情報提供資料 J-REITの投資環境 2016年10⽉13⽇ 幅広い地域に広がる地価上昇 国⼟交通省が発表した2016年7⽉1⽇時点の基準地価は、 三⼤都市圏(東京、⼤阪、名古屋)で商業地が4年連続、 住宅地と⼯業地が3年連続の上昇となりました。商業地は 全国でみると9年ぶりの上昇となったほか、札幌、仙台、 広島、福岡の地⽅主要都市でも⼤きく上昇しました。 また、先⾏的な地価動向を⽰すとされる⾼度利⽤地地価 動向報告(地価LOOKレポート)によると、2016年4-6 ⽉期において、全地区で約9割、地⽅圏で約7割の地点で 前期⽐上昇を⽰すなど、地価の上昇が幅広い地域に広 がっていることがうかがえます。 これらの背景には、訪⽇外国⼈旅⾏者によるインバウン ド消費の増加などを誘因にした⼟地需要の拡⼤や、⽇銀 による⾦融政策の影響が⼤きいと考えられます。 三⼤都市圏の基準地価推移 2006年〜2016年 (%) 15 商業地 ⼯業地 住宅地 10 5 0 ▲5 ▲10 2006 今後も訪⽇外国⼈旅⾏者の増加による消費拡⼤が期待 でき、ホテルや商業施設等の収益改善を通じたJ-REIT の価値向上が期待されます。 ▶⾦融政策の影響 ⽇銀によるマイナス⾦利政策等を背景に、⾦融機関の 不動産業向け貸出は増加しており、J-REIT市場の活性 化につながっています。 ⽇銀は、9⽉の⾦融政策決定会合において、⽇銀当座預 ⾦のうち政策⾦利残⾼に▲0.1%のマイナス⾦利を適⽤ する⼀⽅、10年物国債⾦利がおおむねゼロ%程度で推 移するよう⻑期国債の買⼊れを⾏う、⻑短⾦利操作 (イールドカーブ・コントロール)の導⼊を発表しま した。10年物国債⾦利がゼロ%程度の⽔準は、⾦融政 策決定会合時の10年物国債⾦利よりも⾼い⽔準である ため、J-REITにとって短期的にはマイナス要因となる 可能性があります。しかしながら、これにより、⻑短 ⾦利の⽔準が⻑期にわたって安定することになれば、 ⾦利上昇に対する懸念が後退し、J-REIT投資への安⼼ 感につながるものと考えます。 2008 2010 2012 2014 2016 (年) ※前年⽐変動率 地⽅圏の地価動向 ▶インバウンド消費の増加 2016年4-6⽉期の訪⽇外国⼈旅⾏消費額は、9,533億 円と前年同期⽐7.2%増加しました。政府はさらなる訪 ⽇外国⼈誘致のため、クルーズ船発着枠の予約に優遇 制度を設けたり、航空会社に対する地⽅空港への着陸 料の軽減措置等を検討しています。 2.9% 1.5% 0.4% 2007年10-12⽉期〜2016年4-6⽉期 (%) 100% 80% 前期⽐下落 前期⽐横ばい 60% 40% 前期⽐上昇 20% 0% 2009年 2011年 2013年 2015年 2007年 10-12⽉期 10-12⽉期 10-12⽉期 10-12⽉期 10-12⽉期 訪⽇外国⼈旅⾏者数および消費額の推移 2013年6⽉〜2016年8⽉ (万⼈) 250 200 (億円) 12,500 訪⽇外国⼈旅⾏者数:左軸 10,000 150 7,500 100 5,000 50 訪⽇外国⼈旅⾏消費額:右軸 0 2,500 0 13/6 14/6 15/6 16/6 (年/⽉) ※訪⽇外国⼈旅⾏消費額は2013年4-6⽉期〜2016年4-6⽉期 出所:国⼟交通省および⽇本政府観光局(JNTO)が提供するデー タを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来における三⼤都市圏の基準地価、地⽅圏の地 価動向、訪⽇外国⼈旅⾏者数および消費額の推移を⽰唆、保証す るものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費⽤およびご注意事項を必ずお読みください。 上記要因に加え、相対的に⾼い配当利回り等を背景に、 J-REITは引続き底堅く推移すると予想します。 商 号 等 / アセットマネジメントOne株式会社 ⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第324号 加⼊協会/ ⼀般社団法⼈投資信託協会 ⼀般社団法⼈⽇本投資顧問業協会 1 J-REIT市場について 東証REIT指数およびJ-REITの予想配当利回りの推移 (ポイント) 4,000 (2015年9⽉30⽇〜2016年9⽉30⽇) 東証REIT指数(配当込み):左軸 3,500 3,000 (%) 5.0 4.5 4.0 予想配当利回り:右軸 2,500 3.5 2,000 3.0 1,500 2.5 東証REIT指数:左軸 1,000 2.0 