情報提供資料 J-REITの投資環境 2016年5月16日作成 J-REITの市場動向 年初来のJ-REIT市場は、1月下旬に発表された日銀のマ イナス金利政策導入決定や、3月下旬に公表された公示地 価(全国平均)が8年ぶりにプラス転換したこと、良好な オフィスビル市況やホテル市況などを背景に、堅調に推 移しました。東証REIT指数は、年初来で10.1%上昇し (4月末現在)、同期間の日経平均株価(12.4%の下 落)を大きく上回っています。 東証REIT指数と日経平均株価の推移 2015年12月30日~2016年4月28日 120 東証REIT指数 110 100 日経平均株価 90 不動産市況の改善が継続する中、足元では、J-REIT市場 や不動産価格の上昇を警戒する声も一部で出ています。 しかしながら、不動産価格の上昇は、日銀の金融緩和政 策を背景とした不動産市場への資金流入に加え、堅調な オフィスビル市況、訪日外国人客数の増加によるホテル や商業施設への需要の高まりなど、ファンダメンタルズ (経済の基礎的条件)改善の結果といえます。J-REIT市 場では、2~3月に海外投資家が大きく買越しましたが、 足元では国内金融機関によるJ-REITへの投資拡大の動き が見られており、今後、マイナス金利下で国内投資家に よるJ-REIT投資が拡大する可能性があります。 80 ※2015年12月30日を100として指数化 70 15/12 16/1 16/2 16/3 16/4 (年/月) J-REITの投資部門別売買動向 2015年3月~2016年3月 (億円) 1,500 銀行 個人投資家 その他 1,000 投資信託 海外投資家 500 日銀は、4月に発表した金融システムレポートにおいて、 不動産市場について、“マイナス金利環境の今後の影響 も含め、状況を注意深く見守っていく必要がある”とし ながらも、“過熱の状況にはないと考えられる”として います。また、J-REITの物件購入について、“保守的な スタンスが維持されているようにうかがわれる”と示し ています。 日銀の金融緩和策は継続しており、今後、マイナス金利 幅が拡大される可能性もあるため、J-REITの相対的に高 い利回りへの注目がさらに高まることも想定されます。 なお、10年国債の利回りとJ-REITの予想配当利回りか ら理論上算出できる東証REIT指数は、右記の通りです。 J-REIT市場の先行きについては、日銀のマイナス金利政 策の下、相対的な配当利回りの高さから資金流入が見込 まれることや、不動産市況は改善が継続しており、保有 物件の賃料上昇に伴う配当金増加が想定されることなど から、中期的に上昇基調で推移する展開を予想します。 0 ▲500 ▲1,000 ▲1,500 15/3 15/6 15/9 15/12 16/3 (年/月) ご参考:東証REIT指数(理論値) 10年国債の 利回り(%) 0.0 ▲0.2 ▲0.4 ▲0.6 + 利回り 格差(%) J-REITの 予想配当利回り(%) 東証REIT指数 (ポイント) 3.0 = 3.0 2.8 2.6 2.4 2,070 2,210 2,380 2,580 = 3.22 1,924.44 (2016年4月28日現在) ▲0.08 + 3.30 ※東証REIT指数(理論値)は、J-REITと10年国債の利回り格差 を3.0%として、10年国債の利回りおよびJ-REITの予想配当利 回りからみずほ投信投資顧問が算出したもの。 出所:ブルームバーグおよび東京証券取引所等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における東証REIT指数と日経平均株価の推移およびJ-REITの投資部門別売買動向を示唆、保証するものではありません。 ※東証REIT指数(理論値)は、みずほ投信投資顧問が作成したものであり、将来における10年国債の利回りや東証REIT指数の動向を保証する ものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 1/6 J-REITの投資環境 2016年5月 J-REIT市場について 東証REIT指数(配当込み):左軸 予想配当利回り:右軸 東証REIT指数:左軸 2016/4/28 2016年4月末 2016年3月末 月次騰落率 東証R EIT 指数 1,924.44 1,896.40 1.48% 東証R EIT 指数(配当込み) 3,465.54 3,409.88 1.63% 3.22% 3.25% J -R EIT 予想配当利回り - 先月の市場環境 4月の『国内リート市場(東証REIT指数(配当込み))』は上昇しました。 オフィス空室率のいったんの上昇や熊本地震の影響で損益確定売りが出たものの、日銀のマイナス金利政策の もと、国内リートの利回り面での魅力から押し目買いが入りました。月末にかけて、日銀の金融政策に対する 思惑から、上下に振れたものの、月間を通して見ると、底堅く推移しました。 *グラフの期間は、2016年3月31日~2016年4月28日 今後の見通し 目先、景況感や経済政策への思惑から、値動きが一時的に大きくなる可能性があります。 ただし、日銀のマイナス金利政策のもと、相対的な配当利回りの高さから資金流入が見込まれることや、不動 産市況は改善が継続しており、保有物件の賃料上昇に伴う配当金増加が想定されることなどから、中期的に上 昇基調で推移する展開を予想します。 出所:ブルームバーグ等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における東証REIT指数およびJ-REITの予想配当利回りの推移を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 2/6 J-REITの投資環境 2016年5月 J-REIT市場について J-REITの時価総額推移 (兆円) 14 J-REITの市場規模 (2001年9月10日~2016年4月28日) 12兆110億円 時価総額 54銘柄 銘柄数 (2016年4月28日現在) 12 不動産タイプ別構成比率 10 8 6 4 2 0 01/9 03/3 04/9 06/3 07/9 09/3 10/9 12/3 13/9 15/3 (年/月) J-REITと10年国債の利回り推移 (%) 12 (2001年9月10日~2016年4月28日) 利回り格差 J-REIT 10年国債 10 8 6 4 3.3% 3.2% 2 0 ▲0.08% ▲2 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 主な国内資産の利回り比較 (%) 4 (2016年4月末現在) 3.2% ※J-REITおよび株式は配当利回り 3 (%) 7 6 4 2 15/9 (年/月) (2016年4月末現在) REIT配当利回り 利回り格差 3.3% 3.2% 3 1 13/9 主要国REITと10年国債の利回り比較 5 2.1% 11/9 4.4% 10年国債利回り 2.5% 2.1% 4.6% 3.2% 2.5% 1.8% 2 1.6% 1.6% 1 0 ▲0.08% ▲1 0 ▲1 J-REIT 株式 (東証一部) 10年国債 ▲0.08% 日本 米国 英国 豪州 出所:ブルームバーグ、一般社団法人投資信託協会、S&P、各投資法人が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※主要国REITの利回りで用いた指数は次のとおり。