【お試し版】医療事故・訴訟等関連情報2016年1月

医療事故・訴訟等関連情報 月報【 2016年 1月
総数 9件 】
サービス推進室
サービス推進室では、医療事故・訴訟等に関連する記事を、国内・海外の契約先へニュース配信を行っている会社からの有料配信
記事、全国紙・地方紙の紙面及びインターネット上の記事から毎日収集し、再構成した内容を「医療事故・訴訟等関連情報 月報*」
として掲載しています。医療事故等の結果(判決、示談・和解、調停、略式命令)だけでなく、判明、経過の記事も含めています。
内 容
区分
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民事
民事
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6
民事
民事
民事
判明
2015年10月、A病院で、女性(40代)が両下肢麻痺で外来を受診したが、担当医である総合
診療医は、女性が精神科に通院中であったことから「転換性ヒステリー」の可能性が高いと判
断した。担当医は神経内科医にコンサルトし、神経伝導検査で末梢神経障害を除外され、器
質的疾患を除外するには血液検査とMRI検査を行ったほうがよいとの意見を受けたが、主治
医は血液検査のみ行い、MRI検査は後日行うことにして他の病院に転院させた。発症から3
日後に転院先でMRI検査を実施したところ、脊髄急性硬膜下血腫と診断されたため翌日附属
病院に搬送。再度MRI検査を行い胸腰椎硬膜外血腫と診断、胸腰椎弓除去術、血腫除去術
を施行したが、両下肢麻痺と膀胱直腸障害が残存した。病院側は過失を認め、説明と謝罪を
行った。
提訴
2014年12月に総合南東北病院(宮城県)で、細菌感染症などにより入院していた女性(当
時80代)が、翌日に岩沼市の別の病院に転院したが、約1カ月半後に感染症などにより急激
に腎機能が悪化し、肺水腫による呼吸不全で死亡した。遺族は女性が死亡したのは「病院が
適切な治療をせず転院させたため」として病院を運営する医療法人に100万円の損害賠償を
求めて仙台地裁に提訴した。
懲戒処分
2016年1月、宇和島市立宇和島病院(愛知県)は、緊急入院した知人女性の電子カルテを
業務目的外で閲覧し、家族に個人情報を漏洩させたとして、30代と40代の女性看護師2人を
停職4か月、同患者のカルテを目的外閲覧したとして別の女性看護師4人を減給10分の1(1
か月)の懲戒処分にしたと発表した。6人は「興味本位でみた」という。また病院は監督責任を
問い院長と看護部長、看護師長2名を2015年12月12日付で内部処分した。
判決
2007年1月、男児(当時生後7カ月)が自宅で座った状態から転落し後頭部打撲により鹿児
島市立病院(鹿児島県)に搬送された。翌日診療中に医師が眼を離した隙に誤って高さ約70
cmの診察台から転落し、側頭部に外傷性の急性硬膜下血腫が認められた。男児と両親が
病院を運営する鹿児島市に計約1億7千万の損害賠償を求めていた訴訟で、2016年1月鹿児
島地裁は「事故がなければ重大な後遺障害の発生を回避できた」として逸失利益や介護費
用、慰謝料など計約1億1千万円の支払いを市に命じた。市は判決を不服として福岡高裁宮
崎支部に控訴した。
判決
2005年7月、糖尿病の男性(死亡当時60代)が、小林市立市民病院(現市立病院、宮崎県)
を受診、インスリンを投与され入院したが、翌日昏睡状態に陥り、2006年に誤嚥性肺炎により
死亡した。2009年に小林市が男性の遺族に医療費の支払いを求めて提訴したが、遺族側が
反対に、病院側の過失を指摘して小林市に計約3900万円の損害賠償を求めていた訴訟で
2016年1月、宮崎地裁は「投薬後、血糖値の低下が異常な進度であると認識しながら、計測
や対応を怠った」として病院に医療費500万円を差し引いた約2500万円の支払いを命じた。
提訴
2014年4月、女性(40代)が右乳房にしこりを感じて、A病院(京都府)を受診。エコー検査で
乳がんの疑いが認められたが、採取した検体が良性だったため約3カ月半の経過観察とされ
た。約1カ月半後、しこりの拡大を自覚した女性が再受診し、乳がんであることが判明した。腫
瘍は初回受診時約2cmであったが、約2カ月で約5cmに拡大していた。女性は別の病院で
右乳房を全摘出した。医師は初回検査で良性だったのは採取用の針が正しく刺入されてい
なかったためと説明。女性は病院を運営するB会と医師らに650万円の損害賠償を求め大阪
地裁に提訴した。
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