2015/9/30 2015/11/30 2016/1/31 2016/3/31 2016/5/31 2016/7/31 2016/9/30 (年/⽉/⽇) (2016年8⽉31⽇〜2016年9⽉30⽇) (ポイント) 3,400 東証REIT指数(配当込み) 東証REIT指数:左軸 (ポイント) 1,850 予想配当利回り:右軸 (%) 3.7 3,350 1,825 3.6 3,300 1,800 3.5 3,250 1,775 8/31 9/7 9/14 9/21 9/28 (⽉/⽇) 3.4 8/31 2016年9⽉末 9/7 2016年8⽉末 9/14 9/21 ⽉次騰落率 東証REIT指数 1,825.53 1,823.54 0.1% 東証REIT指数(配当込み) 3,336.34 3,325.60 0.3% 3.54% 3.54% J-REIT予想配当利回り 9/28 (⽉/⽇) - 先⽉の投資環境 9⽉の『国内リート市場』は横ばいでした。 ⽉初から、⾦融政策の不透明感や活発な資⾦調達の実施などが重しとなり軟調な展開が続きましたが、⽇銀政策 決定会合後は、徐々に落ち着きを取り戻しました。 今後の⾒通し ⽇銀の「⻑短⾦利操作付き量的・質的⾦融緩和」政策の影響を⾒定めるまで時間を要すると考えますが、⽬先は 底堅い展開を想定します。 なお、相対的な配当利回りの⾼さから安定的な資⾦流⼊が期待されること、不動産市況は改善が継続しており、 保有物件の賃料上昇に伴う配当⾦増加が想定されることなどから、中期的には、上昇基調で推移する展開を予想 します。 出所:ブルームバーグ等が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来における東証REIT指数およびJ-REITの予想配当利回りの推移を⽰唆、保証するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費⽤およびご注意事項を必ずお読みください。 2 J-REIT市場について J-REITの時価総額推移 (兆円) J-REITの市場規模 11兆7,674億円 時価総額 (2001年9⽉10⽇〜2016年9⽉30⽇) 14 56銘柄 銘柄数 (2016年9⽉30⽇現在) 12 不動産タイプ別構成⽐率 10 8 6 4 2 0 01/9 03/3 04/9 06/3 07/9 09/3 10/9 12/3 13/9 15/3 16/9 (年/⽉) J-REITと10年国債の利回り推移 (%) 12 (2001年9⽉10⽇〜2016年9⽉30⽇) 利回り格差 10 J-REIT 8 10年国債 6 3.6% 4 3.5% 2 0 ▲0.1% ▲2 01/9 (%) 5 4 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 主な国内資産の利回り⽐較 5 4 2.2% (2016年9⽉末現在) REIT配当利回り 3.5% 3.6% 3 2 2 1 1 0 ▲0.1% ▲1 J-REIT 株式 10年国債 10年国債利回り 4.2% 2.6% 利回り格差 3 ※J-REITおよび株式は配当利回り (年/⽉) 15/9 主要国REITと10年国債の利回り⽐較 (2016年9⽉末現在) (%) 6 3.5% 13/9 4.6% 3.5% 2.7% 2.7% 1.9% 1.6% 0.7% 0 ▲0.1% ▲1 ⽇本 ⽶国 英国 豪州 (東証⼀部) ※主要国REITの利回りで⽤いた指数は次のとおり。⽇本:東証REIT指数、⽶国:FTSE NAREIT All Equity REITs指数、英国:FTSE EPRA/ NAREIT UK指数、豪州:S&P/ASX200REIT指数。利回りは、指数構成銘柄の変更などにより、⼤きく変動することがあります。 ※利回り格差は、⼩数第2位を四捨五⼊しているため、REIT配当利回りから10年国債利回りを控除した値と⼀致しない場合があります。 出所:ブルームバーグ、⼀般社団法⼈投資信託協会、S&P、各投資法⼈が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来におけるJ-REIT市場の動向等を⽰唆、保証するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費⽤およびご注意事項を必ずお読みください。 