情報提供資料 J-REITの投資環境 2016年7月12日作成 英国の欧州連合(EU)離脱とJ-REIT市場への影響について 6月23日(現地時間)に実施された英国のEU離脱を問う 国民投票において、離脱派が過半数を占める結果となっ たことを受け、離脱協議に向けた先行き不透明感の高ま りや英国景気の減速懸念等から、世界の金融市場は大き く変動しました。 J-REIT市場においては、投資家のリスク回避的な動きが 強まったことから、国内外株式市場と同様に大きく下落 しました。 その後は、金融市場が落ち着きを取り戻すにつれ反転・ 上昇し、6月30日時点では、国民投票が実施される前の 水準まで回復しました。年初来でみると、国内株式(日 経平均株価)がマイナス圏で推移している一方、J-REIT はプラス圏で推移しています。 今後も金融市場全般におけるリスク回避的な動きを受 け、J-REIT市場も不安定な値動きとなる可能性がありま す。また、足元の米ドル安円高傾向を受け、国内企業業 績見通しに対する不透明感の高まりや、不動産市場への 投資抑制等の影響を受ける可能性が考えられます。 ただし、英国のEU離脱がJ-REIT各社の業績に直接影響 を及ぼす可能性は低いと考えられることに加え、J-REIT を取り巻くファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は 良好であることから、市場が落ち着きを取り戻せば、中 長期的には上昇基調で推移すると予想します。 以下は、J-REITの注目ポイントです。 東証REIT指数と日経平均株価の推移 2015年12月30日~2016年6月30日 120 東証REIT指数 110 100 日経平均株価 90 80 ※2015年12月30日を100として指数化 70 15/12 16/1 16/2 16/3 16/4 16/5 J-REITの1口当たり実績配当金額の推移 (ポイント) 2006年6月~2016年6月 90 80 70 60 50 40 06/6 08/6 10/6 12/6 14/6 《不動産市場の改善継続》 都心5区オフィスビルの賃料は、2016年6月時点で 30ヵ月連続で上昇し、6年3ヵ月ぶりの高水準となっ ています。オフィスビル賃貸市況を中心に不動産市場 は改善が継続しており、保有物件の賃料上昇に伴うJREIT の 収 益 拡 大 ・ 配 当 金 増 加 が 期 待 さ れ ま す 。 JREITの1口当たり実績配当金額は、2013年7月を底 に増加基調で推移しています。 《配当利回りの高さと資金流入期待》 日銀によるマイナス金利政策のもと、国債利回りが低 下する一方、J-REITの予想配当利回りは3.4%(6月 30日現在)となっています。為替変動リスクのない円 建ての資産で、3%を超える相対的に高い利回りが見込 めるJ-REITの投資魅力は高まっており、継続的な資金 流入が期待されます。加えて、金利低下はJ-REITの資 金調達コストの低下につながるため、J-REITの収益向 上に寄与することも期待されます。 16/6 (年/月) 16/6 (年/月) ※過去1年間に権利落ちとなった配当金額をポイント(実績配当金 額=東証REIT指数×実績配当利回り÷100)で示したもの。 新規上場や合併などが行われた際に、データ算出上の影響によ り値が低下することがあります。 J-REITと10年国債の利回りと利回り格差の変化 (%) 6 5 4 2015/12/30 2016/6/30 3.5 3.4 3.2 3.6 3 2 1 0.3 0 ▲ 0.2 ▲1 J-REIT - 10年国債 = 利回り格差 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における東証REIT指数と日経平均株価およびJ-REITの1口当たり実績配当金額の推移、J-REITと10年国債の利回りを示唆、保 証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 1/6 J-REITの投資環境 2016年7月 J-REIT市場について 東証REIT指数(配当込み):左軸 予想配当利回り:右軸 東証REIT指数:左軸 2016年6月末 2016年5月末 月次騰落率 東証R EIT 指数 1,843.66 1,895.71 -2.75% 東証R EIT 指数(配当込み) 3,340.35 3,422.69 -2.41% 3.40% 3.29% J -R EIT 予想配当利回り - 先月の市場環境 6月の『国内リート市場(東証REIT指数(配当込み))』は下落しました。 月初から、英国の欧州連合(EU)離脱懸念から冴えない展開が続き、離脱決定が伝わると、大幅に下落しま した。その後は、相対的に高い配当利回りなどから見直され、月末にかけて値を戻す展開となりました。 *グラフの期間は、2016年5月31日~2016年6月30日 今後の見通し 目先、英国のEU離脱など世界的な政治・経済動向への懸念から、値動きの荒い展開が続く可能性があります。 ただし、日銀のマイナス金利政策のもと、相対的な配当利回りの高さから資金流入が期待されること、不動産 市況は改善が継続しており、保有物件の賃料上昇に伴う配当金増加が想定されることなどから、中期的に上昇 基調で推移する展開を予想します。 出所:ブルームバーグ等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における東証REIT指数およびJ-REITの予想配当利回りの推移を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 2/6 J-REITの投資環境 2016年7月 J-REIT市場について J-REITの時価総額推移 (兆円) 14 J-REITの市場規模 時価総額 (2001年9月10日~2016年6月30日) 11兆5,961億円 54銘柄 銘柄数 (2016年6月30日現在) 12 不動産タイプ別構成比率 10 8 6 4 2 0 01/9 03/3 04/9 06/3 07/9 09/3 10/9 12/3 13/9 15/3 (年/月) J-REITと10年国債の利回り推移 (%) 12 (2001年9月10日~2016年6月30日) 利回り格差 J-REIT 10年国債 10 8 6 3.6% 4 3.4% 2 0 ▲0.2% ▲2 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 主な国内資産の利回り比較 (%) 4 (2016年6月末現在) 3.4% 3 ※J-REITおよび株式は配当利回り 11/9 (%) 7 6 4 2 15/9 (2016年6月末現在) REIT配当利回り 10年国債利回り 利回り格差 3.4% 3.6% 4.0% 2.6% 2.7% 3.6% 3 1 0.9% 1 ▲0.2% ▲1 J-REIT 株式 (東証一部) 10年国債 2.4% 4.4% 2.0% 1.5% 2 0 (年/月) 主要国REITと10年国債の利回り比較 5 2.3% 13/9 0 ▲1 ▲0.2% 日本 米国 英国 豪州 出所:ブルームバーグ、一般社団法人投資信託協会、S&P、各投資法人が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※主要国REITの利回りで用いた指数は次のとおり。