日本:東証REIT指数、米国:FTSE NAREIT All Equity REITs指数、英国:FTSE EPRA /NAREIT UK指数、豪州:S&P/ASX200REIT指数。利回りは、指数構成銘柄の変更などにより、大きく変動することがあります。 ※利回り格差は、小数第2位を四捨五入しているため、REIT配当利回りから10年国債利回りを控除した値と一致しない場合があります。 ※上記グラフは、将来におけるJ-REIT市場等の動向を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 3/6 J-REITの投資環境 2016年5月 J-REIT市場について J-REIT 時価総額上位10銘柄 (2016年4月28日現在) 順位 銘柄名 主なスポンサー 主な 運用対象 騰落率 予想 配当利回り 時価総額 1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月 1年 1 日本ビルファンド投資法人 三井不動産、住友生命保険 オフィス 2.5% 18.9% 20.1% 19.6% 9,686億円 2.41% 2 ジャパンリアルエステイト投資法人 三菱地所、三井物産 オフィス 0.2% 16.2% 23.8% 22.5% 8,825億円 2.44% 3 日本リテールファンド投資法人 三菱商事、ユービーエス 商業施設 3.5% 16.4% 16.7% 15.5% 6,791億円 3.19% 4 野村不動産マスターファンド投資法人 野村不動産 総合 8.5% 15.3% - - 6,324億円 3.25% 5 ユナイテッド・アーバン投資法人 丸紅、極東証券 総合 5.5% 14.1% 19.2% 3.4% 5,148億円 3.21% 6 日本プロロジスリート投資法人 プロロジス 物流 8.9% 19.3% 22.2% 2.0% 4,800億円 3.04% 7 オリックス不動産投資法人 オリックス 総合 5.2% 17.3% 13.3% 8.8% 4,368億円 3.22% 8 日本プライムリアルティ投資法人 東京建物、大成建設、安田不 動産等 複合 3.2% 15.9% 25.1% 19.5% 4,177億円 2.77% 9 アドバンス・レジデンス投資法人 伊藤忠グループ 住宅 7.3% 11.9% 17.8% 4.9% 3,793億円 3.15% アクティビア・プロパティーズ投資法人 東急不動産 複合 -4.6% 12.7% 17.3% 13.8% 3,466億円 2.95% 10 出所:ファクトセットが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記投資法人名は、J-REITの時価総額上位10銘柄として挙げたものであり、上記投資法人の発行する投資証券および投資法人債への 投資を推奨するものではありません。 日銀によるJ-REITの買入状況 (億円) 210 180 (2010年12月~2016年5月※) (億円) 3,500 買入累計額(右軸) 3,000 月間買入額(左軸) 150 2,500 120 2,000 90 1,500 60 1,000 30 500 0 10/12 11/12 12/12 ※2016年5月は11日現在。 13/12 14/12 (2016年5月11日現在) 年間買入予定額 900億円 2016年 買入実施額 324億円 買入累計額 3,027億円 0 15/12 (年/月) 出所:日銀が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における日銀によるJ-REITの買入状況を保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 4/6 J-REITの投資環境 2016年5月 不動産市場について 都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)オフィスビルの賃料・空室率の推移 (円/坪) 24,000 (2001年9月~2016年4月) (%) 11 賃料:左軸 23,000 空室率:右軸 10 22,000 9 21,000 8 20,000 7 19,000 6 18,000 5 17,000 4 16,000 3 15,000 2 14,000 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,061円 4.23% 1 15/9 (年/月) J-REITと都心5区オフィスビルの空室率の推移 (%) (2001年9月~2016年4月)※ 10 9 都心5区オフィス 8 J-REIT(オフィス) 7 J-REIT 6 5 4.23% 4 3 2.40% 2 1 1.20% ※J-REITおよびJ-REIT(オフィス)の空室率は、2016年2月までのデータを表示。 0 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 15/9 (年/月) 東証REIT指数と都心5区オフィスビルの賃料の推移 (2001年9月~2016年4月)※ (ポイント) 3,000 (円/坪) 25,000 賃料:左軸 23,000 2,500 東証REIT指数:右軸 21,000 2,000 19,000 1,500 17,000 1,000 15,000 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,061円 500 ※東証REIT指数は、基準日である2003年3月31日のデータより表示。 