3 J-REIT市場について J-REIT 順位 銘柄名 時価総額上位10銘柄 主なスポンサー 三井不動産、住友⽣命保 6ヵ⽉ 1年 1.3% ▲2.6% 13.8% 9,051億円 2.70% オフィス 0.9% ▲3.3% ▲5.6% 12.7% 7,921億円 2.76% 2 ジャパンリアルエステイト投資法⼈ 3 野村不動産マスターファンド投資法⼈ 4 ⽇本リテールファンド投資法⼈ 三菱商事、ユービーエス 商業施設 5 ユナイテッド・アーバン投資法⼈ 丸紅、極東証券 6 ⽇本プロロジスリート投資法⼈ 7 野村不動産ホールディン 3ヵ⽉ 配当利回り 1.3% ⽇本ビルファンド投資法⼈ 三菱地所、三井物産 1ヵ⽉ 予想 時価総額 オフィス 1 険 騰落率 主な 運⽤対象 (2016年9⽉30⽇現在) 7,069億円 3.44% 7.7% ▲2.9% ▲5.8% 11.6% 6,383億円 3.40% 総合 0.1% ▲0.3% 3.2% 19.6% 5,448億円 3.25% プロロジス 物流 3.1% 2.0% 3.3% 22.1% 4,715億円 3.25% ⼤和ハウスリート投資法⼈ ⼤和ハウス⼯業 総合 2.0% 8.3% 28.8% 26.3% 4,523億円 3.12% 8 オリックス不動産投資法⼈ オリックス 総合 ▲1.7% 1.9% 3.5% 13.5% 4,489億円 3.35% 9 ⽇本プライムリアルティ投資法⼈ 複合 ▲0.1% 3.6% 1.2% 21.4% 3,990億円 3.06% 10 アドバンス・レジデンス投資法⼈ 住宅 3.8% 5.8% 2.3% 17.6% 3,861億円 3.39% グス 東京建物、⼤成建設、安 ⽥不動産等 伊藤忠グループ 総合 ▲1.0% 5.6% 2.3% - ⽇銀によるJ-REITの買⼊状況 (億円) 210 180 (2010年12⽉〜2016年10⽉※) (億円) 3,500 買⼊累計額(右軸) 3,000 ⽉間買⼊額(左軸) 150 2,500 120 2,000 90 1,500 60 1,000 30 500 (2016年10⽉6⽇現在) 年間 買⼊予定額 2016年 買⼊実施額 買⼊累計額 900億円 696億円 3,399億円 0 0 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 ※2016年10⽉は6⽇現在。 (年/⽉) 出所:ファクトセットおよび⽇銀が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来におけるJ-REIT市場の動向等を⽰唆、保証するものではありません。また、掲載した投資法⼈の発⾏する投資証券お よび投資法⼈債への投資を推奨するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費⽤およびご注意事項を必ずお読みください。 4 不動産市場について 都⼼5区(千代⽥区、中央区、港区、新宿区、渋⾕区)オフィスビルの賃料・空室率の推移 (円/坪) 24,000 賃料:左軸 (2001年9⽉〜2016年9⽉) (%) 11 空室率:右軸 22,000 9 20,000 7 18,000 5 16,000 3 14,000 1 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,336円 3.70% 15/9 (年/⽉) J-REITと都⼼5区オフィスビルの空室率の推移 (%) 12 (2001年9⽉〜2016年9⽉※) 都⼼5区オフィス 10 J-REIT(オフィス) J-REIT 8 6 4 3.70% 1.90% 2 ※J-REITおよびJ-REIT(オフィス)の空室率は、2016年7⽉までのデータを表⽰。 0 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 東証REIT指数と都⼼5区オフィスビルの賃料の推移 (円/坪) 25,000 23,000 1.40% 15/9 (年/⽉) (2001年9⽉※〜2016年9⽉)(ポイント) 3,000 賃料:左軸 2,500 東証REIT指数:右軸 21,000 2,000 19,000 1,825.53 1,500 ポイント 17,000 1,000 18,336円 15,000 500 ※東証REIT指数は、基準⽇である2003年3⽉31⽇のデータより表⽰。 13,000 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 0 15/9 (年/⽉) 出所:ブルームバーグ、三⻤商事、⼀般社団法⼈投資信託協会が提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来における不動産市場の動向等を⽰唆、保証するものではありません ※巻末の投資信託に係るリスクと費⽤およびご注意事項を必ずお読みください。 