日本:東証REIT指数、米国:FTSE NAREIT All Equity REITs指数、英国:FTSE EPRA /NAREIT UK指数、豪州:S&P/ASX200REIT指数。利回りは、指数構成銘柄の変更などにより、大きく変動することがあります。 ※利回り格差は、小数第2位を四捨五入しているため、REIT配当利回りから10年国債利回りを控除した値と一致しない場合があります。 ※上記グラフは、将来におけるJ-REIT市場等の動向を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 3/6 J-REITの投資環境 2016年7月 J-REIT市場について J-REIT 時価総額上位10銘柄 順位 銘柄名 主なスポンサー 主な 運用対象 (2016年6月30日現在) 騰落率 予想 配当利回り 時価総額 1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月 1年 1 日本ビルファンド投資法人 三井不動産、住友生命保険 オフィス -2.7% -3.8% 11.2% 21.3% 8,938億円 2.64% 2 ジャパンリアルエステイト投資法人 三菱地所、三井物産 オフィス -2.3% -2.5% 9.3% 17.1% 8,301億円 2.60% 3 日本リテールファンド投資法人 三菱商事、ユービーエス 商業施設 1.7% -3.0% 14.7% 10.8% 6,689億円 3.24% 4 野村不動産マスターファンド投資法人 野村不動産 総合 -7.0% -3.2% 10.5% - 6,056億円 3.39% 5 ユナイテッド・アーバン投資法人 丸紅、極東証券 総合 5.8% 3.5% 14.8% 10.8% 5,444億円 3.24% 6 日本プロロジスリート投資法人 プロロジス 物流 4.4% 1.3% 16.8% 15.4% 4,623億円 3.31% 7 オリックス不動産投資法人 オリックス 総合 1.1% 1.6% 15.3% 4.2% 4,293億円 3.27% 8 日本プライムリアルティ投資法人 東京建物、大成建設、安田不 動産等 複合 -5.6% -2.3% 8.4% 19.6% 3,850億円 3.05% 9 アドバンス・レジデンス投資法人 伊藤忠グループ 住宅 -1.9% -3.4% 5.6% -4.9% 3,579億円 3.33% GLP投資法人 グローバル・ロジスティッ ク・プロパティーズ 物流 1.9% 1.2% 13.3% 15.4% 3,367億円 3.55% 10 出所:ファクトセットが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記投資法人名は、J-REITの時価総額上位10銘柄として挙げたものであり、上記投資法人の発行する投資証券および投資法人債への 投資を推奨するものではありません。 日銀によるJ-REITの買入状況 (億円) 210 180 (2010年12月~2016年7月※) 月間買入額(左軸) 買入累計額(右軸) (億円) 3,500 3,000 150 2,500 120 2,000 90 1,500 60 1,000 30 500 0 10/12 (2016年7月7日現在) 年間 買入予定額 900億円 2016年 買入実施額 528億円 買入累計額 3,231億円 0 11/12 ※2016年7月は7日現在。 12/12 13/12 14/12 15/12 (年/月) 出所:日銀が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における日銀によるJ-REITの買入状況を保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 4/6 J-REITの投資環境 2016年7月 不動産市場について 都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)オフィスビルの賃料・空室率の推移 (円/坪) 24,000 23,000 (2001年9月~2016年6月) (%) 11 賃料:左軸 空室率:右軸 10 22,000 9 21,000 8 20,000 7 19,000 6 18,000 5 17,000 4 16,000 3 15,000 2 14,000 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,179円 4.07% 1 15/9 (年/月) J-REITと都心5区オフィスビルの空室率の推移 (%) (2001年9月~2016年6月※) 10 9 都心5区オフィス 8 J-REIT(オフィス) 7 J-REIT 6 5 4.07% 4 3 2 2.00% 1 1.20% ※J-REITおよびJ-REIT(オフィス)の空室率は、2016年4月までのデータを表示。 0 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 15/9 (年/月) 東証REIT指数と都心5区オフィスビルの賃料の推移 (円/坪) 25,000 (2001年9月※~2016年6月) (ポイント) 3,000 賃料:左軸 23,000 2,500 東証REIT指数:右軸 21,000 2,000 19,000 1,843.66 1,500 ポイント 17,000 1,000 15,000 13,000 01/9 500 ※東証REIT指数は、基準日である2003年3月31日のデータより表示。 