情報提供資料 J-REITの投資環境 2016年6月10日作成 J-REIT市場の見通し 年初来のJ-REIT市場(東証REIT指数)は、1月の日銀に 東証REIT指数とJ-REITの1口当たり実績配当金額の推移 よるマイナス金利政策の導入決定、3月に発表された公示 2006年05月~2016年5月 (ポイント) 地価(全国平均)の8年ぶりの上昇、オフィスビル賃料の (ポイント) 80 3,000 上昇継続等を背景とした資金流入により、4月後半にかけ て堅調に推移しました。5月に入ると、それまでの上昇を 70 2,500 東証REIT指数:左軸 受け、利益確定目的とみられる売りが出たことや、長期 金利低下に一服感がみられたこと等から、ほぼ横ばいで 60 2,000 推移しています。なお、日銀によるJ-REITの買入れは引 50 1,500 き続きJ-REIT市場の下支え要因となっています。 今後のJ-REIT市場については、以下の要因等を背景に、 中長期的に上昇基調で推移する展開を予想します。 ①相対的に高いJ-REITの利回り 日銀によるマイナス金利政策は継続する見込みであ り、今後、さらにマイナス金利幅が拡大される可能性 もあります。為替変動リスクの直接的な影響を受け ず、相対的に高い利回りが期待できるJ-REITには、引 続き投資家の注目が集まると考えられます。足元で は、国内金融機関によるJ-REITの投資拡大への動きも 一部で出ています。 ②J-REITの業績拡大 J-REITの業績は堅調に推移しており、1口当たり実績 配当金額は増加傾向にあります。 東京都心5区のオフィスビル空室率は、需給均衡の目安 とされる5%を下回って推移しているほか、地方でも企 業の事業拡大を背景とした需要の高まり等から、空室 率は低下しています。空室率の低下に伴い、賃料の上 昇が都市部から幅広い地域に広がっていくことが期待 されます。 また、足元では、3月、4月と訪日外国人客数が単月と して過去最高を記録する等、引続き高水準で推移して います。ホテルや商業施設の売上増加等を通じて、JREITの収益向上につながりやすい環境が継続すること が見込まれます。 ③J-REIT等の資産規模の拡大余地 日本の3月末時点の不動産(全体)の市場規模(約 2,400兆円)に対し、J-REIT等(上場J-REITおよび 私募 REIT)の資 産規模は約16兆円に とどまってお り、拡大余地は大きいと考えられます。3月には国土交 通省が、続いて6月には政府が「日本再興戦略2016」 の中で、J-REIT等の資産規模を2020年に約30兆円 へ倍増させる目標を示すなど、中長期的にJ-REITの市 場規模拡大に向けた政策的な後押しも期待されます。 増加傾向 1,000 500 06/5 40 J-REITの1口当たり実績配当金額:右軸 08/5 10/5 12/5 30 16/5 (年/月) 14/5 ※J-REITの1口当たり実績配当金額は、過去1年間に権利落ちと なった配当金額をポイント(実績配当金額=東証REIT指数×実績 配当利回り÷100)で示したもの。J-REITの1口当たり実績配 当金額は、新規上場や合併などが行われた際に、データ算出上の 影響により値が低下することがあります。 オフィスビル空室率の推移 (%) 16 14 2006年5月~2016年5月 地方都市 改善傾向 12 地方都市 平均10.0% 10 8 東京都心5区 平均6.3% 6 4 東京都心5区 2 06/5 08/5 10/5 12/5 14/5 16/5(年/月) ※東京都心5区は千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区。 地方都市は札幌市、仙台市、横浜市、名古屋市、大阪市、福岡市 の各都市の空室率の平均値。 国内不動産市場の規模 2016年3月31日時点 不動産(全体)約2,400兆円 企業不動産 約470兆円 公的不動産 約590兆円 収益不動産 約208兆円 地方公共団体 所有不動産 約450兆円 うちJ-REIT等 約16兆円 出所:ブルームバーグ、三鬼商事および国土交通省が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における東証REIT指数とJ-REITの1口当たり実績配当金額、オフィスビル空室率の推移および国内不動産市場の規模を示唆、保 証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 1/6 J-REITの投資環境 2016年6月 J-REIT市場について 東証REIT指数(配当込み):左軸 予想配当利回り:右軸 東証REIT指数:左軸 2016年5月末 2016年4月末 月次騰落率 東証R EIT 指数 1,895.71 1,924.44 -1.49% 東証R EIT 指数(配当込み) 3,422.69 3,465.54 -1.24% 3.29% 3.22% J -R EIT 予想配当利回り - 先月の市場環境 5月の『国内リート市場(東証REIT指数(配当込み))』は下落しました。 ここ数ヵ月の堅調な指数推移を受け、損益確定売りに押される格好となりました。しかし、オフィスビル空室 率の低下傾向や、国内リート各社の堅調な業績見通し、日銀による買入れなどが支えとなり、底堅く推移しま した。 *グラフの期間は、2016年4月28日~2016年5月31日 今後の見通し 目先、景況感や経済・金融政策への思惑から、値動きが一時的に大きくなる可能性があります。 ただし、日銀のマイナス金利政策のもと、相対的な配当利回りの高さから資金流入が見込まれることや、不動 産市況は改善が継続しており、保有物件の賃料上昇に伴う配当金増加が想定されることなどから、中期的に上 昇基調で推移する展開を予想します。 