5 投資信託に係るリスクと費⽤およびご注意事項 【投資信託に係るリスクと費⽤】 ● 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式、債券および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リ スクもあります。)に投資をしますので、市場環境、組⼊有価証券の発⾏者に係る信⽤状況等の変化により基準価額は 変動します。このため、購⼊⾦額について元本保証および利回り保証のいずれもありません。 ● 投資信託に係る費⽤について [ご投資いただくお客さまには以下の費⽤をご負担いただきます。] ■お客さまが直接的に負担する費⽤ 購⼊時⼿数料 :上限4.104%(税込) 信託財産留保額:上限0.5% 公社債投信およびグリーン公社債投信の換⾦時⼿数料:取得年⽉⽇により、1万⼝につき上限108円(税込) その他の投資信託の換⾦時⼿数料:ありません ■お客さまが信託財産で間接的に負担する費⽤ 運⽤管理費⽤(信託報酬):上限 年率2.6824%(税込) ※上記は基本的な料率の状況を⽰したものであり、成功報酬制を採⽤するファンドについては、成功報酬額の加算に よってご負担いただく費⽤が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の⽔準等により変動する ため、あらかじめ上限の額等を⽰すことができません。 ■その他費⽤・⼿数料 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費⽤があります。投資信託説明書(交付⽬論⾒書)等でご確認ください。 ※上記に記載しているリスクや費⽤項⽬につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。 費⽤の料率につきましては、アセットマネジメントOne株式会社が運⽤するすべての投資信託のうち、徴収するそれぞれ の費⽤における最⾼の料率を記載しております。 ※税法が改正された場合等には、税込⼿数料等が変更となることがあります。 【ご注意事項】 ●当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が作成したものです。 ●当資料は、情報提供を⽬的とするものであり、投資家に対する投資勧誘を⽬的とするものではありません。 ●当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、その内容の完 全性、正確性について、同社が保証するものではありません。また掲載データは過去の実績であり、将来の運⽤成果を保 証するものではありません。 ●当資料における内容は作成時点のものであり、今後予告なく変更される場合があります。 ●投資信託は、 1.預⾦等や保険契約ではありません。また、預⾦保険機構および保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。加 えて、証券会社を通して購⼊していない場合には投資者保護基⾦の対象ではありません。 2.購⼊⾦額について元本保証および利回り保証のいずれもありません。 3.投資した資産の価値が減少して購⼊⾦額を下回る場合がありますが、これによる損失は購⼊者が負担することとなり ます。 当資料で使⽤している指数について ●東証REIT指数は、株式会社東京証券取引所(㈱東京証券取引所)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利⽤な ど同指数に関するすべての権利・ノウハウは、㈱東京証券取引所が有しています。 ● FTSE® は 、 London Stock Exchange Group の 会 社 が 所 有 す る 商 標 で あ り 、 ラ イ セ ン ス 契 約 に 基 づ き 、 FTSE International Limitedが使⽤します。NAREIT®はNAREITが所有する商標です。 ●「Standard & Poorʼs®」「S&P®」「スタンダード&プアーズ」は、スタンダード&プアーズ ファイナンシャル サー ビシーズ エル エル シーが所有する登録商標です。 161007JSJ-REITの投資環境 6
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