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,179円 0 15/9 (年/月) 出所:ブルームバーグ、三鬼商事、一般社団法人投資信託協会が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における不動産市場の動向を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 5/6 【投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項】 ●投資信託に係るリスクについて ●投資信託に係る費用について 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動 産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外 貨 建 資 産 に 投 資 す る 場 合 には 為 替 変 動 リス ク も あ り ま す。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動しま す。したがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されて いるものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、 投資元金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運 用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、 投資信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類 や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、 リスクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は 投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、 保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録 金融機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象 ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委 みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託につい ては、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いた だきます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料:上限3.78%(税抜3.50%) 換金時手数料:換金の価額の水準等により変動する場合 があるため、あらかじめ上限の料率等を 示すことができません。 信託財産留保額:上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬) ※ :上限 年2.16%(税抜 2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報 酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算 によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場 合があります。成功報酬額は基準価額の水準等により変 動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができま せん。 託会社が行います。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があ ります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認くだ さい。 ≪ご注意≫ 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきまし ては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高 の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいたしま すので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、お客さまご 自身が投資に関してご判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加 入 協 会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料で使用している指数について ●東証REIT指数は、株式会社東京証券取引所(㈱東京証券取引所)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利用など同指数に関 するすべての権利・ノウハウは、㈱東京証券取引所が有しています。 ●日経平均株価に関する著作権並びに「日経」および日経平均株価の表示に対する知的財産権その他一切の権利は、すべて日本経済新聞社 に帰属します。 ●FTSE®は、London Stock Exchange Groupの会社が所有する商標であり、ライセンス契約に基づき、FTSE International Limitedが使用します。NAREIT®はNAREITが所有する商標です。 ●「Standard & Poor’s®」「S&P®」「スタンダード&プアーズ」は、スタンダード&プアーズ ファイナンシャル サービシーズ エル エル シーが所有する登録商標です。 本資料のご利用にあたっての注意事項等 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目 的に作成されたものではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等につ いて細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、 意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当 社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 6/6
© Copyright 2024 ExpyDoc