出所:ブルームバーグ等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における東証REIT指数およびJ-REITの予想配当利回りの推移を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 2/6 J-REITの投資環境 2016年6月 J-REIT市場について J-REITの時価総額推移 (兆円) 14 J-REITの市場規模 時価総額 (2001年9月10日~2016年5月31日) 11兆8,623億円 銘柄数 54銘柄 (2016年5月31日現在) 12 不動産タイプ別構成比率 10 8 6 4 2 0 01/9 03/3 04/9 06/3 07/9 09/3 10/9 12/3 13/9 15/3 (年/月) J-REITと10年国債の利回り推移 (%) 12 (2001年9月10日~2016年5月31日) 利回り格差 J-REIT 10年国債 10 8 6 4 3.4% 3.3% 2 0 ▲0.1% ▲2 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 主な国内資産の利回り比較 (%) 4 ※J-REITおよび株式は配当利回り 3 2.1% 6 4 REIT配当利回り (年/月) 10年国債利回り 利回り格差 3.4% 1.8% 2.5% 4.3% 3.2% 3.3% 3 1 15/9 (2016年5月末現在) 5 2 13/9 主要国REITと10年国債の利回り比較 (2016年5月末現在) (%) 7 3.3% 11/9 1.8% 2 2.1% 4.4% 2.3% 1.4% 1 0 ▲0.1% ▲1 0 ▲1 J-REIT 株式 (東証一部) 10年国債 ▲0.1% 日本 米国 英国 豪州 出所:ブルームバーグ、一般社団法人投資信託協会、S&P、各投資法人が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※主要国REITの利回りで用いた指数は次のとおり。日本:東証REIT指数、米国:FTSE NAREIT All Equity REITs指数、英国:FTSE EPRA /NAREIT UK指数、豪州:S&P/ASX200REIT指数。利回りは、指数構成銘柄の変更などにより、大きく変動することがあります。 ※利回り格差は、小数第2位を四捨五入しているため、REIT配当利回りから10年国債利回りを控除した値と一致しない場合があります。 ※上記グラフは、将来におけるJ-REIT市場等の動向を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 3/6 J-REITの投資環境 2016年6月 J-REIT市場について J-REIT 時価総額上位10銘柄 順位 銘柄名 主なスポンサー 主な 運用対象 (2016年5月31日現在) 騰落率 予想 配当利回り 時価総額 1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月 1年 1 日本ビルファンド投資法人 三井不動産、住友生命保険 オフィス -3.9% -1.5% 15.0% 16.6% 9,305億円 2.51% 2 ジャパンリアルエステイト投資法人 三菱地所、三井物産 オフィス -3.7% -3.5% 12.1% 16.5% 8,497億円 2.54% 3 日本リテールファンド投資法人 三菱商事、ユービーエス 商業施設 -3.2% 0.2% 11.2% 7.0% 6,577億円 3.30% 4 野村不動産マスターファンド投資法人 野村不動産 総合 3.0% 11.7% 19.5% - 6,514億円 3.15% 5 ユナイテッド・アーバン投資法人 丸紅、極東証券 総合 -4.9% 0.3% 8.5% -2.6% 4,815億円 3.43% 6 日本プロロジスリート投資法人 プロロジス 物流 -6.2% 2.1% 13.2% 4.0% 4,428億円 3.45% 7 オリックス不動産投資法人 オリックス 総合 -2.8% 2.2% 10.8% 2.8% 4,245億円 3.31% 8 日本プライムリアルティ投資法人 東京建物、大成建設、安田不 動産等 複合 -0.8% 2.4% 13.4% 19.6% 4,142億円 2.79% 9 アドバンス・レジデンス投資法人 伊藤忠グループ 住宅 -3.9% 3.2% 8.9% -3.1% 3,647億円 3.27% アクティビア・プロパティーズ投資法人 東急不動産 複合 -0.6% -5.2% 13.6% 10.0% 3,394億円 3.06% 10 出所:ファクトセットが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記投資法人名は、J-REITの時価総額上位10銘柄として挙げたものであり、上記投資法人の発行する投資証券および投資法人債への 投資を推奨するものではありません。 日銀によるJ-REITの買入状況 (億円) 210 180 (2010年12月~2016年6月※) (億円) 3,500 買入累計額(右軸) 3,000 月間買入額(左軸) 150 2,500 120 2,000 90 1,500 60 1,000 30 500 0 10/12 11/12 ※2016年6月は6日現在。 12/12 13/12 14/12 (2016年6月6日現在) 年間買入予定額 900億円 2016年 買入実施額 444億円 買入累計額 3,147億円 0 15/12 (年/月) 出所:日銀が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における日銀によるJ-REITの買入状況を保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 4/6 J-REITの投資環境 2016年6月 不動産市場について 都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)オフィスビルの賃料・空室率の推移 (円/坪) 24,000 (2001年9月~2016年5月) (%) 11 賃料:左軸 23,000 空室率:右軸 10 22,000 9 21,000 8 20,000 7 19,000 6 18,000 5 17,000 4 16,000 3 15,000 2 14,000 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,107円 4.05% 1 15/9 (年/月) J-REITと都心5区オフィスビルの空室率の推移 (%) (2001年9月~2016年5月)※ 10 9 都心5区オフィス 8 J-REIT(オフィス) 7 J-REIT 6 5 4.05% 4 3 2.30% 2 1 ※J-REITおよびJ-REIT(オフィス)の空室率は、2016年3月までのデータを表示。 0 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 1.10% 15/9 (年/月) 東証REIT指数と都心5区オフィスビルの賃料の推移 (2001年9月~2016年5月)※ (ポイント) 3,000 (円/坪) 25,000 賃料:左軸 23,000 2,500 東証REIT指数:右軸 21,000 2,000 19,000 1,895.71 1,500 ポイント 17,000 1,000 15,000 500 ※東証REIT指数は、基準日である2003年3月31日のデータより表示。 