13,000 01/9 1,924.44 ポイント 0 15/9 (年/月) 出所:ブルームバーグ、三鬼商事、一般社団法人投資信託協会が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における不動産市場の動向を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 5/6 【投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項】 ●投資信託に係るリスクについて ●投資信託に係る費用について 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動 産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外 貨 建 資 産 に 投 資 す る 場 合 には 為 替 変 動 リス ク も あ り ま す。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動しま す。したがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されて いるものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、 投資元金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運 用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、 投資信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類 や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、 リスクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は 投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、 保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録 金融機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象 ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委 みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託につい ては、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いた だきます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料:上限3.78%(税抜3.50%) 換金時手数料:換金の価額の水準等により変動する場合 があるため、あらかじめ上限の料率等を 示すことができません。 信託財産留保額:上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬) ※ :上限 年2.16%(税抜 2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報 酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算 によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場 合があります。成功報酬額は基準価額の水準等により変 動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができま せん。 託会社が行います。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があ ります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認くだ さい。 ≪ご注意≫ 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきまし ては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高 の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいたしま すので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、お客さまご 自身が投資に関してご判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加 入 協 会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料で使用している指数について ●東証REIT指数は、株式会社東京証券取引所(㈱東京証券取引所)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利用など同指数に関 するすべての権利・ノウハウは、㈱東京証券取引所が有しています。 ●FTSE®は、London Stock Exchange Groupの会社が所有する商標であり、ライセンス契約に基づき、FTSE International Limited が使用します。NAREIT®はNAREITが所有する商標です。 ●「Standard & Poor’s®」「S&P®」「スタンダード&プアーズ」は、スタンダード&プアーズ ファイナンシャル サービシーズ エル エル シーが所有する登録商標です。 本資料のご利用にあたっての注意事項等 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目 的に作成されたものではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等につ いて細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、 意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当 社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 6/6
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