2016年2月8日 (No.2,391) 〈マーケットレポートNo.4,653〉 米国の雇用統計(2016年1月) 雇用は順調に拡大、失業率は5%割れ 雇用者数は15.1万人増 天候要因により、やや下振れ ■2016年1月の非農業部門雇用者数は前月比 15.1 万 人 の 増 加 と な り 、 市 場 予 想 ( ブ ル ー ム バーグ集計)の同19.0万人増を下回りました。 60 (万人) 【非農業部門雇用者数と失業率】 (%) 9 非農業部門雇用者数(前月比、左軸) 同上3カ月移動平均(左軸) 失業率(右軸) 50 8 40 7 30 6 ■暖冬の影響で昨年10月~12月の雇用が上振れ した反動とみられます。雇用の増加ペースは3カ月 移動平均で+23.1万人と、+20万人超の水準を 維持しています。 20 ■業種別では、製造業の増加ペースが加速したのに 対し、天候の影響を受けやすい建設業が鈍化、同 じく運輸・倉庫は減少に転じました。 (年/月) (注)データの期間は2013年1月~2016年1月。 (出所)米国労働省のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 5 10 0 4 13/1 13/7 (前年同月比、%) 失業率は5%割れ 4.0 賃金上昇率は前年比2.5%増 3.5 ■一方、失業率は前月の5.0%から4.9%に低下し ました。景気拡大により労働供給(労働力人口) は大幅に増えましたが、それを上回るペースで労働 需要(就業者数)が増加したためです。内容の 伴った「質の良い」低下といえます。 3.0 ■賃金上昇率は前月比+0.5%となりました。前年 同月比では+2.5%と、前月の同+2.7%から鈍 化しましたが、労働需給が改善を続けていることを 踏まえると、賃金上昇率は今後、底堅く推移すると 見られます。 1.0 14/1 14/7 15/1 15/7 【賃金上昇率と自発的離職者比率】 16/1 (%) 13 賃金上昇率 (左軸) 12 自発的離職者比率(右軸) 11 10 2.5 9 8 2.0 7 1.5 6 5 07/3 09/3 11/3 13/3 15/3 (年/月) (注)賃金上昇率は2007年3月~2016年1月。 自発的離職者比率は2006年5月~2016年1月。 自発的離職者比率は10カ月先行。網掛けは景気後退期。 (出所)米国労働省のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 利上げ継続だが、そのペースは緩やかなものとなる見込み ■5%を下回る失業率の水準は、米国が完全雇用の 状態にあることを示すものです。これを背景に 2016年も利上げは継続されると予想されます。 ■ただし、物価が低位で安定していること、足元の賃 金上昇率が依然として低いことなどから、利上げの ペースは緩やかなものとなる見込みです。 2016年 2月 4日 米国のISM景況感指数(2016年1月) 2016年 1月28日 米国の金融政策(2016年1月) ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘 するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、 今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾 者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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