13,000 01/9 03/9 05/9 07/9 09/9 11/9 13/9 18,107円 0 15/9 (年/月) 出所:ブルームバーグ、三鬼商事、一般社団法人投資信託協会が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における不動産市場の動向を示唆、保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 5/6 【投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項】 ●投資信託に係るリスクについて ●投資信託に係る費用について 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動 産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外 貨 建 資 産 に 投 資 す る 場 合 には 為 替 変 動 リス ク も あ り ま す。)に投資しますので、ファンドの基準価額は変動しま す。したがって、投資者の皆さまの投資元金は保証されて いるものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、 投資元金を大きく割り込むことがあります。ファンドの運 用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、 投資信託は預貯金と異なります。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類 や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、 リスクの内容や性質が異なりますので、お申込みの際は 投資信託説明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、 保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録 金融機関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象 ではありません。投資信託の設定・運用は、投資信託委 みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託につい ては、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いた だきます。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料:上限3.78%(税抜3.50%) 換金時手数料:換金の価額の水準等により変動する場合 があるため、あらかじめ上限の料率等を 示すことができません。 信託財産留保額:上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬) ※ :上限 年2.16%(税抜 2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報 酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算 によってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場 合があります。成功報酬額は基準価額の水準等により変 動するため、あらかじめ上限の額等を示すことができま せん。 託会社が行います。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があ ります。投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認くだ さい。 ≪ご注意≫ 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきまし ては、みずほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高 の料率を記載しております。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいたしま すので、必ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、お客さまご 自身が投資に関してご判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加 入 協 会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料で使用している指数について ●東証REIT指数は、株式会社東京証券取引所(㈱東京証券取引所)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利用など同指数に関 するすべての権利・ノウハウは、㈱東京証券取引所が有しています。 ●FTSE®は、London Stock Exchange Groupの会社が所有する商標であり、ライセンス契約に基づき、FTSE International Limited が使用します。NAREIT®はNAREITが所有する商標です。 ●「Standard & Poor’s®」「S&P®」「スタンダード&プアーズ」は、スタンダード&プアーズ ファイナンシャル サービシーズ エル エル シーが所有する登録商標です。 本資料のご利用にあたっての注意事項等 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目 的に作成されたものではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報の正確性等につ いて細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社の見通し、予測、予想、 意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また、本資料に記載した当 社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。 ※最終ページの「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 6/6
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