子デ
ータ
※提出方法については、庁
担当者の指示に従うこと
7.納入物及び納入期限
納入物
数量
納入期限
(1)
一式(CD-R 又は DVD-R に収 平成29年3月8日(水)
調査報告書の電子媒体
納した電子データ(MS-Word
形式、PDF 形式の両方))
(2)
全体版50部(CD-R 又は 平成29年3月15日(水)
調査報告書の電子媒体 DVD-R に収納した電子デー
(配布用)
タ(PDF 形式))
(3)
全体版15部、要約版15 平成29年3月22日(水)
調査報告書の紙媒体
0部
(1)電子媒体
庁担当者の許可を得た場合、MS-Word 形式の一部を MS-PowerPoint®形式、MS-Excel
形式とすることも可能。
(2)紙媒体
製本仕様及び印刷用紙については以下のとおり。
① 製本仕様
・全体版は無線綴じ製本、要約版は中綴じ製本とすること。
・全体版には、見返し(表紙及び裏表紙)、遊び紙(表紙及び裏表紙)を設ける
こと。
・要約版は、カラーにて印刷すること。
②印刷用紙
・紙の出荷状況により以下に記載した印刷用紙の仕様を変更する場合がある。
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・印刷用紙の指定は、庁担当者に確認を取り指示に従うこと。
なお、本文及び見返し、遊び紙、奥付については、グリーン購入法に基づく基
本方針の「フォーム用紙」における判断の基準にしたがい、印刷用紙は古紙パ
ルプ配合率70%以上かつ白色度70%程度以下を用いて作成すること。
・全体版の印刷用紙
○本文
再生紙(古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%以下)形態 A列本
判
44.5Kg
○見返し、遊び紙、奥付
再生紙(古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%以下)形態
判
A列本
70.5Kg
○表紙
レザック66 四六判 Y 目 175kg
色については庁担当者の指示に従うこと
・要約版の印刷用紙
○本文、表紙
再生紙(古紙パルプ配合率70%以上、白色度70%以下)形態 A列本
判
44.5Kg
8.納入場所
特許庁総務部企画調査課
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